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dsp.RLSFilter
再帰的最小二乗 (RLS) アルゴリズムを使用した出力、誤差および係数の計算
説明
dsp.RLSFilter
System object™ は、RLS フィルターの実装を使用して入力の各チャネルをフィルター処理します。
入力の各チャネルをフィルターするには、次を実行します。
dsp.RLSFilter
オブジェクトを作成し、そのプロパティを設定します。関数と同様に、引数を指定してオブジェクトを呼び出します。
System object の機能の詳細については、System object とはを参照してください。
作成
説明
は適応 RLS フィルター System object、rlsFilt
= dsp.RLSFilterrlsFilt
を返します。この System object は、RLS アルゴリズムを使用して、フィルター済み出力、フィルター誤差および指定の入力と目的の信号に対するフィルターの重みを計算します。
は RLS フィルター System object、rlsFilt
= dsp.RLSFilter(len
)rlsFilt
を返します。この System object には、len
に設定された Length
プロパティがあります。
は、指定した各プロパティが指定の値に設定された RLS フィルター System object を返します。各プロパティ名を一重引用符で囲みます。指定していないプロパティは既定値になります。rlsFilt
= dsp.RLSFilter(Name,Value
)
プロパティ
使用法
説明
入力引数
出力引数
オブジェクト関数
オブジェクト関数を使用するには、System object を最初の入力引数として指定します。たとえば、obj
という名前の System object のシステム リソースを解放するには、次の構文を使用します。
release(obj)
例
アルゴリズム
dsp.RLSFilter
System object は、Conventional RLS
が選択されると、FIR フィルターの重みの最小二乗推定 (RLS) を再帰的に計算します。System object は、入力信号と目的の信号に変換するために必要なフィルターの重みまたは係数を推定します。入力信号はスカラーまたは列ベクトルにすることができます。目的の信号は入力信号と同じデータ型、実数/複素数および次元をもたなければなりません。対応する RLS フィルターは、行列形式の P(n) として表現されます。
ここで、λ-1 は指数的な重み係数の逆数を示します。変数は次のようになります。
変数 | 説明 |
---|---|
n | 現在の時間インデックス |
u(n) | ステップ n でのバッファー済み入力サンプルのベクトル |
P(n) | ステップ n での逆相関行列の共役 |
k(n) | ステップ n でのゲイン ベクトル |
k*(n) | k の複素共役 |
w(n) | ステップ n でのフィルター タップの推定ベクトル |
y(n) | ステップ n でのフィルター処理された出力 |
e(n) | ステップ n での推定誤差 |
d(n) | ステップ n での目的の応答 |
λ | 忘却係数 |
u、w、および k はすべて列ベクトルです。
参照
[1] M Hayes, Statistical Digital Signal Processing and Modeling, New York: Wiley, 1996.
[2] S. Haykin, Adaptive Filter Theory, 4th Edition, Upper Saddle River, NJ: Prentice Hall, 2002.
[3] A.A. Rontogiannis and S. Theodoridis, "Inverse factorization adaptive least-squares algorithms," Signal Processing, vol. 52, no. 1, pp. 35-47, July 1996.
[4] S.C. Douglas, "Numerically-robust O(N2) RLS algorithms using least-squares prewhitening," Proc. IEEE Int. Conf. on Acoustics, Speech, and Signal Processing, Istanbul, Turkey, vol. I, pp. 412-415, June 2000.
[5] A. H. Sayed, Fundamentals of Adaptive Filtering, Hoboken, NJ: John Wiley & Sons, 2003.
拡張機能
バージョン履歴
R2013a で導入