石油およびガス

石油/ガス産業の地球科学者や技術者は、次の目的で MATLAB® および Simulink® 製品を選んでいます。

  • 掘削装置のモデル化と最適化
  • 地震データの解析による最適な掘削場所の決定
  • モンテカルロ シミュレーションの実行による査定リスク評価
  • 貯蔵された石油/ガスの耐用期間を延ばすためのタンクのモデル化
  • GPU クラスターとクラウドへの解析範囲の拡張

「当社は、コーディングではなく設計のノウハウと知識でお客様に付加価値を提供しています。Simulink と Embedded Coder を利用すれば、社内のリソースと焦点をコード実装からシステム設計とシステムレベルのテストに移すことで、開発期間を短縮できます」

Ingolf Wassermann, Baker Hughes

予知保全

MATLAB は、その機器特有の運用プロファイルやアーキテクチャ プロファイルに合わせてカスタマイズした、予知保全アルゴリズムを作成するのに役立ちます。Predictive Maintenance Toolbox™ を使用すると、状況インジケーターを設計して、ポンプや圧縮器などの重要機器の残存耐用期間を推定できます。

ユーザー事例

予知保全による資産の最適化
元の地震記象画像と拡張後の地震記象画像

地球科学、画像処理、ディープラーニング

MATLAB は地球科学分野のアプリケーション (数値標高モデルのリモート検知、生成、処理における画像処理など) に利用できます。また、層位の特性化アルゴリズムを開発することもできます。幅広い GIS/地理空間ファイル形式をインポートでき、信号処理、画像解析、曲線近似に関する数百もの組み込み関数を使用できます。

地震特性の検出や到着物の採取にディープラーニングを利用すれば、時間のかかる地震判定作業 (複合塩塊の採取など) を短縮できます。

ユーザー事例

リアルタイム シミュレーションと HIL テスト

Simulink で動的なモデル化とリアルタイムテストを組み合わせると、システム動作を詳しく理解し、プラント設計を開発し、ハードウェア プロトタイプなしで制御アルゴリズムを実装することができます。Simulink Real-Time™ と Speedgoat を利用すると、石油/ガス生産システム (掘削、生産、海中建設、処理用の機器など) のリアルタイム HIL テストを実施できます。

ユーザー事例

Simulink Real-Time Explorer で作成された掘削状態の可視化と、Simulink で作成された手動制御
掘削システム

掘削システムのモデル化とデジタルツイン

Simscape™ を利用すると、管理型の圧力掘削などのアプリケーション向けに、流体系とこれらの流体を扱うマシンをモデル化できます。Simscape 製品ファミリーでは、マルチドメイン シミュレーションが可能です。そのため、システムレベルの式を派生させて実装しなくても、複数のサブシステム (泥水ポンプや AC モーターなど) のロジックや制御を設計できます。また、IT 部門を介入させなくても、センサーデータを使用してリアルタイムで資産のを自動調整することができます

ユーザー事例

エネルギー取引とリスク管理

MATLAB では、複数のソースからエネルギーデータをインポートして可視化する、エネルギーに関する時系列データの予測モデルを構築する、査定とリスク評価に関するモンテカルロ シミュレーションを実行するといった、エネルギー取引とリスク管理に伴うタスクを簡素化および自動化できます。

また、Python® や Microsoft® Excel® などの他のプログラムから MATLAB アルゴリズムを呼び出して、Power BI、Cloudera®、Hadoop® などのエンタープライズ システム上にこれらのモデルを展開できます。MATLAB API ではワークフローの部分ごとに最適な言語やプラットフォームを選択でき、MATLAB はそれらすべてを結び付ける役割をします。

ユーザー事例

資産運用
Baker Hughes

モデルベースデザインと製品開発

MATLAB と Simulink を利用したモデルベースデザインを採り入れると、開発期間を 50% 以上短縮できます。また、社内のリソースと焦点を、コード実装や下位レベルのドライバーのデバッグから、システムの設計とテストに移すことができます。

App Designer と MATLAB Compiler™ を利用すると、カスタム UI を備えたスタンドアロン アプリケーションを作成し、MATLAB の知識がないユーザーともアプリケーションを共有することができます。

ユーザー事例

データアナリティクスと機械学習

SEGY ファイルの処理やショット記録/移動時間フィールドファイルの処理など、地震データの処理手順を自動化できます。また、MATLAB の可視化機能を利用して、地下の地質特性を把握することもできます。機械学習、信号処理、動的モデル化手法を 1 つのプラットフォームに組み合わせて、掘削ストリングの振動分析、油田減少率の調査、地震/破砕分析などのアプリケーションに利用できます。

Petrel 用 MATLAB インターフェイス を使用した Petrel プロジェクトでは、一部のデータ前処理/後処理ステップが不要になります。MATLAB 分析を TIBCO® Spotfire® および Tableau® の視覚化と統合できます。MATLAB アルゴリズムを、岩石物理学およびサイスミック インバージョン研究のために RokDoc プロジェクトと接続できます。

ユーザー事例

SeismicCube

デスクトップの枠を超えて

ボタンを押すだけで、ハードウェア上で実行する C、C++、HDL のコードを生成できます。ハードウェアに依存しない IEC 61131-3 ストラクチャード テキストおよびラダー図を作成し、PLC や PAC 上に展開することができます。

プリビルドされたビッグデータ解析技術と専用のツールボックスを使用すると、作成したアルゴリズムをマルチコア プロセッサ、クラスター、NVIDIA GPU 上で実行できます。新たなプログラミング言語を覚える必要はありません。また、再コーディングを行わずにプログラムをクラウド規模にまで拡張することができます。カスタム アーキテクチャを作成せずに、PI システムから MATLAB 関数を呼び出すことも可能です。

BG Group/Shell (8:51) が MATLAB を利用して、数テラバイトの地震データセットを処理する実動フレームワークを構築した事例をご紹介します。

「MATLAB を利用すれば、最も短期間かつ高効率で高品質の製品を生産できます」

Dr. Daniel Moos, GeoMechanics International

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