"遷移"は、矢印付きの線で表現されます。この線は、あるグラフィカル オブジェクトを別のグラフィカル オブジェクトにリンクします。ほとんどの場合、遷移は、あるモード (ステート) から別のモードに至るシステムの経路を表しています。遷移は通常、遷移元オブジェクトと遷移先オブジェクトを接続します。"遷移元" オブジェクトは遷移の開始点であり、"遷移先" オブジェクトは遷移の終了点です。詳細については、遷移を参照してください。
ステートとジャンクションの間で遷移を作成するには、以下の手順に従います。
遷移元ステートまたはジャンクションの境界上または境界付近にポインターを移動します。
ポインターが十字形に変化します。
遷移を遷移先ステートまたはジャンクションにクリック アンド ドラッグします。
遷移先のステートまたはジャンクションの境界線でリリースします。
取り付けられた遷移は、以下の規則に従います。
遷移は、ステートの隅には接続されません。ステートの隅は、サイズ変更のみに用いられます。
遷移は、遷移元または遷移先の表面と垂直な角度で、遷移元を出て、遷移先に入ります。
すべての遷移にはスマート動作が設定されています。
遷移を削除するには、その遷移をクリックして Delete キーを押します。
自己ループ遷移とデフォルト遷移の作成の詳細については、以下の節を参照してください。
遷移ラベルには、遷移の実行を伴う構文が含まれます。以下のトピックでは、遷移ラベルの作成と編集について説明します。
遷移の概念の詳細は、遷移ラベル を参照してください。
遷移ラベルの内容の詳細は、遷移アクション タイプを参照してください。
ラベル付けされていない遷移にラベルを付けるには、以下のようにします。
遷移を選択 (左クリック) します。
遷移が強調色に変化して、疑問符 (?)
が遷移の上に表示されます。?文字は、遷移に対する既定の空ラベルです。
? を左クリックしてラベルを編集します。
これでラベルに文字を入力できます。
編集内容を適用して終了するには、オブジェクトの選択を解除します。ラベルを再編集するには、編集する文字の位置付近でラベル テキストを左クリックします。
event_or_message [condition]{condition_action}/transition_action
event_or_message
、condition
、condition_action
、transition_
action
に対して適切な関連する名前を指定します。
ラベル フィールド | 説明 |
---|---|
| 遷移の評価を発生させるイベントまたはメッセージ。 |
| 発生する条件アクションおよび遷移に対して、何が真であるかを定義します。 |
| 条件が真の場合、指定したアクションを実行して完了します。 |
| 遷移元ステートからの出力後、移行先ステートへの入力前に、このアクションは実行されます。遷移アクションは、Simulink® モデルの Stateflow® チャートでのみサポートされます。 |
遷移にはラベルは必要ありません。ラベルの一部分について、またはすべての部分について指定できます。有効な遷移ラベルを作成するには、次のルールに従います。
任意の英数字と特殊文字の組み合わせを使用可能。ただし、空白を含めることは不可
先頭に数字を使用することは不可
任意の長さで指定可能
ほとんどの場合、キャリッジリターンを使用可能
次の行に続けて入力する場合、省略記号 (...) を使用する必要がある。
遷移のラインは、個別の移動操作をいくつか組み合わせることで移動できます。この移動の詳細は、以下のトピックで説明します。
さらに、遷移はステートとジャンクションの移動に伴って移動します。
遷移ラインは、以下の手順で移動または湾曲化できます。
遷移の矢印または接続点を除く、遷移上の任意の位置にポインターを移動します。
ポインターをクリックしてドラッグし、遷移点を別の位置に移動します。
遷移ラインのみが移動します。矢印と接続点は移動しません。
マウス ボタンをリリースして、遷移点の位置を指定します。
結果として、遷移ラインは湾曲化されます。この手順を繰り返して、遷移を元の形状に戻したり、別の形状にします。
以下のように、遷移元または遷移先の位置を移動して、特定の位置に配置できます。
ポインターが小さい円形に変化するまで、ポインターを接続点付近に移動します。
ポインターをクリックしてドラッグし、接続点を別の位置に移動します。
マウス ボタンをリリースして、新しい接続点を指定します。
遷移先の接続点を離れた位置にリリースすると、遷移の外観は実線から破線に変化します。遷移を遷移先に接続すると、破線は実線に変化します。
遷移の外観は、遷移元の接続点を離れてリリースすると、デフォルト遷移に変化します。遷移を遷移元に接続すると、通常の外観に戻ります。
遷移ラベルを移動して、Stateflow チャートを読みやすくできます。遷移ラベルを移動するには、以下を実行します。
ラベルを新規の場所にクリック アンド ドラッグします。
左マウス ボタンをリリースします。
誤ってクリックした直後にラベル上で左マウス ボタンをリリースした場合は、ラベルの編集モードに移行してしまいます。Esc キーを押してラベルの選択を解除して、操作をやり直してください。チャート内の空の場所をクリックして、ラベルの選択を解除することもできます。
矢印サイズは、遷移先オブジェクトのプロパティに該当します。あるオブジェクトに入ってくる矢印の1つを変更すると、そのオブジェクトに入ってくるすべての矢印が同じサイズに変更されます。選択した遷移の矢印サイズと、同じオブジェクトで終了する他の遷移の矢印サイズが調整されます。
矢印のサイズを調整するには以下の手順に従います。
矢印サイズを変更する遷移を選択します。
選択した遷移上にポインターを移動して右クリックし、[矢印サイズ] を選択します。
メニューから矢印サイズを選択します。
自己ループ遷移は、遷移元と遷移先が同じステートまたはジャンクションに該当する遷移です。自己ループ遷移を作成するには、以下の手順に従います。
遷移元ステートまたはジャンクションから遷移をクリックしてドラッグすることにより、遷移を作成します。
S キーを押すか右クリックして、曲線遷移を有効にします。
遷移の先端のドラッグを遷移元ステートまたはジャンクション上の位置まで続けます。
自己ループのセマンティクスの詳細は、自己ループ遷移 を参照してください。
デフォルト遷移は、遷移先 (ステートまたはジャンクション) をもつ遷移ですが、遷移元オブジェクトをもたない遷移です。
ツール バーの [デフォルト遷移] ボタン をクリックし、デフォルト遷移先に指定するステートまたはジャンクションに近い描画領域をクリックします。デフォルト遷移に接続する遷移先オブジェクトまでポインターをドラッグします。
デフォルト遷移の端点のサイズは、矢印サイズに比例します。遷移の矢印サイズの変更 を参照してください。
デフォルト遷移は、他の遷移と同様にラベル付けできます。その例は、デフォルト遷移のラベル を参照してください。
遷移のプロパティを表示して変更するには、[遷移] プロパティ ダイアログ ボックスを使用します。特定の遷移に対するダイアログ ボックスを表示するには、以下のようにします。
遷移を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
[遷移] プロパティ ダイアログ ボックスが表示されます。
以下の遷移のプロパティがダイアログ ボックスに表示されます。
フィールド | 説明 |
---|---|
ソース | 遷移元。読み取り専用。このハイパーテキスト リンクをクリックすると、遷移元が前面に表示されます。 |
作成先 | 遷移先。読み取り専用。このハイパーテキスト リンクをクリックすると、遷移先が前面に表示されます。 |
親 | このステートの親。読み取り専用。このハイパーテキスト リンクをクリックすると、親が前面に表示されます。 |
実行順序 | チャートで遷移が実行される順序。 |
ラベル | 遷移のラベル。有効なラベル形式の詳細は、遷移ラベル を参照してください。 |
説明 | テキスト形式の説明またはコメント。 |
ドキュメント リンク | Web URL アドレスを入力するか、通常の MATLAB® コマンドを入力します。たとえば、 |
変更後に、以下のいずれかのボタンをクリックします。
遷移ダイアログ ボックスを開いたまま変更内容を保存するには、[適用] をクリックします。
ダイアログ ボックスの前の設定に戻るには、[キャンセル] をクリックします。
変更を保存してダイアログ ボックスを閉じるには、[OK] をクリックします。
HTML ブラウザー ウィンドウで Stateflow オンライン ヘルプを表示するには、[ヘルプ] をクリックします。