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共振 LLC コンバーター

この例では、共振 LLC コンバーターの動作を説明します。

説明

LLC コンバーターは、ソフトスイッチング動作を可能とする共振回路をベースとした DC/DC コンバーターです。LLC 共振回路は、ゼロ電圧スイッチング (ZVS) によってスイッチング損失を低減します。SLR コンバーターと異なり、LLC コンバーターは軽負荷の条件下でも出力電圧を一定に保つことができます。

コンバーターは、スイッチング ブリッジ (ハーフブリッジ MOSFET)、LLC 共振回路、フルブリッジ整流器、出力フィルター (Co) で構成されています。共振回路は、変圧器の 1 次漏れインダクタンス (Llkp)、変圧器の 2 次漏れインダクタンス (Llks)、変圧器の磁化インダクタンス、およびコンデンサ Cr で構成されています。この LLC 回路の共振周波数は、次の式で与えられます。

$w_0 = 1/sqrt(L_r*C_r) = 2*pi*f_0$

ここで、$Lr = Llkp + Lm / (N^2 x Llks)$$N$ は変圧器の巻線比です。

シミュレーション

特定の負荷 (3 Ω または 30 Ω) と入力電圧 (340 V または 390 V) の両方またはいずれか一方について、出力電圧 (Scope1 の信号 Vo) を 24 V に維持するために、適切なスイッチング周波数 (Fs) の値を使用して複数のシミュレーションを実行します。

また、Scope2 の波形を観察すると、共振回路に印加される電圧より電流が遅れることで MOSFET がゼロ電圧でオンになっていることがわかります。

参考文献

H. Choi; 'Half-Bridge LLC Resonant Converter Design Using FSFR-Series Fairchild Power Switch', Fairchild Semiconductors, AN-4151 S. Abdel-Rahman; "Resonant LLC Converter:Operation and Design", Infineon AN 2012-09