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検証のための機能テスト

Simulink® Test™ を使用して、Simulink モデルおよび生成コードのテストを作成、管理、実行できます。テスト マネージャーは、テストを最初から作成し、既存のテスト データやハーネス モデルをインポートし、テストを整理できる対話型の方法を提供します。テスト ケースを個別に実行するか、バッチで実行するか、フィルターが適用されたテスト ファイルのサブセットとして実行し、パラメーターを制御してパラメーター値を反復できます。テストを実行できるモードには、モデル内、ソフトウェアインザループ (SIL)、プロセッサインザループ (PIL)、ハードウェアインザループ (HIL) があります。HIL テストを実行するには、ターゲット コンピューターに Simulink Real-Time™ がインストールされていなければなりません。同じテストを MATLAB® の複数のリリースで back-to-back で実行することもできます。

結果には、反復、テスト ケース、テスト スイートなどのテスト階層内の要素とテスト ファイルについての簡潔なパス/失敗の概要が含まれます。可視化ツールを使用して個々のデータ セットに掘り下げて、特定の失敗の時間や原因などを調べることができます。Simulink Coverage™ からのカバレッジ結果は、モデルまたはコードのテスト範囲の定量化に役立ちます。

たとえば、次のようなことができます。

  • モデルのシミュレーションや SIL、PIL、HIL の実行など、さまざまな環境で back-to-back 等価性テストを実行し、モデルと生成コードの間で結果を比較する。SIL ブロックまたは PIL ブロックではカバレッジはサポートされません。

  • パラメトリック値やコンフィギュレーション パラメーターを反復することでモデルまたはコードを最適化する。

  • テスト ハーネスを使用してユニット レベルでテストを開始し、それらのテストを統合レベルやシステム レベルにスケールアップするときに再利用する。

  • テスト ベクトルと評価を含むモデルを Simulink ブロック線図内で実行する。

Simulink Test にはテスト スクリプトを記述するための包括的なプログラム インターフェイスがあり、MATLAB ユニット テストを使用して Simulink テストを MATLAB テストと統合できます。

テスト作成

テストを作成するときは、テスト入力、対象の信号、信号のパス/失敗の許容誤差、パラメトリック値の反復、およびシミュレーション動作についての評価を定義します。テスト入力ベクトルはいくつかの方法で作成できます。

  • グラフィカル (信号エディターなど)

  • データセット (Excel® ファイルや MAT ファイルを使用)

  • 時間や論理条件に従って進行するテスト ステップのシーケンス

評価を定義することで、機能要件を満たさない状況を示すことができます。これらの評価は設計要件またはテスト計画に従います。評価はいくつかの方法で定義できます。

  • 構造化された評価言語を使用。構造化された言語は、一定の時間枠の間に 2 つのイベントが発生することが必要な場合など、複雑なタイミング動作を評価するのに便利です。また、要件間の競合の特定にも役立ちます。

  • Test Assessment ブロックまたは Test Sequence ブロックで verify ステートメントを使用。モデルでブロックを設定する方法の詳細については、verify ステートメントを使用したモデルのシミュレーションの評価を参照してください。

  • Model Verification ブロック ライブラリのブロックを使用。

  • シミュレーション データ出力に対して設定した許容誤差を使用。許容誤差は、ベースライン データまたは別のシミュレーションからの許容できる差を定義します。

  • MATLAB を使用して作成したカスタム基準スクリプトを使用。

既存のテスト データやテスト モデルを Simulink Test で使用できます。たとえば、フィールド テストのデータがある場合、そのデータをテスト ケースにマッピングしてモデルやコードをテストできます。Model Verification ブロックを使用した既存のテスト モデルがある場合は、それらのテストをテスト マネージャーで整理して結果を管理できます。

テスト生成

Simulink Design Verifier™ を使用して、テスト オブジェクティブを達成するテスト ケースや、モデルまたはコードのカバレッジを拡張するテスト ケースを生成できます。テスト ケースは、テスト マネージャーまたは Simulink Design Verifier インターフェイスから生成できます。いずれの場合も、生成されたテスト ケースを元のテストと共に含めて、フル カバレッジを達成するテスト ファイルを作成できます。新しいテスト ケースを追加の要件にリンクすることもできます。

テスト実行

テスト マネージャーからテスト実行モードを制御できます。たとえば、次のようなことができます。

  • テストを MATLAB の複数のリリースで実行する。マルチリリース テストでは、量産バージョンでモデルを実行しながら最新のテスト データを利用できます。

  • back-to-back テストを実行して生成コードを検証する。同じテストをモデル、SIL モード、および PIL モードで実行して数値結果を比較し、コードとモデルの等価性を実証できます。

  • 機能要件を満たしているかどうかを調べるのに役立つ verify ステートメントをモデルに含め、Simulink Real-Time を使用して HIL テストを実行し、リアルタイム ハードウェアで実行しているシステムを検証する。

  • Parallel Computing Toolbox™ または MATLAB Parallel Server™ を使用してテストを並列実行するか、テスト ファイル全体からフィルターを適用したサブセットを実行してテスト時間を短縮する。

レポート

テスト結果をレポートするときは、開発環境と一致するレポート プロパティを設定できます。たとえば、テストがパスしたか失敗したかに応じてレポートを変えたり、データ プロット、カバレッジ結果、およびテスト ケースにリンクされている要件をレポートに含めたりできます。レポートでレンダリングするカスタムの MATLAB Figure を作成して保存できます。レポート オプションはテスト ファイルと共に維持され、テストを実行するたびに実行されます。

MATLAB Report Generator™ のライセンスがある場合は、さらに次のカスタマイズ オプションが追加されます。

  • Microsoft® Word または PDF のテンプレートからレポートを作成

  • 個々の結果を集計するカスタム オブジェクトを使用してレポートを組み立て

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