close_system
Simulink モデル ウィンドウまたはブロック ダイアログ ボックスを閉じる
構文
説明
close_system
は、現在のシステムまたはサブシステムを閉じます。現在のシステムが最上位モデルであり、変更されている場合、close_system
はエラーを返します。
関数 gcs
を使用して、現在のシステムを決定します。
メモ
ブロックまたはメニュー コールバック内で close_system
を使用して、ルートレベル モデルを閉じることはできません。ブロックまたはメニュー コールバック内のルートレベルのモデルを閉じようとすると、エラーが発生し、コールバックの実行が中断されます。
close_system(
は、指定されたモデルやサブシステム、または指定されたブロックのブロック ダイアログ ボックスを閉じます。モデルの読み込みのみが実行された場合、つまり、blockOrSys
)load_system
を使用した場合、この構文はモデルをメモリからクリアします。
close_system(
は、1 つ以上の sys
,___,Name,Value
)Name,Value
ペアの引数を使用して追加のオプションを指定します。
例
モデルを閉じる
myModel
という名前のモデルがあると仮定します。
モデルを開きます。
open_system('myModel')
モデルを閉じます。
close_system
ブロック ダイアログ ボックスを閉じる
myGain
という名前の Gain ブロックを含む myModel
という名前のモデルがあるとします。
モデルを開きます。
open_system('myModel')
モデルで、Gain ブロックをダブルクリックしてブロック ダイアログ ボックスを開きます。
ブロック ダイアログ ボックスを閉じます。
close_system('myModel/myGain');
モデルを閉じて新しい名前で保存
myModel
という名前のモデルがあると仮定します。
モデルを開きます。
open_system('myModel')
myScope
という名前の Scope ブロックをモデルに追加します。
add_block('simulink/Sinks/Scope','myModel/myScope');
モデルを閉じて、新しい名前で保存します。
close_system('myModel','myNewModel');
名前、値のオプションを使用してモデルを閉じる
myModel
という名前のモデルがあると仮定します。
モデルを開きます。
open_system('myModel')
モデルを閉じます。ErrorIfShadowed
パラメーターを true
に設定し、max
という名前でモデルを保存します。
close_system('myModel','max','ErrorIfShadowed',true)
'max'
は MATLAB® 関数の名前なので、このコマンドではエラーが返されます。
最上位モデルを閉じて参照モデルを読み込んだままにする
モデルの階層構造を開き、参照モデルを読み込んでから最上位モデルを閉じるが、参照モデルは読み込んだままにします。
sldemo_mdlref_basic
モデルを開き、その参照モデル sldemo_mdlref_counter
を読み込みます。
openExample('sldemo_mdlref_basic') load_system('sldemo_mdlref_counter')
メモリに読み込まれているモデルを確認します。
loadedModels = Simulink.allBlockDiagrams('model'); modelNames = get_param(loadedModels,'Name')
modelNames = 2×1 cell array {'sldemo_mdlref_counter'} {'sldemo_mdlref_basic' }
参照モデルを読み込んだままで sldemo_mdlref_basic
モデルを閉じます。
close_system('sldemo_mdlref_basic',0,'closeReferencedModels',false)
メモリに読み込まれているモデルを確認します。
loadedModels = Simulink.allBlockDiagrams('model'); modelNames = get_param(loadedModels,'Name')
modelNames = 'sldemo_mdlref_counter'
最上位モデルを閉じると、メモリからクリアされます。既定では、close_system
を最上位モデルについて使用すると、ウィンドウを共有しているため、参照モデルも閉じられ、メモリからクリアされます。'closeReferencedModels'
を false
に設定すると、参照モデル sldemo_mdlref_counter
が読み込まれたままになります。
入力引数
blockOrSys
— 閉じるブロック、モデルまたはサブシステム
文字ベクトル | 文字ベクトルの cell 配列 | string 配列 | ハンドル | ハンドルの配列
閉じるダイアログ ボックスのモデル、サブシステムまたはブロックの名前。文字ベクトル、文字ベクトルの cell 配列、string 配列、ハンドルまたはハンドルの配列として指定します。ファイル拡張子は使用しないでください。
例: "vdp/Mu"
'vdp'
sys
— 閉じるモデルの名前
文字ベクトル | 文字ベクトルの cell 配列 | string 配列 | ハンドル | ハンドルの配列
閉じるモデルの名前。文字ベクトル、文字ベクトルの cell 配列、string 配列、ハンドルまたはハンドルの配列として指定します。ファイル拡張子は使用しないでください。
saveflag
— 現在の名前でファイルを保存するオプション
0
| 1
| 数値配列
現在のファイル名を使用してモデルを保存するオプション。保存せずに閉じるには 0
、保存してから閉じるには 1
として指定します。sys
が配列である場合、配列内のすべてのモデルに適用する文字を 1 つ指定できます。または sys
配列の各モデルに対応する値を含む数値配列を指定できます。
モデルの命名に関する規則の詳細については、Choose Valid Model File Namesを参照してください。
newsys
— 保存するファイル
文字ベクトル | 文字ベクトルの cell 配列 | string 配列
保存先のファイル。文字ベクトル、文字ベクトルの cell 配列または string 配列として指定します。拡張子に有無に関係なく、現在のフォルダーのモデル名または絶対パス名を指定できます。
拡張子なしの名前を指定すると、close_system
は Simulink® 基本設定で指定されたファイル形式に保存します。考えられるモデル拡張子は .slx
と .mdl
です。
モデルの命名に関する規則の詳細については、Choose Valid Model File Namesを参照してください。
名前と値の引数
引数のオプションのペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN
として指定します。Name
は引数名、Value
は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に表示されなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。
R2021a より前は、名前と値をそれぞれコンマを使って区切り、Name
を引用符で囲みます。
例: close_system('mymodel','newmodel','closeReferencedModels',false,'ErrorIfShadowed',true,'OverwriteIfChangedOnDisk',true,'SaveModelWorkspace',true)
closeReferencedModels
— すべての参照モデルを閉じるオプション
true
(既定値) | false
| 'on'
| 'off'
最上位モデルのウィンドウを閉じるときにすべての参照モデルを閉じるオプション。'closeReferencedModels'
と true
、false
、'on'
、または 'off'
で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。別のウィンドウで開いている参照モデルは、この設定では影響を受けません。参照モデルを読み込んだままにするには、この引数を false
に設定します。
ErrorIfShadowed
— 新しい名前が既に使用されている場合にエラーを返すオプション
false
(既定値) | true
| 'on'
| 'off'
新しい名前が MATLAB パス上またはワークスペース内で既に使用されている場合にエラーを返すオプション。'ErrorIfShadowed'
と true
、false
、'on'
、または 'off'
で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。このエラーを受け取るには、newsys
引数を使用してモデルを新しい名前で保存しなければなりません。優先順位の低いファイルの詳細については、優先順位の低いファイルを参照してください。
OverwriteIfChangedOnDisk
— ディスク上のファイルを上書きするオプション
false
(既定値) | true
| 'on'
| 'off'
モデルが読み込まれてからディスク上のファイルが変更された場合でも、そのファイルを上書きするオプション。'OverwriteIfChangedOnDisk'
と true
、false
、'on'
、または 'off'
で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。既定では、モデルが読み込まれた後にディスク上でファイルが変更された場合、close_system
は、上書きを防ぐためにエラーを表示します。
Simulink 基本設定を使用して、ディスク上のファイルが変更されている場合にモデルを保存するとエラーが表示されるかどうかを制御できます。[Simulink 基本設定] ダイアログ ボックスの [モデル ファイル] ペインで、[変更通知] の下の [モデルを保存中] を選択します。既定の設定では、この基本設定はオンです。
SaveModelWorkspace
— モデル ワークスペースを保存するオプション
false
(既定値) | true
| 'on'
| 'off'
モデルを保存するときにモデル ワークスペースを保存するオプション。'SaveModelWorkspace'
と true
、false
、'on'
、または 'off'
で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。モデル ワークスペース DataSource
は MAT ファイルでなければなりません。データ ソースが MAT ファイルではない場合、モデルを保存してもワークスペースは保存されません。モデル ワークスペース内のデータのソースの指定を参照してください。
バージョン履歴
R2006a より前に導入R2019b: モデルの階層構造のウィンドウを閉じると参照モデルが閉じられる
R2019b 以降、最上位モデルを閉じてモデルの階層構造のウィンドウを閉じると、別のウィンドウで開かれていないすべての参照モデルは閉じられ、メモリからクリアされます。参照モデルをメモリに読み込んだままにするには、'closeReferencedModels'
引数を false
に設定します。
参考
bdclose
| gcs
| new_system
| open_system
| save_system
| load_system
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