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ellipap

楕円アナログ ローパス フィルターのプロトタイプ

説明

[z,p,k] = ellipap(n,Rp,Rs) では、通過帯域に Rp dB のリップルをもち、通過帯域のピーク値から Rs dB 低い阻止帯域をもつ n 次の楕円アナログ ローパス フィルターのプロトタイプの零点、極およびゲインが返されます。

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5 dB の通過帯域リップルと 50 dB の阻止帯域の減衰量をもつ 6 次の楕円アナログ ローパス フィルターを設計します。

[z,p,k] = ellipap(6,5,50);

零点-極-ゲイン フィルター パラメーターを伝達関数形式に変換し、フィルターの周波数応答を表示します。

[b,a] = zp2tf(z,p,k);
freqs(b,a)

Figure contains 2 axes objects. Axes object 1 with xlabel Frequency (rad/s), ylabel Phase (degrees) contains an object of type line. Axes object 2 with xlabel Frequency (rad/s), ylabel Magnitude contains an object of type line.

入力引数

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フィルター次数。正の整数スカラーとして指定します。

データ型: double

通過帯域リップル。デシベル単位で正のスカラーを指定します。

データ型: double

通過帯域のピーク値から低下する阻止帯域の減衰量。デシベル単位の正のスカラーとして指定します。

データ型: double

出力引数

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フィルターの零点。長さ n の列ベクトルとして返されます。n が奇数の場合、z の長さは n – 1 に等しくなります。

フィルターの極。長さ n の列ベクトルとして返されます。

フィルターのゲイン。スカラーとして返されます。

アルゴリズム

関数 ellipap では、参考文献[1]に記述されているアルゴリズムが使用されます。このアルゴリズムは、ellipke により第 1 種の完全楕円積分を計算し、ellipj によりヤコビ楕円関数を計算します。この関数では、楕円フィルターの通過帯域エッジ角周波数 ω0 が、結果が正規化されるように 1 に設定されます。通過帯域エッジ角周波数とは、通過帯域のエッジの周波数で、フィルターは 10-Rp/20 の振幅応答をもちます。

因数分解した零点-極形式の伝達関数は、次のようになります。

H(s)=z(s)p(s)=k(sz1)(sz2)(szN)(sp1)(sp2)(spM)

楕円フィルターは、バタワース フィルターやチェビシェフ フィルターより鋭いロールオフ特性を示しますが、通過帯域と阻止帯域の両方で等リップルをもちます。一般的に、4 つの標準的なフィルター タイプの中では、楕円フィルターが与えられた性能仕様を最小次数で満たします。

参照

[1] Parks, T. W., and C. S. Burrus. Digital Filter Design. New York: John Wiley & Sons, 1987, chap. 7.

拡張機能

バージョン履歴

R2006a より前に導入