C API を使用したモデルパラメーターへのアクセス

この例は、モデルのパラメーターと相互作用するアプリケーションコードを書き始めるために役立ちます。モデルの信号や状態と相互作用するアプリケーションコードを書き始めるには、C API を使用したモデルの信号と状態へのアクセスを参照してください。

C API を使用すると、モデルの信号、状態、ルートレベル入力/出力、およびパラメーターと対話する独自のアプリケーションコードを柔軟に作成できます。ターゲットベースのアプリケーションコードは生成コードを使用して実行可能プログラムにコンパイルされます。ターゲットベースのアプリケーションコードは model_capi.c (または .cpp) で C API 構造体配列にアクセスします。ターゲットベースのアプリケーションコードと対話するホストベースのコードがあるとします。または、ターゲットベースのアプリケーションコードと対話するその他のターゲットベースのコードがあるとします。matlabroot/rtw/c/src (開く) に配置されているファイル rtw_modelmap.h および rtw_capi.h はこれらの配列とメンバーの構造体にアクセスするためのマクロを提供します。

モデルの調整可能なパラメーターのパラメーター値を標準出力に表示する用途の例を次に示します。このコードはパラメーターアドレスにアクセスする開始点として次のコードを示します。パラメーター調整を実行するコードを拡張できます。用途は以下です。

rtmGetDataMapInfo マクロを使用してリアルタイムモデル構造体のサブ構造体 mmi のマッピング情報にアクセスします。
rtwCAPI_ModelMappingInfo* mmi = &(rtmGetDataMapInfo(rtM).mmi);
ここで、rtM は model.c (または .cpp) でリアルタイムモデル構造体へのポインターです。
rtwCAPI_GetNumModelParameters を使用してマッピングされた C API のモデルパラメーターの数を取得します。
uint_T nModelParams = rtwCAPI_GetNumModelParameters(mmi);
rtwCAPI_GetModelParameters を使用して C API でマッピングされたモデルパラメーター構造体の配列にアクセスします。
```
rtwCAPI_ModelParameters* capiModelParams = \
 rtwCAPI_GetModelParameters(mmi);
```
配列 capiModelParams をループして個々のパラメーター構造体にアクセスします。関数 capi_PrintModelParameter の呼び出しによりパラメーターの値が表示されます。

アプリケーションコードの例を次に示します。

{
/* Get CAPI Mapping structure from Real-Time Model structure */
rtwCAPI_ModelMappingInfo* capiMap = \
&(rtmGetDataMapInfo(rtwdemo_capi_M).mmi);

/* Get number of Model Parameters from capiMap */
uint_T nModelParams = rtwCAPI_GetNumModelParameters(capiMap);
printf("Number of Model Parameters: %d\n", nModelParams);

/* If the model has Model Parameters, print them using the
application capi_PrintModelParameter */
if (nModelParams == 0) {
   printf("No Tunable Model Parameters in the model \n");
}
else {
   unsigned int idx;

   for (idx=0; idx < nModelParams; idx++) {
      /* call print utility function */
      capi_PrintModelParameter(capiMap, idx);
   }
}
}

表示ユーティリティ関数は matlabroot/rtw/c/src/rtw_capi_examples.c に配置されます。このファイルには C API 構造体にアクセスするためのユーティリティ関数が含まれます。

コード例をより理解するには、調整可能なブロックパラメーターと MATLAB^® 変数を表示するモデルを作成します。rtwdemo_capi (C API のモデル例) を使用できます。以下の手順は、特に指定がない限り、システムターゲットファイル grt.tlc および ert.tlc の両方に適用されます。

MATLAB コマンドラインで rtwdemo_capi と入力してモデル例を開きます。
最上位モデル rtwdemo_capi と参照モデル rtwdemo_capi_bot を書き込み可能な同じ作業フォルダーに保存します。
Embedded Coder^® ソフトウェアのライセンスがあり、既定の grt.tlc ではなくシステムターゲットファイル ert.tlc を使用する場合は、モデルコンフィギュレーションパラメーター [システムターゲットファイル] を使用してシステムターゲットファイル ert.tlc を選択します。参照モデル rtwdemo_capi_bot の ert.tlc も選択するようにしてください。
以下のモデルコンフィギュレーションパラメーターの設定を確認します。
1. [C API の生成: パラメーター] を選択します。
2. システムターゲットファイル ert.tlc を使用している場合は、[サポート: 複素数] を選択します。
3. [MAT ファイルのログ] を選択します。
4. [適用] をクリックします。
5. 最上位モデルで行った変更と一致するように、参照モデル rtwdemo_capi_bot のコンフィギュレーションパラメーター設定を更新します。
[カスタムコード] ペインを使用して、生成されたコードにカスタムアプリケーションコードを組み込みます。[カスタムコード] ペインを選択します。[追加のソースコード] タブで、[初期化コード] をクリックします。[初期化コード] 入力フィールドが表示されます。
[初期化コード] 入力フィールドで手順 1 に示されたアプリケーションコード例を入力するか、コピーして貼り付けます。これにより関数 model_initialize にアプリケーションコードが組み込まれます。
メモ
最上位モデル rtwdemo_capi の名前を変更した場合、アプリケーションコード内の名前 rtwdemo_capi_M を更新し、新しいモデル名を反映させます。
[コード情報] タブで、[インクルードディレクトリ] をクリックし、「matlabroot/rtw/c/src」と入力します。ここで、matlabroot は MATLAB インストールフォルダーのルートを表します。(空白を含む Windows^® パスを指定している場合、文字列を二重引用符で囲んでください)。
同じタブで、[ソースファイル] をクリックし、「rtw_capi_examples.c」と入力します。
[適用] をクリックします。
モデルコンフィギュレーションパラメーター [コード生成のみ] をオフにします。
モデルをビルドし、実行可能ファイルを生成します。たとえば、Windows システムでは、ビルドは実行可能ファイル rtwdemo_capi.exe を現在の作業フォルダーに生成します。

MATLAB コマンドウィンドウで !rtwdemo_capi を入力して実行可能ファイルを実行します。プログラムを実行すると、コマンドウィンドウにパラメーター情報が表示されます。

>> !rtwdemo_capi

** starting the model **
Number of Model Parameters: 5
Ki =
    7
Kp =
    4
p1 =
    0.15
    0.36
    0.81
p2 =
    0.09    0.75    0.57
    0.13    0.96    0.059
p3 =
ans(:,:,1) =
    0.23    0.82    0.04    0.64
    0.35    0.01    0.16    0.73

ans(:,:,2) =
    0.64    0.54    0.74    0.68
    0.45    0.29    0.18    0.18

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