コード生成ペイン: Tornado ターゲット
Simulink® Coder™ 製品がシステムにインストールされていて、tornado.tlc
システム ターゲット ファイルを指定すると、[コード生成] 、 [Tornado ターゲット] ペインには次のパラメーターが表示されます。
コード生成: [Tornado ターゲット] タブの概要
Tornado® ターゲットの生成コードを制御します。
構成
このタブはSystem target fileとして tornado.tlc
を指定した場合にのみ表示されます。
参考
Wind River Systems の『Tornado User's Guide』
Wind River Systems の『StethoScope User's Guide』
言語標準
モデルの言語標準を指定します。
設定
既定の設定: C99 (ISO)
C89/C90 (ANSI)
ISO®/IEC 9899:1990 C 言語標準に準拠したコードを生成します。
C99 (ISO)
ISO/IEC 9899:1999 C 言語標準に準拠したコードを生成します。
C++03 (ISO)
ISO/IEC 14882:2003 C++ 言語標準に準拠したコードを生成します。
ヒント
指定した言語標準とツールチェーンに互換性があるかどうかビルド プロセスでチェックされます。互換性がない場合、コード生成中に警告が発生しますがビルド プロセスは継続します。
[言語] パラメーターの値を変更すると、言語標準により、C の場合は ISO/IEC 9899:1999 C (
[C99 (ISO)]
) に、C++ の場合は ISO/IEC 14882:2003 C++ ([C++11 (ISO)]
) に更新されます。
依存関係
C++03 (ISO)
言語標準は、[言語] パラメーターを [C++]
に設定している場合にのみ使用できます。
コマンド ライン情報
パラメーター: TargetLangStandard |
型: 文字ベクトル |
値: 'C89/C90 (ANSI)' | 'C99 (ISO)' | 'C++03 (ISO)' |
既定の設定: 'C99 (ISO)' |
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | 影響なし |
トレーサビリティ | 影響なし |
効率性 | 有効なライブラリ |
安全対策 | 影響なし |
参考
コード置換ライブラリ
コード ジェネレーターがモデルのコードを生成するときに使用するコード置換ライブラリを指定します。
設定
既定の設定: なし
なし
コード置換ライブラリを使用しません。
名前付きコード置換ライブラリ
特定のプラットフォーム、コンパイラまたは標準のコード置換ライブラリへの呼び出しを生成します。名前付きライブラリのリストは以下に応じて変わります。
インストールされているサポート パッケージ。
システム ターゲット ファイル、言語、言語標準、およびデバイス ベンダー構成。
Embedded Coder® 製品を使用してコード置換ライブラリを作成して登録したかどうか。
このパラメーターの選択の詳細については、コード置換ライブラリを参照してください。
ヒント
このパラメーターを設定する前に、使用するライブラリがコンパイラでサポートされていることを確認してください。コンパイラでサポートされていないパラメーター値を選択した場合、コンパイラ エラーが発生することがあります。
コマンド ライン情報
パラメーター: CodeReplacementLibrary |
型: 文字ベクトル |
値: 'None' | 'GNU C99 extensions' | 'Intel IPP for x86-64 (Windows)' | 'Intel IPP/SSE for x86-64 (Windows)' | 'Intel IPP for x86-64 (Windows for MinGW compiler)' |'Intel IPP/SSE for x86-64 (Windows for MinGW compiler)' | 'Intel IPP for x86/Pentium (Windows)' | 'Intel IPP/SSE x86/Pentium (Windows)' | 'Intel IPP for x86-64 (Linux)' | 'Intel IPP/SSE with GNU99 extensions for x86-64 (Linux)' |
既定の設定: 'None' |
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | 影響なし |
トレーサビリティ | 影響なし |
効率性 | 有効なライブラリ |
安全対策 | 影響なし |
参考
共有コードの配置
ユーティリティ関数、エクスポートされたデータ型定義、およびカスタム ストレージ クラスがあるエクスポートされたデータの宣言を生成する場所を指定します。
設定
既定の設定: 自動
自動
次のように動作します。
モデルに Model ブロックが含まれる場合、ユーティリティ コードは
slprj/target/_sharedutils
フォルダー内に配置されます。モデルに Model ブロックが含まれない場合、ユーティリティ コードはビルド フォルダー内に配置されます (通常の場所は
またはmodel
.c
)。model
.cpp
共有場所
作業フォルダーの
slprj
フォルダー内にユーティリティのコードが配置されます。
コマンド ライン情報
パラメーター: UtilityFuncGeneration |
型: 文字ベクトル |
値: 'Auto' | 'Shared location' |
既定の設定: 'Auto'
|
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | 共有場所 |
トレーサビリティ | 共有場所 |
効率性 | 影響なし (実行、RAM)[共有場所] (ROM) |
安全対策 | 影響なし |
参考
MAT ファイルのログ
MAT ファイルのログを有効にするかどうかを指定します。
設定
既定の設定: オフ
オン
MAT ファイルのログを有効にします。このオプションを選択すると、生成コードは、以下のいずれかの方法で指定されたシミュレーション データを MAT ファイルに保存します。
[コンフィギュレーション パラメーター] ダイアログ ボックスの [データのインポート/エクスポート] ペイン (モデル コンフィギュレーション パラメーター: Data Import/Exportを参照)
To Workspace ブロック
ブロック パラメーター [ワークスペースにデータのログを作成] を有効にした Scope ブロック
シミュレーション データのエクスポートおよびログ作成ための信号データの構成で説明しているように、シミュレーションではこのデータは MATLAB® ワークスペースに書き込まれます。MAT ファイルのログを設定するとデータは MAT ファイルにリダイレクトされます。ファイルは
と命名されます。ここでmodel
.mat
はモデル名です。model
オフ
MAT ファイルのログを無効にします。このオプションの選択を解除すると、以下のような効果があります。
ファイル システムのサポートに関連付けられているオーバーヘッドを除外します。このオーバーヘッドは通常組み込みアプリケーションには必要ありません。
ログ変数の初期化、更新、およびクリーン アップに必要な追加のコードおよびメモリ使用量を除外します。
特定の条件下で、ルート出力端子に関連付けられているコードおよびストレージを除外します。
の現在の時刻と停止時刻の比較を省略し、停止時刻設定に関係なく生成されたプログラムを無限に実行できるようにします。model
_step
依存関係
このパラメーターを選択すると、[MAT ファイルの変数名の修飾子] パラメーターが有効になります。
制限
MAT ファイルのログは、ファイル スコープ内のデータ (組み込みのカスタム ストレージ クラス FileScope
を適用するデータ項目) をサポートしません。
MAT ファイルのログは参照モデルでは動作しません。また、実装するコードも生成されません。
コマンド ライン情報
パラメーター: MatFileLogging |
型: 文字ベクトル |
値: 'on' | 'off' |
既定の設定: 'off' |
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | オン |
トレーサビリティ | 影響なし |
効率性 | オフ |
安全対策 | オフ |
参考
Virtualized Output Ports Optimization (Embedded Coder)
MAT ファイルの変数名の修飾子
MAT ファイル変数名に追加するテキストを選択します。
設定
既定の設定: rt_
rt_
接頭辞テキストを追加します。
_rt
接尾辞テキストを追加します。
none
テキストを追加しません。
依存関係
Embedded Coder ライセンスをお持ちの場合、このパラメーターは [MAT ファイルのログ] パラメーターを選択すると有効になります。
コマンド ライン情報
パラメーター: LogVarNameModifier |
型: 文字ベクトル |
値: 'none' | 'rt_' | '_rt' |
既定の設定: 'rt_'
|
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | 影響なし |
トレーサビリティ | 影響なし |
効率性 | 影響なし |
安全対策 | 影響なし |
参考
コードの形式
コードの形式 (生成コードの機能) を指定します。
設定
既定の設定: RealTime
RealTime
Real-Time コード生成形式を指定します。
RealTimeMalloc
Real-Time Malloc コード生成形式を指定します。
コマンド ライン情報
パラメーター: CodeFormat |
型: 文字ベクトル |
値: 'RealTime' | 'RealTimeMalloc' |
既定の設定: 'RealTime' |
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | 影響なし |
トレーサビリティ | 影響なし |
効率性 | 影響なし |
安全対策 | 影響なし |
参考
StethoScope
データ取得およびデータ モニターリングを行うオプションのツールである StethoScope を有効にするかどうかを指定します。
設定
既定の設定: オフ
オン
StethoScope を有効にします。
オフ
StethoScope を無効にします。
ヒント
オプションで StethoScope または Simulink エクスターナル モードのいずれかを使用して実行中のリアルタイム プログラムをモニターしたりパラメーターを変更したりすることができます。ただし、同じコンパイル イメージに両方を使用することはできません。
依存関係
[StethoScope] パラメーターを有効にすることで [エクスターナル モード] パラメーターが無効になります。その逆も同様です。
コマンド ライン情報
パラメーター: StethoScope |
型: 文字ベクトル |
値: 'on' | 'off' |
既定の設定: 'off' |
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | オン |
トレーサビリティ | 影響なし |
効率性 | オフ |
安全対策 | オフ |
参考
Wind River Systems の『Tornado User's Guide』
Wind River Systems の『StethoScope User's Guide』
VxWorks ターゲットへダウンロード
VxWorks® ターゲットに生成されたプログラムを自動的にダウンロードするかどうかを指定します。
設定
既定の設定: オフ
オン
各ビルド後に VxWorks に生成されたプログラムを自動的にダウンロードします。
オフ
生成プログラムを自動的に VxWorks にダウンロードしません。手動でダウンロードしなければなりません。
ヒント
自動ダウンロードを使用するには makefile でターゲット名およびホスト名を指定する必要があります。
各ビルドの前にホスト コンソールで Ctrl+X を押すか、VxWorks シャーシの動力サイクルを実行して VxWorks をリセットします。こうすることで、自動ダウンロードの際に VxWorks に存在する使わなくなったプロセスや古いデータが消去されます。
コマンド ライン情報
パラメーター: DownloadToVxWorks |
型: 文字ベクトル |
値: 'on' | 'off' |
既定の設定: 'off' |
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | 影響なし |
トレーサビリティ | 影響なし |
効率性 | 影響なし |
安全対策 | オフ |
参考
Wind River Systems の『Tornado User's Guide』
基本タスクの優先順位
モデルの基本レート タスクが発生するときの優先順位を指定します。
設定
既定の設定: 30
ヒント
マルチレートでマルチタスクのモデルでは、コード ジェネレーターは各サブレート タスクの優先順位を 1 インクリメントします。
このオプションに指定した値は、関数
rt_main()
への呼び出しとして発生したタスクの基本の優先順位によってオーバーライドされます。
コマンド ライン情報
パラメーター: BasePriority |
タイプ: 整数 |
値: 有効な値 |
既定の設定: 30 |
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | 影響なし |
トレーサビリティ | 影響なし |
効率性 | タスクの優先順位によって効率性に影響を与える場合があります |
安全対策 | 影響なし |
参考
Wind River Systems の『Tornado User's Guide』
タスクのスタック サイズ
モデルを実行する各タスクのスタック サイズ (バイト単位)。
設定
既定の設定: 16384
コマンド ライン情報
パラメーター: TaskStackSize |
タイプ: 整数 |
値: 有効な値 |
既定の設定: 16384 |
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | 影響なし |
トレーサビリティ | 影響なし |
効率性 | スタックを大きくすると領域を無駄にする場合があります。 |
安全対策 | スタックを大きくするとオーバーフローの可能性が軽減されます。 |
参考
Wind River Systems の『Tornado User's Guide』
エクスターナル モード
クライアント/サーバー アーキテクチャに基づいた Simulink モデルおよびアプリケーションの間の通信を有効にするかどうかを指定します。
設定
既定の設定: オン
オン
エクスターナル モードを有効にします。クライアント (Simulink モデル) は、サーバー (アプリケーション) にパラメーター変更の受け取り、または信号データのアップロードを要求するメッセージを送信します。サーバーは、要求を実行することで応答します。
オフ
エクスターナル モードを無効にします。
依存関係
このパラメーターを選択すると以下のパラメーターが有効になります。
トランスポート層
MEX ファイルの引数
静的なメモリ割り当て
コマンド ライン情報
パラメーター: ExtMode |
型: 文字ベクトル |
値: 'on' | 'off' |
既定の設定: 'on' |
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | 影響なし |
トレーサビリティ | 影響なし |
効率性 | 影響なし |
安全対策 | 影響なし |
参考
トランスポート層
エクスターナル モード通信のトランスポート プロトコルを指定します。
設定
既定の設定: tcpip
tcpip
TCP/IP トランスポート機能を利用します。MEX ファイル名は
ext_comm
です。
ヒント
[トランスポート層] パラメーターの隣に表示される [MEX ファイル名] パラメーターの値は編集できません。MathWorks® によって提供されるシステム ターゲット ファイルについては、値は
で指定されています。matlabroot
/toolbox/simulink/simulink/extmode_transports.m
依存関係
このパラメーターは [エクスターナル モード] パラメーターを選択すると有効になります。
コマンド ライン情報
パラメーター: ExtModeTransport |
タイプ: 整数 |
値: 0 |
既定の設定: 0
|
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | 影響なし |
トレーサビリティ | 影響なし |
効率性 | 影響なし |
安全対策 | 影響なし |
参考
MEX ファイルの引数
実行中のターゲットと通信するために、エクスターナル モードのインターフェイス MEX ファイルに渡す引数を指定します。
設定
既定の設定: ''
TCP/IP インターフェイスでは、ext_comm
で次の 3 つのオプションの引数を使用できます。
ターゲットのネットワーク名 (たとえば、
'myPuter'
、'148.27.151.12'
)詳細レベル (情報がない場合は
0
、詳細な情報がある場合は1
)TCP/IP サーバー ポート番号 (
256
と65535
の間の整数値、既定値は17725
)
依存関係
このパラメーターは [エクスターナル モード] パラメーターを選択すると有効になります。
コマンド ライン情報
パラメーター: ExtModeMexArgs |
型: 文字ベクトル |
値: 有効な引数 |
既定の設定: ''
|
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | 影響なし |
トレーサビリティ | 影響なし |
効率性 | 影響なし |
安全対策 | 影響なし |
参考
静的なメモリ割り当て
エクスターナル モード通信のメモリ バッファーを制御します。
設定
既定の設定: オフ
オン
動的メモリを割り当てるための [静的なメモリ バッファー サイズ] パラメーターを有効にします。
オフ
動的メモリを割り当てる代わりに、エクスターナル モードの静的メモリ バッファーを使用します (malloc 呼び出し)。
ヒント
割り当てるメモリの量を決定するには、ターゲットで詳細モードを選択して、割り当てるメモリの量と利用可能なメモリの量を表示します。
依存関係
このパラメーターは [エクスターナル モード] パラメーターを選択すると有効になります。
このパラメーターを選択すると [静的なメモリ バッファー サイズ] パラメーターが有効になります。
コマンド ライン情報
パラメーター: ExtModeStaticAlloc |
型: 文字ベクトル |
値: 'on' | 'off' |
既定の設定: 'off'
|
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | 影響なし |
トレーサビリティ | 影響なし |
効率性 | 影響なし |
安全対策 | 影響なし |
参考
静的なメモリ バッファー サイズ
エクスターナル モード通信のメモリ バッファー サイズを指定します。
設定
既定の設定: 1000000
ターゲットのエクスターナル モード通信バッファーに事前に割り当てるバイト数を入力します。
ヒント
アプリケーションに対して入力した値が小さいと、エクスターナル モードでメモリ不足エラーが発生します。
割り当てるメモリの量を決定するには、ターゲットで詳細モードを選択して、割り当てるメモリの量と利用可能なメモリの量を表示します。
依存関係
このパラメーターは [静的なメモリ割り当て] パラメーターを選択すると有効になります。
コマンド ライン情報
パラメーター: ExtModeStaticAllocSize |
タイプ: 整数 |
値: 有効な値 |
既定の設定: 1000000
|
推奨設定
アプリケーション | 設定 |
---|---|
デバッグ | 影響なし |
トレーサビリティ | 影響なし |
効率性 | 影響なし |
安全対策 | 影響なし |