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ツェナー ダイオード制御器

この例では、電圧レギュレーターに使用するツェナー ダイオードのモデルを示します。

説明

この例でモデル化されている Zener diode ブロックは、データシートで一般に提供されるパラメーターを使用する実際的な実装を示します。それらのパラメーターは、次のとおりです。

  • (1) Zener Voltage Vz

  • (2) Dynamic Impedance Zzt

  • (3) Knee Impedance Zzk

  • (4) Max Continuous Current Izm

  • (5) Forward Voltage Drop Vf

  • (6) On Resistance Ron

このブロックは、ツェナー ダイオードの I-V 特性の動作の 3 領域 (フォワードバイアス、故障前のリバースバイアス、故障後のリバースバイアス) を効果的にモデル化できます。最大の逆連続電流 Izm を超えると、ツェナー ダイオードは降伏して開回路として扱われていると推定されます。

ツェナー ダイオードの実装は、ブロックのマスク内を表示して確認できます。これは [1] に基づいています。

一般に、ツェナー ダイオードは、電圧レギュレーターのようなアプリケーションに採用されます。回路は、ステップダウン変圧器に供給される AC 電源を示しています。変圧器の出力は、ダイオードのブリッジを使用して整流され、容量性フィルターを使用して平滑化されます。続いてツェナー ダイオードが作動し、出力電圧をツェナー電圧の 10 V に調整します。ツェナー ダイオードへの入力電流は、抵抗器 Rlimit により許容値に制限されます。

プログラム可能電圧源は、0.1 秒後に出力電圧を増加するよう設定されています。電源の出力が増加すると、ツェナー ダイオードの入力に印加電圧も増加します。ただし、ツェナー ダイオードは、その入力電流が最大指定値を超えない限り、出力を調整できます。この電流は電源電圧が増加すると増加し、最終的にツェナー ダイオードは 0.112 秒後に動作が停止します。故障時には開回路として動作するツェナー ダイオードでは、電圧調整は失われ、容量性フィルターの出力が負荷に印加されます。

参考文献

1. Wong.S, Hu.C-M, "SPICE macro model for the simulation of zener diode I-V characteristics", Circuits and Devices Magazine, IEEE® Volume 7, Issue 4, Jul 1991 Page(s): 9 - 12, 52