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三相送電線 - 単極再閉路

この例では、三相ブロックの使用により、735 kV 伝送線路の相地絡故障と単極再閉路について調べる方法を示します。

G. Sybille (Hydro-Quebec)

説明

長さ 200 km の 2 つの 735 kV 並列送電線は、発電プラント (350 MVA の 12 機の発電機) から 20 GVA レベルの短絡電力をもつ等価ネットワークに 3000 MW の電力を送ります。

発電プラントは簡単な同期機 (0.22 pu の初期過渡リアクタンス) でシミュレートします。このマシンは 13.8 kV/735 kV の Y-Δ 変圧器を介して送電ネットワークに接続されます。

送電線モデルは分布定数線路です。送電線は転置であると見なされ、それらのパラメーター R、L、C /km は正相および零相の成分で指定されます。各送電線は 200 Mvars の 2 つの分流リアクトルによって分路補償され、送電線の末端で接続されます。この電圧レベルでの単極再閉路の適用は、送電線 2 の 2 つの分流リアクタンスに中間インダクタンスを使用することで可能になります。そうしないと、故障 (主に 2 つの健全相と故障相の間の容量結合が原因で発生) に誘導される '二次アーク電流' が高くなり、故障相での断流器の開路後にアーク消滅ができなくなります。送電線 2 の 2 つの分流リアクタンス ブロックを開いた場合は、最適な中間インダクタンスがどのように計算されるかを確認します。

故障と送電線の切り替え

相地絡故障を送電線 2 の中間で発生させます。送電線に沿って故障を発生させるために、この送電線を 100 km の 2 つのセクションでシミュレートします。故障が保護継電器 (ここではシミュレートしません) によって検出されるとすぐ、故障相の 2 つの断流器に開路コマンドが送信されます。一定の 'むだ時間' の間ブレーカーは開いたままになります。このむだ時間は通常約 0.5 秒であり、アークが正常に消滅し、2 つのブレーカーが再閉路する時間です。

2 つの断流器が故障相で開くと、地絡電流は一時停止しますが、アーク内を弱電流が流れ続けます。この二次アーク電流が大きすぎると (通常は 50 A 以上)、アークが消滅せず、ブレーカーが故障で再閉路します。

アーク モデル

アークは固定または非線形の抵抗 R = f(Iarc_rms) によってモデル化されます。アークの実効値電流が Arc Model ブロックで定義されたしきい値 (通常 50 A) を下回ったときにそのアークが消滅します。Arc Model ブロックを開き、アーク パラメーターを確認します。平均アーク抵抗を実効値電流の指数関数としてプログラミングします。アーク電流がしきい値以下に減衰する時間を短縮するために実効値アーク電流が低下すると、平均アーク抵抗が増加します (指定されたパラメーターを使用した場合、Rarc = 0.1 Ωおよび 30 Ω はそれぞれ 1k A および 100 A の電流に相当します)。Arc Model ブロックはマスクされたブロックです。[マスク内を表示] を使用して、アーク モデルがどのように実装されているかを確認します。

2 つの断流器をシミュレートするブロックを開きます。送電線の開路/再閉路シーケンスがどのようにプログラミングされているかを確認します。t = 1 サイクルで故障が発生します。次に、t = 4 サイクル (3 サイクルの検出 + 開路時間) で、開路コマンドが両方のブレーカーに送信されます。30 サイクルのむだ時間 (故障を生成するアークが消滅する時間) の後、2 つのブレーカーが t = 34 サイクルで再閉路されます。

シミュレーション

シミュレーションを開始し、4 トレース オシロスコープの電圧および電流の波形を観察します。

送電線 2 の送電端での三相対地電圧および電流と、故障に流れ込む電流を観察します。マシンは 1 pu 電圧で 3220 MW を供給するよう初期化されています。これは 3000 MW の実質電力を送電線 1 と送電線 2 に流すためです。したがって、各送電線に流れる線電流は、トレース 2 で確認されるように 15 pu/100 MVA です。

地絡電流 (I_arc) はアンペア単位で測定されます。最初のサイクルの間に 22 kA に達すると、2 つの断流器が開いたときの 3 サイクル後に極小値まで低下します。Y ズームを使用して、二次アーク電流を調べます。これにはゆっくり減衰する DC 成分および基本成分 (12 A ピーク) が含まれています。その実効値が 50 A を下回ると、最初の電流ゼロクロッシングでアークが消滅します。

ここで、Arc Model ブロックのメニューを開いて、アーク モデルを固定抵抗 (0.1 Ω) に変更します。再度、シミュレーションを実行してください。アーク電流の DC 成分がアークの消滅を妨げるので、ここで送電線が故障で再閉路されることに注意してください。また、2 つの分流リアクタンス ブロック内の中間リアクタンスを非表示にして、二次アーク電流での影響を確認することもできます。