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三相アクティブ高周波フィルター

この例では、分路アクティブ高周波フィルター (AHF) を使用して、非線形負荷からソースに伝播される高調波成分を最小化する方法を示します。

Graham Dudgeon, Senior Consultant, The MathWorks, Inc.

説明

回路は、IGBT インバーターのある標準分路 AHF、AC 側の直列インダクター、および DC コンデンサ励磁をモデル化します。負荷は、30 度位相シフトされる 2 つのダイオード整流器で構成されます。Δ-Y 結線された整流器は、10 サイクル後に接続され、負荷が 6 パルスから 12 パルスに変更されます。

AHF は PLL を使用して、同相で負荷電流と同じ RMS ゲインをもつ基準正弦波ソース電流を生成します。負荷電流と指令電流間の電流誤差は、ヒステリシス スイッチングを通じた IGBT Bridge によって生成されます。ソース電流を可能な限り指令電流に近づけるために、AHF は系統連結点にこの電流誤差を投入します。

シミュレーション

シミュレーションを開始します。スコープ 'Iref_Isource' 上の A 相の指令電流とソース電流、および 'Isource_Iload' スコープ上の A 相のソース電流と負荷電流を観察できます。AHF のマスク内を表示すると、AHF 処理固有の詳細な応答がわかります。

t=0s では、Δ/Δ 結線されたダイオード整流器のみがインサーキットです。DC 電流は 2000A に設定されています。AHF が 1 サイクル内の指令電流を取得するのを 'Iref_Isource' から観察します。

Powergui の FFT Analysis ツールは、3 サイクル目の負荷とソースの A 相電流の FFT 解析を表示します。AHF によって THD が 22.41% から 0.69% に効率よく減少したことがわかります。

t=5/60s では、DC 電流は 2000A から 3000A まで増大します。AHF が負荷での変化に効率よく応答し、1 サイクル内で新しい指令電流を示していることがわかります。

t=10/60s では、Δ/Y 結線のダイオード整流器が接続されるため、12 パルスの負荷を生成します。AHF が再度、1 サイクル内で新しい指令電流を示していることに注意してください。Powergui の FFT Analysis ツールは、13 サイクル目の負荷とソースの A 相電流を示します。AHF によって THD が 4.80% から 0.93% に効率よく減少したことがわかります。

メモ:

回路は、2us タイム ステップで離散化されました。このタイム ステップは増やすこともできますが、シミュレーションの精度が低下します。