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単相 PWM インバーター

この例では、単相 PWM インバーターの動作を説明します。

説明

このシステムは、単相 PWM 電圧源インバーターを示す 2 つの独立した回路で構成されています。

Half-Bridge Converter ブロックと Full-Bridge Converter ブロックは、IGBT/ダイオードのペアの簡略化モデルを表しており、そこでは強制整流デバイスおよびダイオードの順電圧が無視されます。

コンバーターは PWM Generator ブロックをもつ開ループで制御されます。2 つの回路で使用する DC 電圧 (Vdc = 400V)、搬送周波数 (1620 Hz)、変調指数 (m = 0.8) は同じです。

さらに信号処理を進めるため、Scope ブロックに表示される信号は、ScopeDataForFFT という名前の変数に時間付き構造体形式で保存されます。

シミュレーション

シミュレーションを実行し、負荷への電流と PWM インバーターが生成する電圧を観察します。

シミュレーションが完了したら、Powergui を開き、[FFT Analysis] を選択して、ScopeDataForFFT 構造体に保存された信号の 0 ~ 5000 Hz の周波数スペクトルを表示します。FFT は、t = 0.07 - 2/60 で始まる 2 サイクル ウィンドウで実行されます (記録の最後の 2 サイクル)。[表示] をクリックし、最後の 2 サイクルの周波数スペクトルを観察します。

V インバーターの基本成分がスペクトル ウィンドウの上に表示されます。インバーターの電圧の基本成分の振幅を回路の指定理論値と比較します。また、インバーター電圧の高調波成分も比較します。

ハーフブリッジ インバーターは、双極電圧 (-200V または +200V) を生成します。高調波は搬送周波数周辺 (1620 Hz +- k*60 Hz) で発生し、1620 Hz で最大 103% となります。

フルブリッジ インバーターは、半サイクルで 0 ~ +400V、次の半サイクルで 0 ~ -400V の間を変化する単極電圧を生成します。DC 電圧と変調指標が同じ場合は、基本成分の振幅はハーフブリッジで得られる値の 2 倍となります。フルブリッジで生成される高調波はより低く、搬送周波数の 2 倍で発生します (2*1620+-60 Hz で最大 40%)。その結果、フルブリッジで得られる電流はより滑らかとなります。