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ヒステリシスをもつインダクター

この例では、Jiles-Atherton 磁気ヒステリシス方程式の方程式係数の変更が、結果の B-H 曲線に与える影響を示します。シミュレーション パラメーターは、4 回の完全な AC サイクルを実行するように構成されており、磁場の強さ (H) と磁束密度 (B) の初期値はどちらもゼロに設定されています。

偏磁化曲線の形状を設定するパラメーターに対して値を選択することは比較的簡単なので、これらのパラメーターには摂動は与えられません。残りの 3 つのパラメーターは B-H 曲線に複数の方法で影響を与えており、ノミナル B-H 曲線と一致させるために通常は数回の反復が必要です。次の手順が良い開始点となります。

1. B=H=0 で開始する際に、c を調整して初期勾配に一致させます。c が 1 に近づくと、勾配が偏磁化曲線の勾配に一致します。c を小さくすると、初期勾配が減少します。

2. K を調整して、目的の H 軸切片を得ます。K の良好な初期推定は、目的の切片の実際の値です。

3. アルファを (1e-6 のような値から始めて) 徐々に増加させ、B 軸切片を微調整します。アルファを大きくすると、切片の値が増加します。

モデル

Simscape ログからのシミュレーション結果

以下のプロットは、個別の Jiles-Atherton ヒステリシス係数が、非線形インダクターのヒステリシス曲線に与える影響を示しています。モデルは Jiles-Atherton ヒステリシス方程式係数の一連のノミナル値を使用してシミュレーションされ、その後各係数に摂動が個別に与えられてモデルが再実行されます。