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Power Measurement (Three-Phase)

三相の有効電力と無効電力の計算

  • Power Measurement (Three-Phase) block

ライブラリ:
Simscape / Electrical / Control / Measurements

説明

Power Measurement (Three-Phase) ブロックは、三相回路網内の素子の有効電力と無効電力を測定します。このブロックは、指定した各周波数成分について、選択した対称相の電力量を出力します。

このブロックは、正弦波と正弦波以外の両方の周期信号の電力測定に使用します。単相の電力測定には、Power Measurement ブロックを使用することを検討してください。

連続時間演算の場合は [サンプル時間] パラメーターを 0 に設定し、離散時間演算の場合は明示的に設定します。

[高調波次数] パラメーターを使用して、電力出力に含めるすべての周波数成分のベクトルを指定します。

  • DC 成分を出力するには、0 を指定します。

  • 基本周波数に対応する成分を出力するには、1 を指定します。

  • 高次の高調波に対応する成分を出力するには、n > 1 を指定します。

方程式

指定されたそれぞれの高調波 k について、ブロックは指定された相の有効電力 Pk と無効電力 Qk を次のフェーザ方程式から計算します。

Pk+jQk=32(VkejθVk)(IkejθIk¯),

ここで、

  • VkejθVk は、選択された相の k 成分の電圧を表すフェーザです。

  • IkejθIk¯ は、IkejθIk の複素共役で、選択された相の k 成分の電流を表すフェーザです。

電力計算で使用する対称相を [シーケンス] パラメーターを使用して選択します。

  • :

    VkejθVk=Vk+ejθVk+,IkejθIk=Ik+ejθIk+

  • :

    VkejθVk=VkejθVk,IkejθIk=IkejθIk

  • ゼロ:

    VkejθVk=Vk0ejθVk0,IkejθIk=Ik0ejθIk0

ブロックは、対称な +-0 電圧フェーザのセットを abc 電圧フェーザのセットから対称成分変換 S を使用して計算します。

[Vk+ejθVk+VkejθVkVk0ejθVk0]=S[VkaejθVkaVkbejθVkbVkcejθVkc].

この変換の詳細については、Symmetrical Components Transform を参照してください。

ブロックは、この abc 電圧フェーザのセットを三相入力電圧 V(t) から次のように取得します。

[VkaejθVkaVkbejθVkbVkcejθVkc]=2TtTtV(t)sin(2πkFt)dt+j2TtTtV(t)cos(2πkFt)dt,

ここで、T は入力信号の周期で、基本周波数 F の逆数と等価です。

ブロックは、対称な電流フェーザのセットを電圧と同じ方法で計算します。

入力信号が有限数 n の高調波をもつ場合、それらの成分から指定した相の合計有効電力 P と合計無効電力 Q を計算できます。

P=k=0nPk

Q=k=1nQk.

Q の総和に DC 成分 (k = 0) は含まれません。この成分は有効電力にしか寄与しないためです。

端子

入力

すべて展開する

電力を測定する素子にかかる三相電圧 (V)。

データ型: single | double

電力を測定する素子を通る三相電流 (A)。

データ型: single | double

出力

すべて展開する

選択した周波数成分の有効電力 (W)。[高調波次数] パラメーターの値がスカラーの場合、この出力もスカラーになります。

データ型: single | double

選択した周波数成分の無効電力 (var)。[高調波次数] パラメーターの値がスカラーの場合、この出力もスカラーになります。

データ型: single | double

パラメーター

すべて展開する

成分 k=1 に対応する基本周波数。

出力に含める周波数成分。目的の成分に対応するスカラー値、または目的のすべての成分のベクトルを指定します。

  • 値 k = 0 は DC 成分に対応します。

  • 値 k = 1 は基本周波数に対応します。

  • 値 k > 1 は高次の高調波に対応します。

ベクトルを指定する場合、電力出力の次数はこのベクトルの次数に対応します。

電力出力の対称相。

連続するブロック実行間の時間間隔。実行時に、ブロックは出力を生成し、必要に応じて内部状態を更新します。詳細については、サンプル時間とはサンプル時間の指定を参照してください。

連続演算の場合は、このプロパティを 0 に設定します。離散演算の場合は、サンプル時間を正の数値として明示的に指定します。このブロックでは継承サンプル時間はサポートされていません。

このブロックがマスク サブシステム内、または連続演算と離散演算が可能な他のバリアント サブシステム内にある場合は、サンプル時間のパラメーターをプロモートします。サンプル時間のパラメーターをプロモートすると、ブロックの実装が連続と離散の間で正しく切り替わります。詳細については、マスクにおけるブロック パラメーターのプロモートを参照してください。

拡張機能

C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

バージョン履歴

R2017b で導入