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非安定発振器

この例では、非安定発振器の回路の実装を示します。回路の出力電圧 V2 は、High 状態と Low 状態の間で不安定に発振します。

時間 0 では、どちらのトランジスタもオフで、C1 および C2 にかかる電圧も 0 です。C1 は R4 と Transistor 1 ベース-エミッターの接合部を介して充電を開始します。同様に、C2 は R2 と Transistor 2 のベース-エミッターの接合部を介して充電を開始します。したがって、V1 と V2 の両方の電圧が上昇し、抵抗器 R1 と R3 が導通を開始します。R3 > R1 であるため R1 の電流がわずかに大きくなります。R1 は Transistor 1 のベースの電位を上昇させるように作用します。したがって、Transistor 1 は Transistor 2 より飽和度が低く、V1-V2 は上昇します。やがて C2 が完全に充電され、Transistor 2 のベース電流が停止し、このトランジスタがオフになります。その後 V2 が高くなり、C1 は充電を再び開始し、それにより Transistor 1 がオンになります。C1 が完全に充電されると、Transistor 1 がオフに切り替わり、非安定回路は引き続きこれらの 2 つの状態の間でサイクルを続けます。

この回路は、ネットワーク シミュレーターの数値的に困難な回路の例です。この数値的な困難さは、スイッチングの際に発生する、指数的に増加する勾配によるものです。回路の数値的特性を改善するため、既定のトランジスタのオーム抵抗と接合部の静電容量の項を追加します。

モデル

Simscape ログからのシミュレーション結果

以下のプロットは、非安定発振器回路の電圧を示しています。コンデンサ C1 とコンデンサ C2 の充電と放電により、トランジスタのオンとオフが切り替わります。