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基本的な物理モデリング手法

モデルのビルド

Simscape™ ソフトウェアで物理モデルを作成する際に従わなければならないルールは、物理ネットワークのモデル化の基本原則で説明されています。この節ではこうしたルールを簡単に確認します。

  • 物理モデルは Simscape の Foundation および Utilities ライブラリのブロックを組み合わせて作成します。Simscape ソフトウェアでは、物理ネットワーク アプローチに基づいて、設計対象のシステムのネットワーク表現を作成できます。このアプローチでは、各システムは、端子経由でのエネルギー交換により相互作用する機能要素から構成されるものとして表されます。

  • 各 Simscape ブロック線図 (またはブロック線図内のトポロジ的に区別可能な各物理ネットワーク) には、Simscape の Utilities ライブラリの Solver Configuration ブロックが必要です。

  • 流体システムのモデリングでは、作動流体の指定の説明にあるように、トポロジ的に区別可能な回路ごとに作動流体を指定します。

  • 通常の Simulink® ブロック (ソースやスコープなど) を物理ネットワーク図に接続するには、物理量信号端子の使用の説明にあるように、コンバーター ブロックを使用します。

  • インクリメンタル モデリングのアプローチを使用します。まず単純なモデルから開始し、実行とトラブルシューティングを行い、その後望ましい特殊効果を追加します。たとえば、Foundation ライブラリの Pipe (IL) ブロックを使用してシステムの開発を開始できますが、このブロックでは摩擦損失および流体圧縮率のみが考慮されています。流体慣性も考慮する必要がある場合は、簡略化モデルが想定通りに動作した後で、この効果をオンにすることができます。開発の後期に、パイプ壁面の柔軟性、さまざまな断面のジオメトリ、仰角、曲率など、他の効果の考慮も必要になる場合があります。その場合は、Foundation ライブラリのブロックを、Simscape Fluids™ ブロック ライブラリで利用可能なブロックの 1 つ (Pipe (IL)Partially Filled Pipe (IL)Pipe Bend (IL) など) に置き換えることができます。これらの異なる数学的モデルはいずれも要素構成 (端子の数とタイプ、関連付けられているスルー変数とアクロス変数) が同じです。そのため、物理ネットワーク アプローチを使用すれば、概略を変更せずにさまざまな複雑度のモデルを置き換えることができます。

一般に Simscape ブロックには、保存端子 と、物理量信号の入力端子および出力端子 の両方が備わっています。

保存端子の使用

保存端子には以下のルールが適用されます。

  • Simscape のブロック線図で使用される物理量保存端子には、油圧、電気、機械並進、機械回転など、さまざまなタイプがあります。各タイプには、それぞれ関連付けられているスルー変数とアクロス変数があります。詳細は、変数のタイプを参照してください。

  • 保存端子は他の同じタイプの保存端子にしか接続できません。ドメイン固有のライン スタイルと色を使用すると、異なるドメインを区別し、接続プロセスを容易にするのに役立ちます。詳細は、ドメイン固有のライン スタイルを参照してください。

  • 保存端子間を接続する物理接続ラインは無方向のラインで、信号ではなく物理変数 (前述のとおり、アクロス変数とスルー変数) を伝達します。物理ラインを Simulink 端子や物理量信号端子に接続することはできません。

  • 直接に接続される 2 つの保存端子は、すべてのアクロス変数 (電圧や角速度など) で同じ値をもたなければなりません。

  • 物理接続ラインは分岐させることができます。この場合、互いに直接接続されているコンポーネントは同じアクロス変数をそのまま共有します。物理接続ライン経由で伝送される任意のスルー変数 (電流やトルクなど) は、分岐で接続されている複数のコンポーネント間で分割されます。スルー変数がどのように分割されるかは、システム ダイナミクスによって決定されます。

    各スルー変数について、分岐点に流入する値の合計は、分岐点から流出する値の合計と等しくなります。

物理量信号端子の使用

物理量信号端子には以下のルールが適用されます。

  • Simulink の信号接続と同様に、物理量信号端子は通常の接続ラインを用いて他の物理量信号端子に接続できます。これらの接続ラインでは、Simscape ブロック間の物理量信号が伝送されます。

  • 物理量信号端子は、特殊なコンバーター ブロックを経由して Simulink 端子に接続できます。Simulink 出力端子を物理量信号入力端子に接続するには Simulink-PS Converter ブロックを使用します。物理量信号出力端子を Simulink 入力端子に接続するには PS-Simulink Converter ブロックを使用します。

  • 物理量信号には単位を関連付けることができます。Simscape ブロックのダイアログでは、必要に応じて単位をパラメーター値と共に指定できます。コンバーター ブロックを使用して単位を入力信号と関連付け、必要な出力信号の単位を指定します。

実際の物理モデルの作成時にこれらのルールを適用する例は、チュートリアル単純なモデルの作成とシミュレーションを参照してください。