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シミュレーション データ ログについて

推奨ワークフロー

シミュレーション データのログをワークスペースまたはディスク上の一時ファイルに記録し、デバッグと検証に使用できます。データ ログにより、シミュレーション中の時間経過に伴い内部ブロックの変数がどのように変化するかを解析できます。たとえば、油圧シリンダー内の圧力が所定の最小値より大きいことを確認したり、その値をポンプ圧と比較することが可能です。シミュレーション データのログを記録すると、後ほどシミュレーションを再実行せずにこのデータのクエリ、プロット、解析が行えます。

シミュレーション データのログ記録には 2 つの手法があります。ワークスペース変数に直接データを格納する手法と、データをディスク上の一時ファイルにストリーミングして、ワークスペース変数でその一時ファイルをポイントする手法です。2 番目の手法の詳細については、ログ データのディスクへのストリーミングを参照してください。どちらの場合でも、ログに記録されたシミュレーション データとは、シミュレーション ログ変数を介してやりとりします。

シミュレーション データ ログにより、シミュレーション データの追跡にセンサーやスコープを接続する必要がなくなります。こうしたブロックを使用すると、モデルが複雑になり、シミュレーションの速度が低下します。シミュレーション データのログ作成とプロットでは、センサーをモデルに追加する代わりにシミュレーション データ ログを作成し、プロットする方法を示しています。また、モデルの完全なログ ツリーを表示し、選択した変数のシミュレーション結果をプロットする方法も示します。

データのログは、モデル全体またはブロック単位でとることができます。ブロック単位の場合には、ワークスペース変数には、選択したブロックのシミュレーション データのみが含まれます。選択したブロックのみのデータのログをとるには、以下を行う必要があります。

  • ログ コンフィギュレーション パラメーターを設定する

  • モデルでブロックを選択する

これらの 2 つの手順は、任意の順序で実行できます。詳細は、選択したブロックのみのデータのログ作成を参照してください。

シミュレーションの実行後、Simscape™ 結果エクスプローラー ツールを使用して、データ ログ作成の結果をナビゲートおよびプロットします。

シミュレーション ログ変数にアクセスしてデータをクエリ、プロット、解析する方法の追加情報については、simscape.logging.Node オブジェクトと simscape.logging.Series オブジェクト、および関連するオブジェクト関数のリファレンス ページを参照してください。

また、Simulation Data Inspector を使用して Simscape ログ データを、モデルの実行で取得される残りのシミュレーション データとともに自動的に記録するようにモデルを設定することもできます。こうすると、シミュレーションの実行中にデータを表示し解析することができます。モデル全体について、またはブロック単位でシミュレーション データのログを記録するよう、モデルを設定します。[コンフィギュレーション パラメーター] ダイアログ ボックスの [Simscape] ペインで [データをシミュレーション データ インスペクターに記録] チェック ボックスをオンにして、データ ストリーミングを有効にします。モデルをシミュレートするときは、ストリーム データが使用可能になるとすぐに、モデル ツール バーの [シミュレーション データ インスペクター] ボタンが強調表示されます。シミュレーション中にデータを表示したり、別々のシミュレーション実行のデータを比較したりするには、シミュレーション データ インスペクターを開きます。シミュレーション データ インスペクターを設定および使用する方法の詳細については、シミュレーション結果の解析を参照してください。

Parallel Computing Toolbox™ のライセンスがある場合は、[コンフィギュレーション パラメーター] ダイアログ ボックスの [データのインポート/エクスポート] ペインで [単一のシミュレーション出力] チェック ボックスをオンにすることにより、モデル シミュレーションとデータ ログを parfor コマンドに対応させることができます。この場合、Simscape ログ データは、個別のワークスペース変数ではなく、単一の出力オブジェクトの一部になります。詳細は、Single simulation outputを参照してください。ここで説明しているその他すべてのデータ ログ ワークフローでは、[単一のシミュレーション出力] チェック ボックスをオフにすることと、ログに記録された Simscape データをシミュレーション ログ ワークスペース変数を介して操作することが想定されています。

制限

シミュレーション データ ログは、次の項目についてはサポートされていません。

  • モデル参照

  • 生成されたコード

sim コマンドを名前と値のペア 'StopTime' と共に使用する場合、Simscape ログ記録の結果は更新されません。

参考

関連する例

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