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uibuttongroup

ラジオ ボタンとトグル ボタンを管理するボタン グループの作成

説明

bg = uibuttongroup は現在の Figure 内にボタン グループを作成し、ButtonGroup オブジェクトを返します。利用可能な Figure がない場合は、MATLAB® が関数 figure を呼び出して Figure を作成します。

bg = uibuttongroup(parent) は、指定された親コンテナー内にボタン グループを作成します。親コンテナーには、関数 figure または関数 uifigure で作成された Figure か、パネルなどの子コンテナーを指定できます。

bg = uibuttongroup(___,Name,Value) は、1 つ以上の名前と値の引数を使用して、ButtonGroup プロパティを指定します。このオプションは、前述の構文のすべての入力引数の組み合わせで使用できます。ボタン グループ プロパティの値は、関数 figure で作成されたアプリと関数 uifigure で作成されたアプリで多少異なります。詳細については、名前と値の引数を参照してください。

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UI Figure 内にボタン グループを作成します。3 つのトグル ボタンをボタン グループに追加します。既定では、最初のボタンが選択されます。

fig = uifigure;
bg = uibuttongroup(fig,"Position",[137 113 123 85]);
b1 = uitogglebutton(bg,"Text","Button 1","Position",[10 50 100 22]);
b2 = uitogglebutton(bg,"Text","Button 2","Position",[10 28 100 22]);
b3 = uitogglebutton(bg,"Text","Button 3","Position",[10 6 100 22]);

Figure contains an object of type uibuttongroup.

[Button 3] をクリックします。ボタン グループは、最初のボタンを選択解除されているものとして表示し、3 番目のボタンを選択されているものとして表示することで、トグル ボタンの選択を管理します。

Button group in a UI figure window. There are three toggle buttons and the third button is selected.

UI Figure 内にボタン グループを作成します。3 つのラジオ ボタンをボタン グループに追加します。既定では、最初のボタンが選択されます。

fig = uifigure;
bg = uibuttongroup(fig,"Position",[137 113 123 85]);
b1 = uiradiobutton(bg,"Text","Button 1","Position",[10 50 100 22]);
b2 = uiradiobutton(bg,"Text","Button 2","Position",[10 28 100 22]);
b3 = uiradiobutton(bg,"Text","Button 3","Position",[10 6 100 22]);

Figure contains an object of type uibuttongroup.

[Button 3] をクリックします。ボタン グループは、最初のボタンを選択解除されているものとして表示し、3 番目のボタンを選択されているものとして表示することで、ラジオ ボタンの選択を管理します。

Button group in a UI figure window. There are three toggle buttons and the third button is selected.

Scrollable プロパティを使用して、境界外部にコンポーネントがあるボタン グループ内で有効にします。スクロールは、ボタン グループが関数 uifigure で作成された Figure 内にある場合にのみ可能です。App Designer では、このタイプの Figure がアプリの作成に使用されます。

UI Figure 内にボタン グループを作成します。6 つのトグル ボタンを追加し、最初の 3 つがボタン グループの上縁から外れるようにします。

fig = uifigure;
bg = uibuttongroup(fig,"Position",[20 20 196 135]);
tb1 = uitogglebutton(bg,"Position",[11 165 140 22],"Text","One");
tb2 = uitogglebutton(bg,"Position",[11 140 140 22],"Text","Two");
tb3 = uitogglebutton(bg,"Position",[11 115 140 22],"Text","Three");
tb4 = uitogglebutton(bg,"Position",[11 90 140 22],"Text","Four");
tb5 = uitogglebutton(bg,"Position",[11 65 140 22],"Text","Five");
tb6 = uitogglebutton(bg,"Position",[11 40 140 22],"Text","Six");

Figure contains an object of type uibuttongroup.

ボタン グループの Scrollable プロパティを 'on' に設定して、スクロールを有効にします。既定で、スクロール ボックスが上部に表示されます。

bg.Scrollable = 'on';

Figure contains an object of type uibuttongroup.

ユーザーがボタン グループ内の異なるラジオ ボタンを選択したときに、直前と現在のボタン選択を MATLAB コマンド ウィンドウに表示するアプリを作成します。

buttonGroupApp.m という名前のファイルで、アプリを実装する関数を作成します。

  • 3 つのラジオ ボタンが含まれているボタン グループをもつ UI Figure を作成します。

  • 前に選択されたラジオ ボタンと現在選択されているラジオ ボタンのテキストを表示するボタン グループに対する displaySelection という名前のコールバック関数を作成し、その関数を SelectionChangedFcn コールバック プロパティに割り当てます。コールバックの詳細については、プログラムで作成したアプリ用のコールバックの作成を参照してください。

function buttonGroupApp
fig = uifigure;
bg = uibuttongroup(fig, ...
    "SelectionChangedFcn",@displaySelection, ...
    "Position",[137 113 123 85]);
r1 = uiradiobutton(bg, ...
    "Text","Option 1", ...
    "Position",[10 50 100 22]);
r2 = uiradiobutton(bg, ...
    "Text","Option 2", ...
    "Position",[10 28 100 22]);
r3 = uiradiobutton(bg, ...
    "Text","Option 3", ...
    "Position",[10 6 100 22]);

function displaySelection(src,event)
disp("Previous: " + event.OldValue.Text);
disp("Current: " + event.NewValue.Text);
end
end

関数 buttonGroupApp を実行します。ボタンの選択を変更します。コマンド ウィンドウで前の選択と現在の選択が表示されます。

buttonGroupApp

Figure contains an object of type uibuttongroup.

入力引数

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親コンテナー。関数 figure または関数 uifigure で作成された Figure か、子コンテナーとして指定します。

  • パネル、タブ、およびボタン グループは、いずれのタイプの Figure でもコンテナーとすることができる。

  • グリッド レイアウトは、関数 uifigure で作成された Figure 内でのみコンテナーとすることができる。

名前と値の引数

引数のオプションのペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。ここで Name は引数名で、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後になければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。

例: uibuttongroup(Title="Options") は、ボタン グループのタイトルを Options に指定します。

R2021a より前では、コンマを使用してそれぞれの名前と値を区切り、Name を引用符で囲みます。

例: uibuttongroup("Title","Options") は、ボタン グループのタイトルを Options に指定します。

メモ

以下にリストするプロパティは、利用できるプロパティの一部です。完全なリストについては、ButtonGroup のプロパティ を参照してください。

タイトル。文字ベクトル、string スカラー、または categorical 配列として指定します。このプロパティを categorical 配列として指定した場合、MATLAB は配列の最初の要素のみを表示します。

MATLAB では垂直スラッシュ ('|') 文字は改行として解釈されず、タイトル内に垂直スラッシュとして表示されます。

Unicode® 文字を指定する場合、Unicode 10 進コードを関数 char に渡します。たとえば、['Multiples of ' char(960)]Multiples of π として表示されます。

背景色。RGB 3 成分、16 進数カラー コード、または表にリストされた色オプションのいずれかとして指定します。

RGB 3 成分および 16 進数カラー コードは、カスタム色を指定するのに役立ちます。

  • RGB 3 成分は、色の赤、緑、青成分の強度を指定する 3 成分の行ベクトルです。強度値は [0,1] の範囲でなければなりません。たとえば [0.4 0.6 0.7] のようになります。

  • 16 進数カラー コードは、ハッシュ記号 (#) で始まり、3 桁または 6 桁の 0 から F までの範囲の 16 進数が続く文字ベクトルまたは string スカラーです。この値は大文字と小文字を区別しません。したがって、カラー コード "#FF8800""#ff8800""#F80"、および "#f80" は等価です。

あるいは、名前を使用して一部の一般的な色を指定できます。次の表に、名前の付いた色オプション、等価の RGB 3 成分、および 16 進数カラー コードを示します。

色名省略名RGB 3 成分16 進数カラー コード外観
"red""r"[1 0 0]"#FF0000"

Sample of the color red

"green""g"[0 1 0]"#00FF00"

Sample of the color green

"blue""b"[0 0 1]"#0000FF"

Sample of the color blue

"cyan" "c"[0 1 1]"#00FFFF"

Sample of the color cyan

"magenta""m"[1 0 1]"#FF00FF"

Sample of the color magenta

"yellow""y"[1 1 0]"#FFFF00"

Sample of the color yellow

"black""k"[0 0 0]"#000000"

Sample of the color black

"white""w"[1 1 1]"#FFFFFF"

Sample of the color white

MATLAB の多くのタイプのプロットで使用されている既定の色の RGB 3 成分および 16 進数カラー コードを次に示します。

RGB 3 成分16 進数カラー コード外観
[0 0.4470 0.7410]"#0072BD"

Sample of RGB triplet [0 0.4470 0.7410], which appears as dark blue

[0.8500 0.3250 0.0980]"#D95319"

Sample of RGB triplet [0.8500 0.3250 0.0980], which appears as dark orange

[0.9290 0.6940 0.1250]"#EDB120"

Sample of RGB triplet [0.9290 0.6940 0.1250], which appears as dark yellow

[0.4940 0.1840 0.5560]"#7E2F8E"

Sample of RGB triplet [0.4940 0.1840 0.5560], which appears as dark purple

[0.4660 0.6740 0.1880]"#77AC30"

Sample of RGB triplet [0.4660 0.6740 0.1880], which appears as medium green

[0.3010 0.7450 0.9330]"#4DBEEE"

Sample of RGB triplet [0.3010 0.7450 0.9330], which appears as light blue

[0.6350 0.0780 0.1840]"#A2142F"

Sample of RGB triplet [0.6350 0.0780 0.1840], which appears as dark red

現在選択されているラジオ ボタンまたはトグル ボタン。uifigure ベースのアプリでは RadioButton オブジェクトまたは ToggleButton オブジェクト、figure ベースのアプリでは UIControl オブジェクトとして指定します。

ボタン グループ内で現在選択されているボタンを判定するには、このプロパティ値を取得します。

現在選択されているボタンを変更するには、このプロパティ値を設定します。このプロパティを使用して選択を変更すると、MATLAB はそれに応じて、ボタン グループ内の他のボタンの Value プロパティを調整します。

たとえば、ボタン グループに 3 つのラジオ ボタンがあり、SelectedObject プロパティを radiobutton3 に設定したとします。MATLAB は、それぞれの子 RadioButtonValue プロパティを次のように設定します。

  • radiobutton1.Value = false;

  • radiobutton2.Value = false;

  • radiobutton3.Value = true;

つまり、SelectedObject プロパティを設定することには、ボタン グループ内のボタンの Value プロパティを設定することと同じ効果があります。

選択変更コールバック。次の値のいずれかとして指定します。

  • 関数ハンドル。

  • 最初の要素が関数ハンドルである cell 配列。cell 配列内のその後の要素はコールバック関数に渡される引数です。

  • 有効な MATLAB 式を含む文字ベクトル (非推奨)。MATLAB は、この式をベース ワークスペースで評価します。

このコールバックは、ユーザーがアプリでボタン グループ内の別のボタンを選択したときに実行されます。ラジオ ボタンまたはトグル ボタンの Value プロパティがプログラムにより変更される場合には実行されません。

このコールバック関数は、ユーザーのボタン操作に関する特定の情報にアクセスできます。MATLAB は、この情報を SelectionChangedData オブジェクトに格納して、2 番目の引数としてコールバック関数に渡します。App Designer では、引数は event と呼ばれます。ドット表記を使用して、オブジェクトのプロパティをクエリできます。たとえば、event.NewValue は現在選択されているボタンを返します。SelectionChangedData オブジェクトは、文字ベクトルとして指定されているコールバック関数では使用できません。

次の表に、SelectionChangedData オブジェクトのプロパティを示します。

プロパティ

説明

OldValue

直前に選択されていたボタン

NewValue

現在選択されているボタン

Source

コールバックを実行するコンポーネント

EventName

'SelectionChanged'

コールバックの記述の詳細については、App Designer のコールバックを参照してください。

ボタン グループの位置とサイズ。境界とタイトルを含みます。[left bottom width height] の形式のベクトルとして指定します。次の表で、ベクトルの各要素について説明します。

要素説明
left親コンテナーの内側左端からボタン グループの外側左端までの距離
bottom親コンテナーの内側下端からボタン グループの外側下端までの距離
widthボタン グループの外側の右端と左端の間の距離
heightボタン グループの外側の上端と下端の間の距離

すべての測定値は、Units プロパティで指定した単位で表されます。

Position の値の基準は、親コンテナーの "描画可能領域" です。描画可能領域は、コンテナーの境界線の内側にある領域で、メニュー バーやタイトルなどの装飾が占める領域は含まれません。

メモ

ボタン グループがグリッド レイアウト マネージャーを親とする場合、Position プロパティの値は直ちには更新されません。Position の値を使用して、ボタン グループのサイズを基準にボタン グループの子のサイズを変更するには、SizeChangedFcn コールバックを使用します。

測定の単位。次の表のいずれかの値として指定します。

単位の値説明
'pixels' (uifigure ベースのアプリの既定)

Windows® および Macintosh システムでのピクセル単位の距離は、システムの解像度に依存しません。

  • Windows システムの 1 ピクセルは 1/96 インチです。

  • Macintosh システムの 1 ピクセルは 1/72 インチです。

Linux® システムでは、ピクセルのサイズは使用しているシステムの解像度によって決まります。

'normalized' (figure ベースのアプリの既定)

これらの単位は親コンテナーを基準として正規化されます。コンテナーの左下隅が (0,0) で、右上隅が (1,1) になります。

'inches'インチ。
'centimeters'センチメートル。
'points'ポイント。1 ポイントは 1/72 インチです。
'characters'

これらの単位は、グラフィックス ルート オブジェクトの既定の uicontrol フォントを基にしています。

  • 文字の幅 = 文字 x の幅。

  • 文字の高さ = 2 行のテキストのベースライン間の距離。

既定の uicontrol フォントにアクセスするには、get(groot,'defaultuicontrolFontName') または set(groot,'defaultuicontrolFontName') を使用します。

MATLAB のほとんどのアプリ作成機能では距離をピクセル単位で測定するため、推奨値は 'pixels' です。親コンテナーのサイズに基づいて再スケーリングされるオブジェクトを作成するには、関数 uigridlayout を使用して作成されたグリッド レイアウト マネージャーをオブジェクトの親にします。詳細については、プログラミングによるアプリのレイアウトを参照してください。

ヒント

  • ボタン グループにはあらゆる UI コンポーネントのタイプを含めることができますが、ラジオ ボタンとトグル ボタンのみの選択を管理します。

  • ボタン グループ内のラジオ ボタンまたはトグル ボタンをアプリ ユーザーが選択したときにプログラムを応答させるには、ボタン グループのコールバック関数 SelectionChangedFcn を定義します。個々のボタンのコールバックを定義することはできません。

  • 選択されているラジオ ボタンまたはトグル ボタンを判定するには、ボタン グループの SelectedObject プロパティをクエリします。このクエリは、コード内の任意の場所で実行できます。

  • ボタン グループ オブジェクトの Visible プロパティが 'off' に設定されている場合、その中に含まれる子オブジェクト (ボタン、他のボタン グループなど) は、親であるボタン グループと共に非表示になります。ただし、個々の子オブジェクトの Visible "プロパティ値" は影響を受けません。

バージョン履歴

R2006a より前に導入

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