matlab (Linux)
Linux システム プロンプトから MATLAB プログラムを開始
説明
matlab
は、Linux® システム プロンプトから MATLAB® プログラムを起動する Bourne シェル スクリプトです。ここで、用語 matlab
はこのスクリプトを指し、MATLAB はプログラムを指します。
matlab
スクリプトは以下を実行します。
MATLAB ルート フォルダーを判別します。この値は関数
matlabroot
から返されます。コマンド ライン オプションがある場合は処理します。
MATLAB 開始ファイル
.matlab7rc.sh
を読み取ります。MATLAB 環境変数を設定します。
matlab
は MATLAB を指定された開始オプションで起動します。option1 ... optionN
あるいは、MATLAB.matlab7rc.sh 開始ファイルの開始オプションを割り当てます。.matlab7rc.sh
ファイルを変更すると、MATLAB 起動時の開始オプションが定義されます。
MATLAB は Java® 仮想マシン (JVM®) ソフトウェアを使用してデスクトップの実行とグラフィックスの表示を行います。-nojvm
オプションを使用すると、JVM なしで MATLAB を起動することができます。このオプションを使用することでメモリ使用量が最小化され、初期開始の速度も改善されますが、機能が制限されます。
入力引数
option1 ... optionN
— 1 つ以上の開始オプション
文字列
1 つ以上の開始オプション。以下の表にある有効な開始オプションに対応する文字列として指定します。
モード オプション
オプション | 結果 |
---|---|
-desktop | コントロール ターミナルなしで MATLAB を開始します。このオプションは、ウィンドウ マネージャー メニューまたはデスクトップ アイコンから MATLAB を開始する場合に使用します。 |
-nodesktop | MATLAB デスクトップを開かずに JVM ソフトウェアを実行します。開発環境ツールは、関数として呼び出して使用できます。 バッチ処理モードで実行するには
MATLAB には、デスクトップ環境用のコマンド ウィンドウのみのインターフェイスが用意されています。[ホーム] タブで [レイアウト] をクリックします。次に、[レイアウトの選択] の中にある、[コマンド ウィンドウのみ] を選択します。
|
-nojvm | JVM ソフトウェアなしで MATLAB を起動します。Java ソフトウェアを必要とする機能 (デスクトップ ツールやグラフィックスなど) はサポートされません。 |
表示オプション
オプション | 結果 |
---|---|
-noFigureWindows | MATLAB で Figure ウィンドウの表示を無効にします。 |
-nosplash | 起動時にスプラッシュ スクリーンを非表示にします。 |
-nodisplay | MATLAB デスクトップを起動せずに JVM ソフトウェアを起動します。このオプションは X コマンドを表示しません。このオプションは環境変数 |
-display xDisp | X コマンドを X Window サーバー ディスプレイ |
初期作業フォルダーを設定
初期作業フォルダーは、MATLAB 起動時における現在のフォルダーです。詳細については、MATLAB 起動フォルダーを参照してください。
オプション | 結果 |
---|---|
| MATLAB フォルダーを 例: |
| MATLAB フォルダーを、[基本設定] の [一般基本設定] ページにある [初期作業フォルダー] 基本設定で指定された値に設定します。 |
MATLAB のバージョンの指定
オプション | 結果 |
---|---|
v= |
|
デバッグ オプション
オプション | 結果 |
---|---|
| エラー レポートを含むコマンド ウィンドウの出力を、文字列として指定された 例: |
-n | MATLAB を開始せずに、MATLAB 実行可能ファイルに渡される環境変数と引数の最終値を表示します。このオプションは、テクニカル サポート担当者と作業を行うときに使用するその他の診断情報も表示します。 |
-e | MATLAB を開始せずに、すべての環境変数とその値を標準出力に表示します。返された終了ステータスが |
| MATLAB をデバッグ モードで開始します。このオプションはデバッガー プログラムの名前 デバッガー プログラムのコマンド ライン オプション D と 例: |
| Java デバッガーの使用を有効にします。Java デバッガーは ポート番号の指定はオプションです。ただし、複数の MATLAB セッションを実行中に Java デバッガーを使用するには、ポート番号を指定する必要があります。 |
-debug | X ベースの問題のデバッグ情報を表示します。このオプションは、MathWorks のテクニカル サポート担当者と作業するときにのみ使用してください。 |
MATLAB スクリプトまたは関数の実行
オプション | 結果 |
---|---|
| MATLAB スクリプト、ステートメント、または関数を非対話型で実行します。MATLAB は以下を行います。
非対話型スクリプトまたはコマンド ライン ワークフローで MATLAB のセッションがバッチ モードで実行されているかどうかをテストするには、関数 例: |
| MATLAB メモ 初期作業フォルダーを設定するには、
例: 例: |
単一の計算スレッドの使用
既定の設定では、MATLAB は実行先コンピューターのマルチスレッド機能を利用します。
オプション | 結果 |
---|---|
-singleCompThread | 単一の計算スレッドに制限して MATLAB を使用します。このオプションは数値計算専用です。 |
カスタム Java クラス パスの検索の無効化
オプション | 結果 |
---|---|
-nouserjavapath |
|
OpenGL ライブラリ オプション
これらのオプションは、MATLAB で既知の問題があるグラフィックス ドライバーが検知された場合のソフトウェア OpenGL® ライブラリの使用を制御します。詳細については、特定の要件をもつグラフィックス機能を参照してください。
将来のリリースで、これらのオプションは削除される予定です。詳細については、バージョン履歴を参照してください。
オプション | 結果 |
---|---|
-softwareopengl | MATLAB がソフトウェア OpenGL ライブラリを使用して開始するように強制します。 |
-nosoftwareopengl | OpenGL ソフトウェアの自動選択を無効にします。 |
ライセンス ファイルの指定
オプション | 結果 |
---|---|
| 指定されたライセンス ファイル |
ヘルプ オプション
オプション | 結果 |
---|---|
-h | MATLAB を開始せずに起動オプションを表示します。 |
-help |
|
例
デスクトップなしで MATLAB を起動
matlab -nodisplay
起動時に現在のフォルダーを表示
matlab -r "disp(['Current folder: ' pwd])"
詳細
.matlab7rc.sh 開始ファイル
.matlab7rc.sh
シェル スクリプトには matlab
スクリプトで使用される変数の定義が含まれています。
.matlab7rc.sh
ファイルを使用して、matlab
スクリプトに定義されている変数を再定義します。matlab
は、次のフォルダーの順序で最初に出現する .matlab7rc.sh
を検出します。
現在のフォルダー
ホーム フォルダー
($HOME)
matlabroot
/bin
フォルダー
.matlab7rc.sh
ファイルを編集するには matlabroot
/bin
フォルダーにあるテンプレートを使用します。
次の表は、変数の一覧です。詳細は、.matlab7rc.sh
ファイル内のコメントを参照してください。
変数 | 定義と標準的に指定されている動作 |
---|---|
| マシン アーキテクチャ MATLAB は次の順序でこの値をチェックします。
|
| MATLAB が出力に使用する X Window ディスプレイのホスト名 引数 |
| 最終的に読み込まれるライブラリ パス 最終的な値は、通常、4 つのサブリストをコロンで区切ったリストです。各サブリストは、空になることもあります。サブリストは以下のとおりです。
|
| MATLAB ルート フォルダー |
| MATLAB 検索パス 最終値は、 |
| MATLAB の " これは 既定の |
|
MATLAB はまず
既定の |
matlab
スクリプトは、MATLAB ルート フォルダーのパスを判定します。具体的には、matlabroot
/bin
フォルダー (matlab
スクリプトがある場所) からフォルダー ツリーを調べます。MATLAB は MATLAB
変数を使用して MATLAB フォルダー ツリー内にあるすべてのファイルを検出します。
MATLAB
の定義は変更可能です。たとえば、次のような場合に定義を変更できます。
異なるバージョンの MATLAB を実行する
システムで特定の種類の自動マウント手法を使用していて、
matlab
スクリプトで判定されたパスが正しくない場合
バージョン履歴
R2022a: OpenGL ライブラリ オプションは将来のリリースで削除される予定
将来のリリースで、-softwareopengl
オプションと -nosoftwareopengl
オプションは削除される予定です。これらのオプションが削除されると、グラフィックス レンダラーを指定する必要はなくなります。
R2019a: 非対話型での -r
オプションの使用は非推奨
MATLAB を非対話型で開始するには、-batch
オプションを使用します。MATLAB を対話型で開始するには、-r
オプションを使用します。
MATLAB コマンド
次の MATLAB コマンドに対応するリンクがクリックされました。
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