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imtool

(削除予定) イメージ ツールを開く

imtool は将来のリリースで削除される予定です。代わりに、イメージ ビューアー アプリを使用してください。詳細については、互換性の考慮事項を参照してください。

説明

関数 imtool は、イメージの表示と一般的なイメージ処理タスクを行うことができるイメージ ツールを開きます。

このツールは、イメージ表示のための figure オブジェクト、axes オブジェクト、および image オブジェクトのプロパティ設定を最適化する imshow のすべてのイメージ表示機能を提供します。このツールでは、さらにピクセル領域ツール、イメージ情報ツール、コントラスト調整ツールなど、イメージ内を移動したり調査したりするためのツールを利用することができます。

imtool は、イメージ ツールを空の状態で開きます。表示するイメージを選択するには、[ファイル] メニューの [開く] オプションまたは [ワークスペースからインポート] オプションを使用します。

imtool(I) は、イメージのデータ型の既定の表示範囲を使用して、グレースケール イメージ I をイメージ ツールに表示します。

imtool(I,range) は、表示範囲を range として指定して、グレースケール イメージ I をイメージ ツールに表示します。このツールは、表示範囲外にあるピクセル値を黒または白にクリッピングし、表示範囲内にあるピクセル値を中間のグレー階調で表示します。このツールは既定のグレー レベルの数を使用します。

imtool(RGB) は、トゥルーカラー イメージ RGB をイメージ ツールに表示します。

imtool(BW) は、バイナリ イメージ BW をイメージ ツールに表示します。ピクセル値 0 は黒として表示され、ピクセル値 1 は白として表示されます。

imtool(X,cmap) は、カラーマップ cmap を使用してインデックス付きイメージ X をイメージ ツールに表示します。

imtool(filename) は、グラフィックス ファイル filename に含まれているイメージをイメージ ツールに表示します。

imtool(___,Name=Value) は、イメージ表示のさまざまな特性を制御する名前と値の引数を指定してイメージを表示します。

hTool = imtool(___) は、イメージ ツールを含む Figure hTool を返します。

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ファイルからカラー イメージを表示します。

imtool("board.tif")

インデックス付きイメージを表示します。

[X,map] = imread("trees.tif");
imtool(X,map)

グレースケール イメージを表示します。

I = imread("cameraman.tif");
imtool(I)

入力引数

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2 次元グレースケール イメージ。m 行 n 列の数値行列を指定します。

データ型: single | double | int16 | uint8 | uint16

グレースケール イメージ I の表示範囲。次のいずれかの値として指定します。

説明

[low high]

イメージ ツールは、値 low (および low より小さい任意の値) をもつピクセルを黒として表示します。イメージ ツールは、値 high (および high より大きい任意の値) をもつピクセルを白として表示します。

[]

イメージ ツールは、表示範囲を自動的に [min(I(:)) max(I(:))] に設定します。I の最小値を黒、最大値を白として表示します。

メモ

引数 range および名前と値の引数 DisplayRange の両方を指定した場合、imtool は、DisplayRange に従って表示範囲を設定し、range の値を無視します。

2 次元の RGB イメージ。m x n x 3 の数値行列として指定します。

データ型: single | double | uint8 | uint16

2 次元バイナリ イメージ。m 行 n 列の logical 行列として指定します。

データ型: logical

2 次元のインデックス付きイメージ。m 行 n 列の数値行列として指定します。

データ型: single | double | uint8 | logical

インデックス付きイメージ X と関連付けられたカラーマップ。c 個の色の RGB 値を含む c 行 3 列の数値行列として指定します。

メモ

引数 cmap および名前と値の引数 Colormap の両方を指定した場合、imtool は、Colormap に従ってカラーマップを設定し、cmap の値を無視します。

データ型: single | double | int16 | uint8 | uint16

イメージを含むグラフィックス ファイルのファイル名。文字ベクトルとして指定します。このファイルには、imread あるいは dicomread で読み取ることができるイメージ、または rsetwrite によって作成された解像度を下げたデータセット (R-Set) が含まれていなければなりません。ファイルに複数のイメージが含まれている場合、最初のイメージが表示されます。ファイルは現在のディレクトリ、または MATLAB® パス上になければなりません。

データ型: char | string

名前と値の引数

オプションの引数のペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。ここで、Name は引数名で、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に指定しなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。

例: imtool(I,Colormap=jet) は、カラーマップ jet を使用してグレースケール イメージ I を表示します。

R2021a より前では、コンマを使用して名前と値をそれぞれ区切り、Name を引用符で囲みます。

例: imtool(I,"Colormap",jet) は、カラーマップ jet を使用してグレースケール イメージ I を表示します。

カラーマップ。範囲 [0, 1] の値をもつ v 行 3 列の数値行列として指定します。parula または jet などの事前定義カラーマップ関数を使用してカラーマップ行列を作成することもできます。

例: Colormap=repmat([1:256]',1,3);

例: Colormap=jet

例: Colormap=parula(128)

データ型: double

表示範囲。[low high] の形式の 2 要素ベクトルとして指定します。

メモ

imtool をファイル名と共に呼び出して表示範囲を設定する場合は、名前と値の引数 DisplayRange を指定し、構文 imtool(filename,DisplayRange=[low high]) を使用しなければなりません。

初期倍率。次のいずれかの値として指定します。

パラメーター

"adaptive"初期表示で全体のイメージが表示されます。イメージが大きすぎてスクリーン上で表示できない場合、イメージ ツールは、スクリーンに収まる最も大きい倍率でイメージを表示します。
"fit"

イメージ ツールは、イメージ全体をウィンドウに合わせてスケーリングします。

数値スカラー

イメージ ツールは、イメージ全体を元のイメージ サイズの割合でスケーリングします。たとえば、100 を指定した場合、イメージ ツールでは、100% の倍率 (イメージ ピクセルあたり 1 スクリーン ピクセル) でイメージを表示します。

メモ

イメージの縦横比が、指定された倍率で表示したときに縦または横の寸法が 1 ピクセル未満になるような値となっている場合、イメージ ツールで警告が出力され、イメージは 100% で表示されます。

既定では、初期倍率パラメーターは iptgetpref("ImtoolInitialMagnification") によって返される値に設定されます。既定の初期倍率の動作を変更するには、関数 iptsetpref を使用するか、Image Processing Toolbox™ の [基本設定] パネルを開き、ImtoolInitialMagnification ツールボックスの基本設定を設定します。[基本設定] パネルの詳細については、iptprefs を参照してください。

イメージのスケーリング時に使用する内挿手法。次のいずれかの値を指定します。

説明
"nearest"最近傍内挿
"bilinear"双一次内挿

出力引数

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イメージ ツールの Figure。Figure オブジェクトとして返されます。

詳細

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大規模データのサポート

メモリに収まらない非常に大きな TIFF イメージまたは NITF イメージを表示するには、rsetwrite を使用して、イメージ ツール内で表示可能な解像度を下げたデータセット (R-Set) を作成できます。メモリに収まる場合でも、R-Set を使用すると、大きいイメージに対するイメージ ツールのパフォーマンスを向上させることができます。

次のツールは R-Set とともに使用できます。概要、ズーム、移動、イメージ情報、距離。その他のツールは、R-Set と一緒には使用できません。ピクセル領域、コントラスト調整、イメージのトリミング、およびウィンドウ/レベル ツールは使用できません。ピクセル情報ツールに表示されるのは、ピクセルの x および y 座標のみで、関連する強度、インデックス、RGB 値は表示されないことに注意してください。

既定の表示動作の指定

Image Processing の [基本設定] ダイアログ ボックスを使用して、イメージ ツールの既定の表示動作を指定できます。このダイアログにアクセスするには、MATLAB デスクトップまたはイメージ ツールのメニューの [ファイル][基本設定] を選択します。また、関数 iptsetpref を使用してプログラム的にこれらの基本設定を行うこともできます。

基本設定

説明

"ImtoolInitialMagnification"

イメージ表示に対する初期倍率を制御します。このツールボックスの基本設定をオーバーライドするには、関数 imtool を呼び出すときに、以下のように名前と値の引数 "InitialMagnification" を指定します。

imtool(___,InitialMagnification=initial_mag)

"ImtoolStartWithOverview"

イメージ ツールを使用してイメージを開く場合に、自動的に概要ツールを開くかどうかを制御します。取りうる値は以下のとおりです。

  • true — イメージを開くときに概要ツールを開く。

  • false — イメージを開くときに概要ツールを開かない。これは既定の動作です。

これらの基本設定の詳細については、「iptprefs」を参照してください。

ヒント

  • 整数型のグレースケール イメージの場合、既定の表示範囲は [intmin(class(I)) intmax(class(I))] です。

    クラスが single または double であるグレースケール イメージの場合、既定の表示範囲は [0 1] です。single または double のイメージのデータ範囲が既定の表示範囲よりはるかに大きいかはるかに小さい場合、既定の表示範囲では表示されないイメージ内の特徴を表示させるために、表示範囲の設定を試行錯誤することが必要な場合があります。

  • 次のコマンドを使用すると、Figure hTool で指定された特定のイメージ ツールを閉じることができます。

    close(hTool)

    次のコマンドを使用すると、イメージ ツールで開いているすべてのインスタンスを閉じることができます。

    imtool close all

バージョン履歴

R2006a より前に導入

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R2023b: imtool は削除予定

imtool は将来のリリースで削除される予定です。ほとんどの場合、代わりにイメージ ビューアー アプリを使用してください。このアプリは、イメージ ツールと比べて機能が豊富で使い勝手が向上しています。コードを更新するには、次の手順に従います。

  • imtool のインスタンスを imageViewer に置き換えます。

  • 元のコードで入力引数 range または cmap が指定されている場合、これらの引数をそれぞれ名前と値の引数 DisplayRange または Colormap に置き換えます。

  • 出力引数が存在しないことを確認します。

イメージ ツールと異なり、イメージ ビューアー アプリは Figure を返しません。イメージ ツールでイメージを表示し、このツールを含む Figure を返すには、代わりに関数 images.compatibility.imtool.r2023b.imtool を使用します。イメージを表示してイメージ ツールの Figure を返すコードを更新するには、imtool のインスタンスを images.compatibility.imtool.r2023b.imtool に置き換えます。引数を変更する必要はありません。

非推奨の使用方法推奨される代替案

この例では、関数 imtool を使用してグレースケール イメージをイメージ ツールに表示します。

I = imread("cameraman.tif");
imtool(I)

以下は、関数 imageViewer を使用してグレースケール イメージをイメージ ビューアー アプリに表示する等価なコードです。

I = imread("cameraman.tif");
imageViewer(I)

この例では、関数 imtool を使用し、初期表示範囲と内挿法を設定して、グレースケール イメージをイメージ ツールに表示します。

I = imread("cameraman.tif");
imtool(I,[5 250],Interpolation="bilinear")

以下は、関数 imageViewer を使用し、初期表示範囲と内挿法を設定して、グレースケール イメージを表示する等価なコードです。名前と値の引数 DisplayRange を使用して表示範囲を設定しなければなりません。

I = imread("cameraman.tif");
imageViewer(I,DisplayRange=[5 250],Interpolation="bilinear")

この例では、関数 imtool を使用し、カラーマップを指定して、インデックス付きイメージをイメージ ツールに表示します。

[I,map] = imread("trees.tif");
imtool(I,map)

以下は、関数 imageViewer を使用して、インデックス付きイメージを表示する等価なコードです。名前と値の引数 Colormap を使用してカラーマップを指定しなければなりません。

[I,map] = imread("trees.tif");
imageViewer(I,Colormap=map)

この例では、関数 imtool を使用してグレースケール イメージをイメージ ツールに表示し、イメージ ツールを含む Figure を返します。

I = imread("cameraman.tif");
hTool = imtool(I);

以下は、関数 images.compatibility.imtool.r2023b.imtool を使用して、グレースケール イメージをイメージ ツールに表示し、イメージ ツールを含む Figure を返す等価なコードです。

I = imread("cameraman.tif");
hTool = images.compatibility.imtool.r2023b.imtool(I);