ROI によって部分的に囲まれたピクセルの分類
関心領域 (ROI) からバイナリ マスクを作成する場合、その領域に含まれるピクセルはアルゴリズムによって判定しなければなりません。領域の端のピクセルが境界線によって部分的にしか覆われていない場合、この判定は困難になる可能性があります。
次の図は、関心領域の三角形を示したもので、ROI の頂点の 1 つをクローズアップして調べています。この図は、ピクセルが ROI の境界によって部分的に覆われている様子を示しています。

領域内のピクセルを決定するために、Image Processing Toolbox™ の多くの関数では次のアルゴリズムを使用しています。
各ピクセルを 5×5 のサブピクセル グリッドに分割する
次の図は ROI の頂点を含むピクセルと、そのピクセルを分割する 5×5 のサブピクセル グリッドを示しています。

頂点の位置を調整する
多角形の各頂点をサブピクセル グリッドの最も近い交点に移動します。x 座標と y 座標をサブピクセル グリッドの最も近いコーナーに丸めます。これにより、2 番目の変更された多角形が作成されます。
次の図では、変更された頂点を赤い "X" で表示しています。

調整された頂点間にパスを描画する
サブピクセル グリッドのエッジに沿って、調整された各頂点から次の頂点までのパスを形成します。次の図では、この変更された多角形の一部を黒い太線で表示しています。

多角形内の境界ピクセルを判定する
どの境界ピクセルが多角形内にあるかを判定するには、次のルールを使用します。ピクセルの中央サブピクセルが、調整された頂点間のパスによって定義された境界内にある場合、そのピクセルは領域内にあります。
次の図では、ROI 境界上のピクセルの中央のサブピクセルを濃いグレーで表示しています。多角形内のピクセルは薄いグレーで表示しています。頂点を含むピクセルは、その中心ピクセルが変更された多角形内にないため、ROI の一部でないことに注意してください。

参考
createMask | roipoly | poly2mask | regionfill