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レーダー追跡

この例では、カルマン フィルターを使用して、航空機の位置と速度を、ノイズを含むレーダーの測定値から推定する方法を示します。

モデル例

モデル例には主に 3 つの機能があります。航空機の位置、速度、加速度を極 (レンジ-方位) 座標で生成する、測定ノイズを追加してセンサーによる不正確な読み取り値をシミュレートする、およびカルマン フィルターを使用して位置と速度をノイズを含む測定値から推定するという 3 つの機能です。

モデル出力

モデルを実行します。シミュレーションの最後に、次の情報を示した Figure が表示されます。

- 実際の軌跡と推定軌跡の比較

- レンジの推定残差

- X (南北) および Y (東西) における実際の位置、測定位置、推定位置

Kalman Filter ブロック

航空機の位置と速度の推定は、"Radar Kalman Filter" サブシステムによって実行されます。このサブシステムはノイズを含む測定値をサンプリングし、直交座標に変換してから、入力として DSP System Toolbox™ Kalman Filter ブロックに送信します。

Kalman Filter ブロックは、このアプリケーション内に 2 つの出力を生成します。1 番目は、実際の位置の推定値です。この出力は測定値と比較できるように元の極座標に変換され、推定値と測定値の間に誤差 (残差) が生じます。Kalman Filter ブロックは測定された位置データを平滑化し、実際の位置の推定値を生成します。

Kalman Filter ブロックから生成される 2 番目の出力は、航空機の状態の推定値です。この場合、状態は X および Y 座標で位置と速度を表す 4 つの数値で構成されます。

実験: 初期速度の不一致

Kalman Filter ブロックは航空機の位置と速度の正確な推定値がある場合によい結果が得られますが、時間の経過と共に初期推定値を補正できます。これを確認するには、Kalman Filter の [Initial condition for estimated state] パラメーターのエントリを変更します。Y 方向の初期速度の正しい値は 400 です。推定値を 100 に変更して、モデルを再実行してください。

レンジの残差がさらに大きくなり、"東西位置" の推定値が最初は不正確になります。測定値の収集に伴い、残差は徐々に小さくなり、位置の精度も高くなります。

実験: 測定ノイズの拡大

現在のモデルでは、レンジの推定値に追加されたノイズは、最終的なレンジに比べるとやや小さいです。ノイズの最大値は、最大範囲が 40,000 ft であるのに対して 300 ft です。たとえば、Gain ブロック 'Meas. Noise Intensity' の [ゲイン] パラメーターの最初の要素を変更して、この範囲を 5 倍、つまり 1500 ft に設定します。

推定位置を示す青い線と実際の位置を示す赤い線の距離が拡大し、曲線がさらにギザギザになります。Kalman Filter ブロックにより測定ノイズの正確な推定値が得られると、この不正確さを部分的に補正できます。Kalman Filter ブロックの [Measurement noise covariance] パラメーターを 1500 に設定し、モデルを再実行してみてください。

測定ノイズの推定値の誤差が小さいと、東西および南北の位置の推定値を表す曲線は滑らかになります。南北位置曲線は、位置を常に小さく推定するようになります。測定値は、南北座標の値に比べてノイズが多いことを考えると、これは期待どおりの動作です。

参考

Simulink® の例 'sldemo_radar_eml' は、同じターゲットの動きの初期シミュレーションを使用し、MATLAB Function ブロックによって実装された拡張カルマン フィルターを使用して追跡を行います。