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Filtered-X LMS 適応ノイズ コントロール フィルター

この例では、適応ノイズ コントロール (ANC) での Filtered-X LMS アルゴリズムの使用方法を示します。

例の検証

Simulink モデルのノイズ源信号には、ホワイト ノイズと正弦波の重ね合わせが含まれています。このモデルでは、Filtered-X LMS アルゴリズムを使用して適応フィルターでノイズを低減します。シミュレーションを実行すると、ノイズとそのノイズが低減された結果の信号の両方を可視化できます。やがて、モデル内の Filtered-X LMS 適応フィルター アルゴリズムがフィルターの重みを反復して更新することで誤差信号強度が最小になるため、ノイズが除去されます。

Filtered-X LMS アルゴリズム

一般的な LMS 適応アルゴリズムは、フィルター係数を反復して調整し、e(n) の強度を最小にします。つまり、d(n) と y(n) を個別に測定して e(n) = d(n) - y(n) を計算します。

ただし、実際の適応ノイズ コントロールの用途では、e(n) はプライマリ ノイズ d(n) とセカンダリ ノイズ ys(n) の合計になります。プライマリ ノイズは推定であるため、直接測定できません。セカンダリ ノイズは、セカンダリ パスに起因する信号の位相シフトまたは位相遅延から得られます。適応ノイズ コントロール (ANC) では、セカンダリ パスを考慮しなければなりません。セカンダリ パスは、適応フィルターの出力から誤差信号へのパスです。従来の最小平均二乗 (LMS) アルゴリズムではこのようなセカンダリ パスの影響を補正できないため、適応ノイズ コントロール フィルターを作成するには Filtered-X LMS アルゴリズムを使用します。

Filtered-X LMS の信号とシステムの定義は次のとおりです。

  • x(n) - 合成入力

  • y(n) - 対応する出力

  • d(n) - プライマリ ノイズの入力

  • S(z) - セカンダリ パスのインパルス応答

  • ys(n) - セカンダリ パスの出力

  • e(n) - d(n) と ys(n) から得られる誤差信号

  • S^(z) - S(z) の推定

  • fx(n) - フィルター処理された S^(z) の推定出力

Filtered-X LMS アルゴリズムは以下の操作を実行します。

  • 出力 y(n) を計算。

  • S^(z) の推定で x(n) をフィルター処理して fx(n) を計算。

  • LMS 方程式を使用してフィルター係数を更新。

要約すると、Filtered-X 適応フィルターへの入力信号は x(n) と e(n) です。入力 x(n) は、測定された誤差 e(n) とセカンダリ パス推定によってフィルター処理されたセカンダリ信号 y(n) の合計で算出される合成基準信号であり、X(z) = E(z) + S(z)Y(z) となります。セカンダリ パスの影響を補正するには、セカンダリ パスのインパルス応答を推定し、この推定を考慮に入れなければなりません。