このページの翻訳は最新ではありません。ここをクリックして、英語の最新版を参照してください。
MATLAB Runtime のインストールと構成
サポートされるプラットフォーム: Windows®、Linux®、macOS
MATLAB® Runtime には、MATLAB アプリケーションを MATLAB のライセンス コピーなしにターゲット システム上で実行するために必要なライブラリが含まれています。
MATLAB Runtime インストーラーのダウンロード
次のいずれかのオプションを使用して、MATLAB Runtime をダウンロードします。
選択したリリースの MATLAB Runtime インストーラー (最新の更新レベル) を Web サイト (https://www.mathworks.com/products/compiler/matlab-runtime.html) からダウンロードする。このオプションは、配布アプリケーションを実行するエンド ユーザーに最適です。
MATLAB 関数
compiler.runtime.download
を使用して、コマンドを実行する MATLAB とバージョンおよび更新レベルが一致する MATLAB Runtime インストーラーをダウンロードする。インストーラーが既にマシンにダウンロードされている場合は、MATLAB Runtime インストーラーへのパスが返されます。マシンがオフラインの場合は、MATLAB Runtime インストーラーの URL が返されます。このオプションは、MATLAB Runtime を含むアプリケーション インストーラーを作成する開発者に最適です。
MATLAB Runtime の対話的インストール
MATLAB Runtime をインストールするには、以下を行います。
MATLAB Runtime インストーラーを含むアーカイブを解凍します。
プラットフォーム 手順 Windows MATLAB Runtime インストーラーを解凍します。
ZIP ファイル
MATLAB_Runtime_R2021b_win64.zip
を右クリックして、[すべて展開] を選択します。Linux ターミナルで
unzip
コマンドを使用して、MATLAB Runtime インストーラーを解凍します。たとえば、R2021b の MATLAB Runtime インストーラーを解凍する場合は、ターミナルで次のように入力します。
unzip MATLAB_Runtime_R2021b_glnxa64.zip
macOS
ターミナルで
unzip
コマンドを使用して、MATLAB Runtime インストーラーを解凍します。たとえば、R2021b の MATLAB Runtime インストーラーを解凍する場合は、ターミナルで次のように入力します。
unzip MATLAB_Runtime_R2021b_maci64.zip
メモ
インストーラー ファイル名のリリース部分 (
_R2021b_
) はリリースごとに変更されます。MATLAB Runtime インストーラーを起動します。
プラットフォーム 手順 Windows 抽出されたファイルからファイル
setup.exe
をダブルクリックして、インストーラーを起動します。Linux ターミナルで、次を入力します。
sudo -H ./install
メモ
-H
オプションは、ルート ユーザーのホーム ディレクトリに環境変数HOME
を設定するものであり、インストーラーなどのグラフィカル アプリケーションで使用する必要があります。macOS
ターミナルで、次を入力します。
./install
メモ
./install
を実行した後に、管理者のユーザー名とパスワードの入力が必要になる場合があります。メモ
共有フォルダー上の MATLAB Runtime インストーラーを実行する場合は、共有する他のユーザーが各自のシステム構成を変更する必要があるかもしれないことに注意してください。
MATLAB Runtime インストーラーが起動すると、ダイアログ ボックスが表示されます。情報を確認し、[次へ] をクリックしてインストールを続行します。
[フォルダーの選択] ダイアログ ボックスで、MATLAB Runtime をインストールするフォルダーを指定します。
メモ
複数のバージョンの MATLAB Runtime をコンピューターにインストールできますが、各バージョンのインストールは 1 件に限られます。既にインストールされている場合、同じフォルダー内にある既存のインストールが上書きされるため、MATLAB Runtime インストーラーに [フォルダーの選択] ダイアログ ボックスは表示されません。
選択を確認して、[次へ] をクリックします。
MATLAB Runtime インストーラーが、インストール フォルダーへのファイルのコピーを開始します。
Linux プラットフォームと macOS プラットフォームでは、ディスクにファイルがコピーされた後、MATLAB Runtime インストーラーの [製品の設定に関するメモ] ダイアログ ボックスが表示されます。このダイアログ ボックスには、PATH 環境変数の設定に必要な情報が含まれています。このダイアログ ボックスからパスの情報をコピーしてテキスト ファイルに保存し、[次へ] をクリックします。環境変数の設定の詳細については、配布用の MATLAB Runtime パスの設定を参照してください。
[終了] をクリックしてインストーラーを終了します。
R2021b の既定の MATLAB Runtime インストール ディレクトリを次の表に示します。
オペレーティング システム | MATLAB Runtime インストール ディレクトリ |
---|---|
Windows | C:\Program Files\MATLAB\MATLAB Runtime\v911 |
Linux | /usr/local/MATLAB/MATLAB_Runtime/v911 |
macOS | /Applications/MATLAB/MATLAB_Runtime/v911 |
MATLAB Runtime の非対話的インストール
インストーラーのダイアログ ボックスでの操作をせずに MATLAB Runtime をインストールするには、次の非対話モードのいずれかを使用します。
サイレント — インストーラーがバックグラウンド タスクとして実行され、ダイアログ ボックスは一切表示されません。
自動 — インストーラーによってダイアログ ボックスが表示されますが、ユーザーの操作を待つことはありません。
サイレント モードまたは自動モードで実行する場合、MATLAB Runtime インストーラーはインストール オプションに既定値を使用します。これらの値は、MATLAB Runtime インストーラーのコマンド ライン オプションまたはインストーラーのコントロール ファイルを使用してオーバーライドできます。
メモ
サイレント モードまたは自動モードで実行する場合、インストーラーはインストール場所を上書きします。
サイレント モードでのインストーラーの実行
MATLAB Runtime をサイレント モードでインストールするには、以下を行います。
MATLAB Runtime インストーラー アーカイブの内容を一時フォルダーに解凍します。
システム コマンド プロンプトで、インストーラーを解凍したフォルダーに移動します。
コマンド ラインで
-mode silent
および-agreeToLicense yes
オプションを指定して、MATLAB Runtime インストーラーを実行します。メモ
ほとんどのプラットフォームでは、インストーラーはアーカイブが展開されたフォルダーのルートに配置されます。64 ビットの Windows の場合、インストーラーはアーカイブの
bin
フォルダーに配置されます。プラットフォーム コマンド Windows setup -mode silent -agreeToLicense yes
Linux ./install -mode silent -agreeToLicense yes
macOS ./install -mode silent -agreeToLicense yes
メモ
-agreeToLicense yes
オプションを含めない場合、インストーラーは MATLAB Runtime をインストールしません。インストールのログを表示します。
Windows システムでは、MATLAB Runtime インストーラーによって、環境変数
TEMP
で定義された場所にmathworks_
というログ ファイルが作成されます。ここでusername
.logusername
は Windows のログイン名です。Linux および macOS システムでは、MATLAB Runtime インストーラーによりコマンド プロンプトにログ情報が表示されます。また、
-outputFile
オプションを使用すると、ログ情報はファイルに保存されます。
非対話的インストールのカスタマイズ
非対話モードのいずれかでインストーラーを実行する場合、特に指定しなければインストーラーでは既定値が使用されます。MATLAB インストーラーと同様に、MATLAB Runtime インストーラーは、既定のインストール プロパティを変更するいくつかのコマンド ライン オプションを受け入れます。
オプション | 説明 |
---|---|
-destinationFolder | MATLAB Runtime をインストールする場所を指定します。 |
-outputFile | インストール ログ ファイルの書き込み先を指定します。 |
-tmpdir | インストール時に一時ファイルが保存される場所を指定します。 注意 インストーラーによって、指定されたフォルダー内のすべてが削除されます。 |
-automatedModeTimeout | 自動モードで実行する際に各ダイアログ ボックスを表示する時間を、ミリ秒単位で指定します。 |
-inputFile | コマンド ライン オプションと値を含むインストーラー コントロール ファイルを指定します。ダッシュを省略し、オプションと値のペアをそれぞれ別々の行に配置します。 |
メモ
MATLAB インストーラーのアーカイブには、installer_input.txt
というサンプルのインストーラー コントロール ファイルが含まれています。このファイルには、MATLAB の完全インストールで使用できるすべてのオプションが含まれています。この節に記載されているオプションは MATLAB Runtime インストーラーに対し有効です。
管理者権限なしでの MATLAB Runtime のインストール
Windows で管理者権限のないユーザーとして MATLAB Runtime をインストールするには、以下を行います。
MATLAB Runtime インストーラーを使用して、管理者権限のある Windows マシンにインストールします。
MATLAB Runtime がインストールされたフォルダーを管理者権限のないマシンにコピーします。フォルダーは、配布用の zip ファイルに圧縮できます。
管理者権限のないマシンで、
ディレクトリをユーザーの環境変数<MATLAB_RUNTIME_INSTALL_DIR>
\runtime\arch
PATH
に追加します。詳細については、配布用の MATLAB Runtime パスの設定を参照してください。
1 台のマシンへの複数の MATLAB Runtime バージョンのインストール
MCRInstaller
は、1 台のターゲット マシンに対する複数バージョンの MATLAB Runtime のインストールをサポートしています。この機能によって、異なるバージョンの MATLAB Runtime でコンパイルした複数のアプリケーションを、同一のマシン上に共存させて実行できます。
複数のバージョンの MATLAB Runtime がターゲット マシンに不要な場合は、不要なバージョンを削除できます。Windows で特定のバージョンを削除するには、コントロール パネルから [プログラムの追加と削除] を実行します。Linux では、不要な MATLAB Runtime ディレクトリを手動で削除します。バージョンのインストールや削除は任意の順序で行えるため、不要なバージョンの削除は、より新しいバージョンの MATLAB Runtime をインストールする前後のいずれでもかまいません。
メモ
macOS では、同一マシンに対する複数バージョンの MATLAB Runtime のインストールはサポートされていません。
同一マシンへの MATLAB と MATLAB Runtime のインストール
配布されたコンポーネントを開発マシンでテストする場合、MATLAB Runtime のインストールは必要ありません。コンポーネントのコンパイルに使用する MATLAB インストールは、MATLAB Runtime の代替として機能させることができます。
ただし、デバッグの目的で MATLAB Runtime をインストールすることは可能です。
パスの変更
MATLAB が既にインストールされているマシンに MATLAB Runtime をインストールする場合は、必要に応じてシステム ライブラリ パスを調整しなければなりません。
配布された MATLAB コードを MATLAB ではなく MATLAB Runtime に対して実行するには、ライブラリ パスで、MATLAB Runtime ディレクトリがどの MATLAB ディレクトリよりも前にリストされていることを確認してください。
環境変数の設定の詳細については、配布用の MATLAB Runtime パスの設定を参照してください。
MATLAB Runtime のアンインストール
MATLAB Runtime をコンピューターからアンインストールするために使用する方法は、プラットフォームによって異なります。
Windows
アンインストーラーを起動します。
Windows の [スタート] メニューからコントロール パネルで [プログラムの追加と削除] を見つけ、リストにある [MATLAB Runtime] をダブルクリックします。
MATLAB Runtime アンインストーラーは
<MATLAB_RUNTIME_INSTALL_DIR>
\uninstall\bin\
フォルダーからも起動できます。ここで、<arch>
は MATLAB Runtime のインストール フォルダー、<MATLAB_RUNTIME_INSTALL_DIR>
は<arch>
win32
やwin64
などのアーキテクチャ固有のフォルダーです。[製品のアンインストール] ダイアログ ボックスの製品一覧から MATLAB Runtime を選択し、[次へ] をクリックします。
[終了] をクリックします。
Linux
MATLAB と MATLAB Runtime のインスタンスをすべて閉じます。
Linux ターミナルで次のコマンドを入力します。
rm -rf <MATLAB_RUNTIME_INSTALL_DIR>
注意
rm
コマンドを使用する場合、削除したファイルは復元できませんので注意してください。
macOS
MATLAB と MATLAB Runtime のインスタンスをすべて閉じます。
MATLAB Runtime のインストール フォルダーに移動します。たとえば、インストール フォルダーは Applications フォルダー内で
MATLAB_Compiler_Runtime.app
のような名前が付けられています。MATLAB Runtime のインストール フォルダーをゴミ箱にドラッグし、[Finder] メニューから [ゴミ箱を空にする] を選択します。