step
System object: comm.BCHDecoder
パッケージ: comm
BCH 復号化器を使用したデータの復号化
構文
Y = step(H,X)
[Y,ERR] = step(H,X)
Y = step(H,X,ERASURES)
説明
メモ
R2016b 以降では、step
メソッドを使用して、System object™ によって定義された演算を実行する代わりに、引数を関数であるかのように使ってオブジェクトを呼び出すことができます。たとえば、y = step(obj,x)
と y = obj(x)
は同等の演算を実行します。
Y = step(H,X)
は、対応する狭義の生成多項式で (CodewordLength
,MessageLength
) BCH 復号化器を使用して、X
の入力 2 値符号語を復号化します。step メソッドは、Y
に推定メッセージを返します。この構文は、NumCorrectedErrorsOutputPort
プロパティを false に設定した場合に適用されます。ステップ関数の入出力長は、BCH System object と RS System object の入出力信号長の表に記載されている値と等しくなります。
NumCorrectedErrorsOutputPort
プロパティが true
に設定されている場合、[Y,ERR] = step(H,X)
は出力内の訂正された誤りの数 ERR
を返します。ERR
出力ベクトルの i 番目の要素にある非負の値は、i 番目の入力符号語内の訂正された誤りの数を示します。ERR
出力の i 番目の要素の -1
の値は、i 番目の入力符号語に対して復号化の誤りが発生したことを示します。入力符号語に BCH 符号の誤り訂正能力を超える数の誤りがあると、復号化エラーが発生します。
ErasuresInputPort
プロパティが true
に設定されている場合、Y = step(H,X,ERASURES)
は消去パターン入力として ERASURES
を使用します。オブジェクトは、バイナリ符号化データ入力 X
を復号化し、バイナリ列ベクトル ERASURES
で指定された入力符号語のビットの消去として扱います。ERASURES
の長さは X
の長さと同じでなければならず、その要素は double または論理値のデータ型にしなければなりません。消去ベクトルの 1
の値は、(パンクチャされると思われる) 入力符号語と同じ位置にある消去されるビットに対応します。
メモ
obj
は、この step
メソッドの実行先の System object を指定します。
オブジェクトは、step
メソッドがはじめて実行されるときに初期化を実行します。この初期化により、調整不可能なプロパティと入力仕様がロックされます。プロパティ値の変更の詳細については、System object を使用した MATLAB でのシステム設計を参照してください。