TASKING コンパイラ (-compiler tasking
)
Altium TASKING コンパイラの指定
説明
Altium® TASKING コンパイラを使用してコードをコンパイルする場合は、[コンパイラ] (-compiler)
に [tasking]
を指定します。コンパイラを指定することによって、規格に含まれていなくても言語拡張に含まれている構文によるコンパイル エラーを回避できます。
次に、ターゲット プロセッサ タイプを指定します。[コンパイラ] に [tasking]
を選択すると、Polyspace® デスクトップ製品のユーザー インターフェイスには、TASKING コンパイラで許容されるプロセッサのみが表示されます。選択するターゲット プロセッサに応じて、基本的なデータ型のサイズ、ターゲット マシンのエンディアンおよび特定のキーワード定義が決まります。
[tasking]
コンパイラを指定する場合は、コンパイラ ヘッダー ファイルへのパスを指定しなければなりません。Polyspace 解析への標準ライブラリ ヘッダーの指定を参照してください。
本ソフトウェアでは、ターゲットに応じて異なるバージョンの TASKING コンパイラがサポートされます。
TriCore:6.x 以前のバージョン
C166:4.x 以前のバージョン
ARM:5.x 以前のバージョン
RH850:2.x 以前のバージョン
設定
ターゲットでは、基本的な型に対して以下のビット サイズが既定で使用されます。他のコンパイラのターゲットとは異なり、ユーザー インターフェイスにはこれらのサイズが表示されません。
ターゲット | char | short | int | long | long long | float | double | long double | ptr | char の既定の符号 | エンディアン | アライメント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
tricore | 8 | 16 | 32 | 32 | 64 | 32 | 64 | 64 | 32 | 符号付き | リトル | 32 |
c166 | 8 | 16 | 16 | 32 | 64 | 32 | 64 | 64 | 32 | 符号付き | リトル | 16 |
rh850 | 8 | 16 | 32 | 32 | 64 | 32 | 64 | 64 | 32 | 符号付き | リトル | 64 |
arm | 8 | 16 | 32 | 32 | 64 | 32 | 64 | 64 | 32 | 符号付き | ビッグ | 64 |
TASKING コンパイラでは、wchar_t
はキーワードではありません。ヘッダー <wchar.h>
と cwchar
は、wchar_t
の typedef
を指定できます。
コンパイラの仕様では、多くのコンパイラ固有のマクロの値も決定されます。Polyspace で特定のマクロがどのように定義されるかを確認するには、オプション -dump-preprocessing-info
を使用します。
マクロ定義をオーバーライドするには、オプション
[プリプロセッサ定義] (-D)
を使用します。マクロの定義を解除するには、オプション
[無効なプリプロセッサ定義] (-U)
を使用します。
ヒント
Polyspace は、TASKING コンパイラ固有の一部の構成要素をサポートしていません。
サポートされていない構成要素一覧については、
のpolyspaceroot
\polyspace\verifier\code_prover_desktopcodeprover_limitations.pdf
を参照してください。ここで、
は Polyspace インストール フォルダーです。たとえば、polyspaceroot
C:\Program Files\Polyspace\R2019a
です。使用される CPU は TC1793 です。異なる CPU を使用する場合は、プロジェクトで次の解析オプションを設定します。
無効なプリプロセッサ定義 (-U)
: マクロ__CPU_TC1793B__
の定義を解除します。プリプロセッサ定義 (-D)
マクロ__CPU__
を定義します。__CPU__=
を入力します。ここでxxx
xxx
は CPU の名前です。さらに、使用している CPU に対して、マクロ
__CPU_TC1793B__
と同等のものを定義します。たとえば、__CPU_TC1793A__
を入力します。
コンパイラを手動で指定する代わりに、ビルド コマンド (makefile) をトレースする場合、Polyspace は使用している CPU を検出してプロジェクトに必要な定義を追加することができます。
TASKING コンパイラ固有の構成要素に関連する一部のエラーについては、TASKING コンパイラに関連する Polyspace コンパイル エラーの修正を参照してください。
IDE で Polyspace as You Code の拡張機能を使用する場合は、このオプションを解析オプション ファイルに入力します。オプション ファイルを参照してください。
コマンド ライン情報
パラメーター: -compiler tasking -target |
値: tricore | c166 | rh850 | arm |
既定値: tricore |
例 (Bug Finder): polyspace-bug-finder -compiler tasking -target tricore |
例 (Code Prover): polyspace-code-prover -compiler tasking -target tricore |
例 (Bug Finder Server): polyspace-bug-finder-server -compiler tasking -target tricore |
例 (Code Prover Server): polyspace-code-prover-server -compiler tasking -target tricore |
バージョン履歴
R2017a で導入