MISRA C:2012 Rule 9.3

Arrays shall not be partially initialized

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説明

ルール定義

Arrays shall not be partially initialized ¹ .

根拠

各配列要素を明示的に初期化すると各要素が考慮されていることが明確になります。

Polyspace 実装

配列が宣言時に部分的に初期化されている場合、チェッカーはこのルールに対する違反を報告します。チェッカーは、次のような省略表記 {0} を使用したすべての値の初期化を許容します。

float dat2[3*3] = {0};

トラブルシューティング

ルール違反を想定していてもその違反が表示されない場合、コーディング規約違反が想定どおりに表示されない理由の診断を参照します。

例

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部分的な初期化と完全な初期化

void func(void) {
    int x[3] = {0,1,2};               /* Compliant */
    int y[3] = {0,1};                 /* Non-compliant */
    int z[3] = {0};                   /* Compliant - exception */
    int a[30] = {[1] = 1,[15]=1};     /* Compliant - exception */
    int b[30] = {[1] = 1, 1};         /* Non-compliant */
    char c[20] = "Hello World";       /* Compliant - exception */
}

この例では、各配列要素が明示的に初期化されている場合、ルールに違反しません。

配列の一部の要素が暗黙的に初期化されている場合、ルールに違反します。以下の場合は例外です。

初期化子がすべての要素をゼロに初期化する形式 {0} をもつ。
配列初期化子が指示付きの初期化子 "のみ" で構成されている。通常、この方法はスパースの初期化に使用します。
配列が文字列リテラルを使用して初期化されている。

チェック情報

グループ: 初期化

カテゴリ: 必要

AGC カテゴリ: Readability

バージョン履歴

R2014b で導入

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R2024a: 構造体の部分的な初期化にフラグが設定されなくなった

このルールは配列に固有であるため、ルールチェッカーは部分的に初期化されている構造体に対して違反を報告しなくなりました。

R2024a: 指示付きの初期化子の問題が原因で部分的に初期化された配列にフラグが設定される

R2024a では、指示付きの初期化子を使用したことにより発生した初期化のギャップが原因で部分的に初期化された配列について、ルールチェッカーがより正確な確認を行うようになりました。以下に例を示します。

uint32_t example1[4] = { [1] = 1, 2, 3 };       // Noncompliant
uint32_t example2[4] = { [0] = 1, [2] = 3, 4 }; // Noncompliant
uint32_t example3[4] = { [0] = 1, [1] = 0, [2] = 3, 4 }; // Compliant

R2023a: 配列初期化には不適切な省略表記にフラグが設定される

配列が (通常の {0} ではなく) {0.0}、{0U}、{} などの不適切な省略表記を使用して初期化される場合、ルールチェッカーは違反を報告します。

参考

MISRA C:2012 のチェック (-misra3)

トピック

コーディング規約違反のチェックおよびレビュー

The MISRA coding standards referenced in the Polyspace^® Bug Finder™ documentation are from the following MISRA standards:

MISRA C:2004
MISRA C:2012
MISRA C:2023
MISRA C++:2008
MISRA C++:2023

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