MISRA C:2012 Rule 11.8
A conversion shall not remove any const, volatile or _Atomic qualification from the type pointed to by a pointer
説明
ルール定義
A conversion shall not remove any const, volatile or _Atomic qualification from the type pointed to by a pointer 1 .
根拠
このルールでは、型修飾に違反する変換を禁止しています。
constオブジェクトへのポインターからconstオブジェクトを指さないポインターへのキャスト。const修飾子を削除すると、プログラムが、読み取り専用になるよう意図されているオブジェクトを変更できるようになります。このように変換されたオブジェクトにアクセスしようとすると、例外が発生する場合があります。volatileオブジェクトへのポインターからvolatileオブジェクトを指さないポインターへのキャスト。volatile修飾子を削除すると、コンパイラは最適化の際に、このオブジェクトへのアクセスを削除できるようになります。_Atomicオブジェクトへのポインターから_Atomicオブジェクトを指さないポインターへのキャスト。_Atomic修飾子を削除すると、プログラムがオブジェクトのロック状態を回避できるようになり、メモリ破損が発生します。
このようなキャストは型修飾に違反します。たとえば、const 修飾子はオブジェクトの読み取り専用ステータスを示します。キャストにより修飾子が削除されると、オブジェクトは読み取り専用ではなくなります。
Polyspace 実装
Polyspace® はこのルールに違反している暗黙的な変換および明示的な変換の両方にフラグを立てます。
トラブルシューティング
ルール違反を想定していてもその違反が表示されない場合、コーディング規約違反が想定どおりに表示されない理由の診断を参照します。
例
チェック情報
| グループ: Pointer Type Conversions |
| カテゴリ: 必要 |
| AGC カテゴリ: 必要 |
バージョン履歴
R2014b で導入1 All MISRA coding rules and directives are © Copyright The MISRA Consortium Limited 2021.
The MISRA coding standards referenced in the Polyspace Bug Finder™ documentation are from the following MISRA standards:
MISRA C:2004
MISRA C:2012
MISRA C:2023
MISRA C++:2008
MISRA C++:2023
MISRA and MISRA C are registered trademarks of The MISRA Consortium Limited 2021.