ノーベル財団、ポートフォリオのリスク評価と受賞者の賞金に関する長期的目標の達成のために MATLAB を採用

MathWorks は、ノーベル財団が 5 億ドル (33 億クローナ) のポートフォリオの資産負債管理方法をサポートし、将来の受賞者に賞金を授与するという長期的目標を達成するために、MATLABを採用したことを発表しました。

ノーベル財団は、財団の資金のリスクシナリオと資産収益率のシミュレーションエンジンをMATLABを活用して構築、実装します。　このシミュレーションエンジンは、30 年間の見通しを目標とする見込みで、これは、モデルアーキテクチャの展開に応じて場合によっては 100 年間に延長されます。ノーベル財団は、長期的なキャッシュフローとリスク感応度を明確に把握し、2008 年の銀行経営破綻のような予期しない突発的な出来事が発生した場合に支払能力を重視した対策を定義できるようにすることを求めています。

「ノーベル財団は、賞を支えるために総コストを可視化し、長期にわたる資産パフォーマンスを把握したいと考えています」と、ノーベル財団の最高投資責任者の Gustav Karner 氏は述べています。「当財団のコストは比較的固定されていますが、資産ポートフォリオ、つまり株式、不動産、ヘッジファンド投資、債券が時間と共にどのように変化するかがわかりませんでした。そこで、MATLAB を使用して、当財団のポートフォリオが直面しているリスクを把握し、中長期的な資産パフォーマンス予測のためにフレキシブルなシミュレーションエンジンを構築することにしました。」

MATLAB を使用して構築されているノーベル財団のモデルでは、モンテカルロシミュレーション法を使用して、2.5% の最悪ケースと最良ケースのパフォーマンスシナリオに特に焦点を合わせた推定資産収益率、主な相関、および標準偏差の解析、モデリング、および予測を行います。財団の資金では、中期の総ポートフォリオとして 3.5% の収益率とインフレーションの合計を目標としていますが、収益率パフォーマンスのベンチマークおよび評価は資産クラスと運用期間によって異なります。

「ノーベル財団が財務計画の長期的目標を達成するために MATLAB を選んでくださったことを大変うれしく思っています」と、MathWorks のfinancial industry managerの Steve Wilcockson は述べています。「MathWorks のミッションは、エンジニアリングとサイエンスにおける進歩を加速させることです。

ノーベル財団は、これらの分野に携わるイノベータ達を「ノーベル賞」という最高の評価によって私たちのミッションをサポートしていただいております。この世界的に高名な財団に協力することができ、大変光栄に思います。」