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ddencmp

ノイズ除去や圧縮の既定値

説明

ddencmp は、大きくサンプリングされた離散ウェーブレット変換やウェーブレット パケット変換のノイズ除去や圧縮の既定値を返します。

[thr,sorh,keepapp] = ddencmp(in1,in2,x) は、ウェーブレットやウェーブレット パケットを使用して、入力データ x のノイズ除去や圧縮の既定値を返します。x は、実数値のベクトルまたは 2 次元行列です。thr はしきい値であり、sorh はソフトなしきい値処理またはハードなしきい値処理を示します。keepapp は、Approximation 係数がしきい値処理されるかどうかを設定するフラグとして使用できます。

  • in1 は、ノイズ除去の場合には 'den' に設定し、圧縮の場合には 'cmp' に設定します。

  • in2 は、ウェーブレットを使用する場合は 'wv' に設定し、ウェーブレット パケットを使用する場合は 'wp' に設定します。

[___,crit] = ddencmp(in1,'wp',x) はエントロピー タイプ crit も返します。詳細については、wpdec を参照してください。

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N(0,1) ホワイト ノイズ入力に対する既定のグローバルなノイズ除去しきい値を決定します。N(0,1) ホワイト ノイズ入力を作成します。DWT 拡張モードを周期化に変更します。再現可能な結果が必要な場合は、乱数発生器を既定の初期状態に設定します。

origmode = dwtmode('status','nodisplay');
dwtmode('per','nodisp')
rng default
x = randn(512,1);

ddencmp を使用して、ウェーブレット ノイズ除去の既定のグローバルしきい値を求めます。しきい値が、分散のロバスト推定によってスケーリングされた Donoho および Johnstone のユニバーサルなしきい値に等しいことを示します。

[thr,sorh,keepapp] = ddencmp('den','wv',x);
[A,D] = dwt(x,'db1');
noiselev = median(abs(D))/0.6745;
thresh = sqrt(2*log(length(x)))*noiselev;

変数 thr の値を thresh の値と比較します。

thr
thr = 3.3639
thresh
thresh = 3.3639

拡張モードを元に戻します。

dwtmode(origmode,'nodisplay')

N(0,1) ホワイト ノイズ入力の既定のグローバルな圧縮しきい値を決定します。

N(0,1) ホワイト ノイズ入力を作成します。DWT 拡張モードを周期化として設定します。再現可能な結果が必要な場合は、乱数発生器を既定の初期状態に設定します。

origmode = dwtmode('status','nodisplay');
dwtmode('per','nodisp')
rng default
x = randn(512,1);

'cmp' および 'wp' を入力引数として ddencmp を使用し、ウェーブレット パケット変換に対する既定のグローバルな圧縮しきい値を返します。

[thr,sorh,keepapp,crit] = ddencmp('cmp','wp',x)
thr = 0.6424
sorh = 
'h'
keepapp = 1
crit = 
'threshold'

ノイズ除去に対して返される既定値と比較します。

[thr,sorh,keepapp,crit] = ddencmp('den','wp',x)
thr = 4.1074
sorh = 
'h'
keepapp = 1
crit = 
'sure'

拡張モードを元に戻します。

dwtmode(origmode,'nodisplay')

入力引数

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ddencmp 出力の目的。次のように指定します。

  • 'den' — ノイズ除去

  • 'cmp' — 圧縮

ノイズ除去や圧縮に使用される変換タイプ。次のように指定します。

  • 'wv' — 大きくサンプリングされた離散ウェーブレット変換。この出力は wdencmp で使用できます。

  • 'wp' — 大きくサンプリングされたウェーブレット パケット変換。この出力は wpdencmp で使用できます。

ノイズ除去または圧縮される入力データ。実数値のベクトルまたは 2 次元行列として指定します。

データ型: double

出力引数

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ノイズ除去や圧縮のしきい値。実数として返されます。この出力を wdencmp または wpdencmp で使用します。

ノイズ除去や圧縮のしきい値処理タイプ。文字として返されます。

  • 's' — ソフトなしきい値処理

  • 'h' — ハードなしきい値処理

この出力を wdencmp または wpdencmp で使用します。

しきい値近似設定。1 として返されます。この出力を wdencmp または wpdencmp で使用します。keepapp = 1 の場合、Approximation 係数はしきい値処理されません。

ウェーブレット パケットでノイズ除去または圧縮するときのエントロピー タイプ。文字ベクトルとして返されます。この出力は、wpdencmp でのみ使用します。詳細については、wpdec を参照してください。

参照

[1] Donoho, D. L. “De-noising by Soft-Thresholding.” IEEE Transactions on Information Theory, Vol. 42, Number 3, pp. 613–627, 1995.

[2] Donoho, D. L., and Johnstone, I. M. “Ideal Spatial Adaptation by Wavelet Shrinkage.” Biometrika, Vol. 81, pp. 425–455, 1994.

[3] Donoho, D. L., and I. M. Johnstone. "Ideal denoising in an orthonormal basis chosen from a library of bases." Comptes Rendus Acad. Sci. Paris, Ser. I, Vol. 319, pp. 1317–1322, 1994.

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R2006a より前に導入