このページの内容は最新ではありません。最新版の英語を参照するには、ここをクリックします。
ウェーブレットと消失モーメント
この例では、消失モーメントの数がウェーブレット係数に影響を与える方法を示します。
区間 で定義された信号を作成します。信号は、区間 では一定、区間 では二次です。信号をプロットします。
n = 1024; x = linspace(0,2,n); sig = zeros(1,n); ind0 = (0<=x)&(x<1); ind1 = (1<=x)&(x<=2); sig(ind0) = 1; sig(ind1) = x(ind1).^2; plot(sig) ylim([0 4]) grid on title('Signal')
db1
ウェーブレットを使用して、信号の単一レベル ウェーブレット分解を計算します。このウェーブレットには 1 個の消失モーメントがあります。Approximation 係数とウェーブレット係数をプロットします。
[a1,d1] = dwt(sig,'db1'); figure subplot(2,1,1) plot(a1) ylim([0 6]) grid on title('Approximation Coefficients - db1') subplot(2,1,2) plot(d1) ylim([-6e-3 0]) grid on title('Wavelet Coefficients - db1')
信号の定数部分に対応するウェーブレット係数はほぼ 0 です。信号の二次部分に対応するウェーブレット係数の振幅は増加しています。db1
ウェーブレットには 1 個の消失モーメントがあるため、ウェーブレットは信号の二次部分に直交しません。
db3
ウェーブレットを使用して、信号の単一レベル ウェーブレット分解を計算します。このウェーブレットには 3 個の消失モーメントがあります。Approximation 係数とウェーブレット係数をプロットします。
[a2,d2] = dwt(sig,'db3'); figure subplot(2,1,1) plot(a2) ylim([0 6]) grid on title('Approximation Coefficients - db3') subplot(2,1,2) plot(d2) grid on title('Wavelet Coefficients - db3')
信号の定数部分に対応するウェーブレット係数はほぼ 0 です。中央のスパイクは、信号の定数部分と二次部分が交わる場所に一致します。終端のスパイクは境界の影響です。信号の二次部分に対応するウェーブレット係数の振幅はほぼ 0 です。db3
ウェーブレットには 3 個の消失モーメントがあるため、ウェーブレットは信号の二次部分に直交します。