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映像安定化

この例では、ビデオ ストリームからカメラの動きの影響を排除する方法を説明します。最初のビデオ フレーム内でモデルが追跡するターゲットを定義します。今の場合は自動車の後面とナンバー プレートです。また、動的な探索領域を設定しますが、その位置は最後の既知のターゲット位置によって決まります。モデルはこの探索領域内のみでターゲットを探索するため、ターゲットを検出するのに必要な計算量が削減されます。後続の各ビデオ フレームで、モデルにより前のフレームに対しターゲットがどれくらい動いたかが判定されます。この情報を使用して望ましくないカメラの並進運動を排除し、画面の安定したビデオを生成します。

モデル例

次の図は「映像安定化」のモデルを示しています。

Estimate Motion サブシステム

モデルは Template Matching ブロックを使用して探索領域上でターゲットを動かし、各位置における差の絶対値の和 (SAD) を計算します。最小の SAD 値をもつ位置が、ビデオ フレーム内でのターゲットの位置に対応します。この位置情報を基に、モデルはターゲットとその元の位置の間で変位ベクトルを計算します。Stabilization サブシステムの Translate ブロックは、このベクトルを使用して各フレームをシフトさせ、ビデオ ストリームからカメラの動きを排除します。

Display Results サブシステム

モデルは Resize、Compositing、Insert Text の各ブロックを使用して、拡大されたターゲットとその変位ベクトルを元のビデオに組み込みます。

映像安定化の結果

左側の図は元のビデオを示しています。右側の図は安定化されたビデオを示しています。

使用可能な例のバージョン

この例の浮動小数点バージョン: vipstabilize.slx

この例の固定小数点バージョン: vipstabilize_fixpt.slx

行優先のデータ編成をシミュレートする、この例の固定小数点バージョン: vipstabilize_fixpt_rowmajor.slx