分布フィッター アプリの使用によるカスタム分布の定義
カスタム分布の確率オブジェクトを定義し、分布フィッター アプリまたは fitdist
を使用すると、Statistics and Machine Learning Toolbox™ ではサポートされていない分布を当てはめることができます。カスタム確率オブジェクトを確率オブジェクト関数 (pdf
、cdf
、icdf
、random
など) の入力引数として使用して、分布の評価や乱数の生成などを行うこともできます。
分布フィッター アプリを開きます。
MATLAB® ツールストリップ: [アプリ] タブの [数学、統計および最適化] でアプリのアイコンをクリックします。
MATLAB コマンド プロンプト: 「
distributionFitter
」と入力します。distributionFitter
カスタム分布の定義
アプリを使用してカスタム分布を定義するには、[ファイル] 、 [カスタム分布の定義] を選択します。MATLAB エディターでファイルのテンプレートが開きます。次に、目的の分布に対する確率オブジェクトが作成されるようにこのファイルを編集します。
このテンプレートには、ラプラス分布の確率オブジェクトを定義するサンプル コードが含まれています。独自のカスタム分布を定義するには、テンプレートの指示に従ってください。
カスタム確率オブジェクトを保存するには、+prob
という名前のディレクトリをパス上に作成します。分布名と一致する名前を使用してこのディレクトリにファイルを保存します。たとえば、テンプレートを LaplaceDistribution.m
として保存してから、次の節で説明されているようにカスタム分布をインポートします。
カスタム分布のインポート
アプリを使用してカスタム分布をインポートするには、[ファイル] 、 [カスタム分布のインポート] を選択します。[インポートされた分布] ダイアログ ボックスが開きます。このダイアログ ボックスでは、分布を定義するファイルを選択できます。たとえば、前の節で説明されているように LaplaceDistribution.m
というファイルを作成した場合、ダイアログ ボックスのリストには Laplace
が含まれ、名前の後にアスタリスクが付きます。アスタリスクは、ファイルが新規または修正済みであり、当てはめに使用できることを示します。
または、関数 makedist
を使用して分布のリストをリセットし、アプリで [ファイル] 、 [カスタム分布のインポート] を選択する必要をなくすこともできます。
makedist -reset
prob
という名前の名前空間に含まれているファイルのパスを検索し、ProbabilityDistribution
から派生するクラスを実装することにより、分布のリストをリセットします。リストのリセット後にアプリを開いた場合、定義したカスタム分布がアプリの分布リストに含まれます。分布フィッター アプリを使用してカスタム分布をインポートするか、makedist
を使用してリストをリセットすると、アプリとコマンド ウィンドウでカスタム分布を使用できるようになります。分布フィッター アプリから利用できる [新規近似] ダイアログ ボックスの [分布] フィールドに、新しいカスタム分布が含まれます。コマンド ウィンドウでは、makedist
を使用してカスタム確率分布オブジェクトを作成し、fitdist
を使用してデータ セットをカスタム分布に当てはめることができます。その後、pdf
、cdf
、icdf
、random
などの確率オブジェクト関数を使用して、分布の評価や乱数の生成などを行うことができます。