nanvar
(非推奨) NaN
値を無視した分散
関数 nanvar
は推奨されません。代わりに、MATLAB® 関数 var
を使用してください。関数 var
では、計算に NaN
値を含めるか省略するかを指定できます。詳細は、互換性の考慮事項を参照してください。
説明
y = nanvar(X)
は、NaN
値を削除して計算された、X
の分散 var
です。
ベクトル x
の場合、NaN
の値を削除した後は、nanvar(x)
が残りの要素の標本分散になります。行列 X
の場合、NaN
値を削除した後は、nanvar(X)
が列標本分散の行ベクトルになります。多次元配列 X
の場合、nanvar
は大きさが 1 でない最初の次元に対して作用します。
nanvar
は、y
を計算する前に、各変数 (行列 X
の列) から平均値を削除します。NaN
値が含まれている観測値を削除した後で残った観測値の個数が n である場合、nanvar
は n > 1 の場合は n - 1 で、n = 1 の場合は n で y
を正規化します。
y = nanvar(X,w)
は、加重スキームw
に従って X
の分散を計算します。w
が 0
(既定値) である場合、X
は n - 1 によって正規化されます。n は非 NaN
観測値の個数です。w
が 1
である場合、w
は非 NaN
観測値の個数によって正規化されます。それ以外の場合、w
は非負要素が含まれている重みベクトルにすることができます。w
の長さは、nanvar
が作用する次元の長さに等しくなければなりません。w
の NaN
値に対応する X
の要素は無視されます。
y = nanvar(X,w,'all')
は、w = 0
または w = 1
である場合、X
のすべての要素の分散を返します。関数 nanvar
は、NaN
値を削除した後で分散を計算します。
y = nanvar(X,w,dim)
は、X
の作用次元 dim
に沿った分散を返します。
y = nanvar(X,w,vecdim)
は、NaN
値を削除して計算された、ベクトル vecdim
で指定された次元における分散を返します。vecdim
の各要素は、入力配列 X
の次元を表します。出力 y
の指定された作用次元における長さは 1 です。他の次元の長さは、X
と y
で同じになります。たとえば、X
が 2 x 3 x 4 の配列である場合、nanvar(X,[],[1 2])
は 1 x 1 x 4 の配列を返します。出力配列の各要素は、X
の対応するページにおける要素の分散です。この構文は、w = 0
または w = 1
である場合にサポートされます。