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反復測定の多変量分散分析

多変量分散分析は A*B*C = D という形式の検定です。ここで、B は p 行 r 列の係数の行列であり、p は項 (定数、線形予測子、カテゴリカル予測子のダミー変数、積とべき乗など)、r は反復測定の数、n は被験者の数を表します。A は a 行 p 列の行列であり、ランクは a ≤ p で、被験者間モデルに基づいて仮説を定義します。C は r 行 c 列の行列であり、行列のランクは c ≤ r ≤ n – p で、被験者内モデルに基づいて仮説を定義します。D は a 行 c 列の行列で、仮定された値が含まれます。

manova では、全体の共分散に対するモデル項の寄与を測定し、モデル項が応答に与える効果についてモデル項が有意であるかどうかを検定します。これには被験者間モデルのすべての項が含まれます。manova では必ず D の値がゼロになります。各観察 (被験者) の多変量応答は反復測定のベクトルです。

manova でこれらの寄与を測定するには、4 つの方法があります。ウィルクスのラムダ、ピライのトレース、ホテリング・ローリーのトレース、およびロイの最大根統計量です。次のように定義します。

T=AB^CD,Z=A(XX)1A

ここで、X は MANOVA の因子の値を格納する計画行列です。すると、仮定の二乗和および積和行列は次のようになります。

Qh=TZ1T,

残差の二乗和および積和行列は次のようになります。

Qe=C(RR)C,

ここで

R=YXB^.

行列 Qh は一変量 F 検定の分子に、Qe は誤差の二乗和に似ています。そのため、manova は次の 4 種類の統計量を使用します。

  • ウィルクスのラムダ

    Λ=|Qe||Qh+Qe|=11+λi.

    ここで、λi は特性方程式 |Qh - λQe| = 0 の解です。

  • ピライのトレース

    V=trace(Qh(Qh+Qe)1)=θi,

    ここで、θi の値は特性方程式 Qh - θ(Qh + Qe) = 0 の解です。

  • ホテリング・ローリーのトレース

    U=trace(QhQe1)=λi,

  • ロイの最大根統計量

    Θ=max(eig(QhQe1)).

参照

[1] Charles, S. D. Statistical Methods for the Analysis of Repeated Measurements. Springer Texts in Statistics. Springer-Verlag, New York, Inc., 2002.

参考

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