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gaminv

ガンマ累積分布逆関数

説明

x = gaminv(p,a) は、p 内の値で評価した、形状パラメーター a をもつ、標準ガンマ分布の逆累積分布関数 (icdf) を返します。

x = gaminv(p,a,b) は、p 内の値で評価した、形状パラメーター a とスケール パラメーター b をもつ、ガンマ分布の icdf を返します。

[x,xLo,xUp] = gaminv(p,a,b,pCov) は、ab が推定値である場合の x の 95% 信頼区間 [xLo,xUp] も返します。pCov は、推定されるパラメーターの共分散行列です。

[x,xLo,xUp] = gaminv(p,a,b,pCov,alpha) は、信頼区間 [xLo,xUp] の信頼水準が 100(1–alpha)% であることを指定します。

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形状パラメーターが 3、スケール パラメーターが 5 のガンマ分布の中央値を求めます。

x = gaminv(0.5,3,5)
x = 13.3703

ガンマ分布データを使用して、中央値を推定する信頼区間を求めます。

形状 2、スケール 5500 個のガンマ分布乱数の標本を生成します。

x = gamrnd(2,5,500,1);

パラメーターの推定値を計算します。

params = gamfit(x)
params = 1×2

    1.9820    5.0601

パラメーターの推定値を ahat および bhat として格納します。

ahat = params(1);
bhat = params(2);

パラメーター推定の共分散を計算します。

[~,nCov] = gamlike(params,x)
nCov = 2×2

    0.0135   -0.0346
   -0.0346    0.1141

x を推定する信頼区間を作成します。

[x,xLo,xUp] = gaminv(0.50,ahat,bhat,nCov)
x = 8.4021
xLo = 7.8669
xUp = 8.9737

入力引数

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逆 cdf (icdf) を評価する確率値。スカラー値、または各要素が範囲 [0,1] にあるスカラー値の配列として指定します。

信頼区間 [xLo,xUp] を計算するよう pCov に指定した場合、p はスカラー値でなければなりません (配列は不可)。

  • 複数の値で icdf を評価するには、配列を使用して p を指定します。

  • 複数の分布の icdf を評価するには、配列を使用して ab を指定します。

入力引数 pa および b の 1 つ以上が配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、gaminv は配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。x の各要素は、p 内の対応する要素で評価された、a および b 内の対応する要素によって指定された分布の icdf の値です。

例: [0.1,0.5,0.9]

データ型: single | double

ガンマ分布の形状パラメーター。正のスカラー値、または正のスカラー値の配列として指定します。

  • 複数の値で icdf を評価するには、配列を使用して p を指定します。

  • 複数の分布の icdf を評価するには、配列を使用して ab を指定します。

入力引数 pa および b の 1 つ以上が配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、gaminv は配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。x の各要素は、p 内の対応する要素で評価された、a および b 内の対応する要素によって指定された分布の icdf の値です。

例: [1 2 3 5]

データ型: single | double

ガンマ分布のスケール パラメーター。正のスカラー値、または正のスカラー値の配列として指定します。

  • 複数の値で icdf を評価するには、配列を使用して p を指定します。

  • 複数の分布の icdf を評価するには、配列を使用して ab を指定します。

入力引数 pa および b の 1 つ以上が配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、gaminv は配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。x の各要素は、p 内の対応する要素で評価された、a および b 内の対応する要素によって指定された分布の icdf の値です。

例: [1 1 2 2]

データ型: single | double

推定値 a および b の共分散。2 行 2 列の行列を指定します。

pCov を指定して信頼区間 [xLo,xUp] を計算する場合、pa および b はスカラー値でなければなりません。

abgamfit または mle を使用して、ab の共分散は gamlike を使用して推定できます。たとえば、ガンマ分布の icdf 値の信頼区間を参照してください。

データ型: single | double

信頼区間の有意水準。範囲 (0,1) のスカラーを指定します。信頼水準は 100(1–alpha)% です。alpha は、真の値が信頼区間に含まれない確率です。

例: 0.01

データ型: single | double

出力引数

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p 内の確率値で評価した icdf の値。スカラー値、またはスカラー値の配列として返されます。x は、必要なスカラー拡張後の pa、および b と同じサイズになります。x の各要素は、p 内の対応する要素で評価された、a および b 内の対応する要素によって指定された分布の icdf の値です。

x の信頼限界の下限。スカラー値、またはスカラー値の配列として返されます。xLox と同じサイズになります。

x の信頼限界の上限。スカラー値、またはスカラー値の配列として返されます。xUpx と同じサイズになります。

詳細

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ガンマ icdf

ガンマ分布は、2 パラメーターの曲線群です。パラメーター a は形状、パラメーター b はスケールです。

ガンマ累積分布関数を使ったガンマ逆関数は、次の式で表されます。

x=F1(p|a,b)={x:F(x|a,b)=p},

ここで

p=F(x|a,b)=1baΓ(a)0xta1etbdt.

結果 x は、パラメーター a および b をもつガンマ分布に従う観測値が p の確率で [0,x] に含まれるような値です。

詳細は、ガンマ分布を参照してください。

アルゴリズム

ガンマ icdfに示される積分方程式には、既知の解析的な解が存在しません。gaminv は、解の収束に反復アプローチ (ニュートン法) を使用します。

代替機能

  • gaminv はガンマ分布専用の関数です。Statistics and Machine Learning Toolbox™ には、さまざまな確率分布をサポートする汎用関数 icdf もあります。icdf を使用するには、GammaDistribution 確率分布オブジェクトを作成し入力引数として渡すか、確率分布名とそのパラメーターを指定します。分布専用の関数 gaminv は汎用関数 icdf より高速です。

拡張機能

C/C++ コード生成
MATLAB® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

バージョン履歴

R2006a より前に導入