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finv

    説明

    x = finv(p,nu1,nu2) は、p 内の確率値で評価した自由度 nu1 (分子) および nu2 (分母) の F 分布の逆累積分布関数 (icdf) を返します。

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    自由度が nu1nu2"F" 分布について、p 内の確率値で評価した逆 cdf の値を計算します。

    p = linspace(0.005,0.995,100);
    nu1 = 8;
    nu2 = 9;
    x = finv(p,nu1,nu2);

    累積分布逆関数をプロットします。

    plot(p,x)
    grid on
    xlabel("p")
    ylabel("x = F^{-1}(p| nu1 = " + num2str(nu1)...
        + ", nu2 = " + num2str(nu2) + ")")

    Figure contains an axes object. The axes object with xlabel p, ylabel x = blank F toThePowerOf - 1 baseline (p| blank nu 1 blank = blank 8 , blank nu 2 blank = blank 9 ) contains an object of type line.

    正規分布から抽出した 2 つの独立した無作為標本について考えます。標本のサイズは n1 と n2 です。標本の分散比は、自由度が n1–1 と n2–1 の "F" 分布になります。"F" 分布の逆 cdf を使用して、分散比が 95% の確率でその範囲内に収まる範囲 [0 r95] を計算します。

    rng default % For reproducibility
    n1 = 100;
    n2 = 105;
    p = 0.95;
    r = finv([0 p],n1-1,n2-1)
    r = 1×2
    
             0    1.3874
    
    

    標準正規分布から無作為標本を 2 つ生成し、それらの分散比を計算します。

    s1 = randn([n1 1]);
    s2 = randn([n2 1]);
    r12 = var(s1)/var(s2)
    r12 = 1.3749
    

    分散比 r12 は範囲 [0 r95] に収まります。

    分散が未知の正規母集団から抽出した 2 つの独立した無作為標本について考えます。標本のサイズは n1n2 で、母集団の分散は var1var2 です。標本の分散は v1v2 です。"F" 分布の逆 cdf を使用して、比 var1/var2 の 95% 信頼区間を計算します。

    標本のサイズと分散を入力し、標本分散の比を計算します。

    n1 = 122;
    n2 = 124;
    v1 = 1.3;
    v2 = 1.2;
    r = v1/v2
    r = 1.0833
    

    標本分散の比は r です。

    母集団分散比 var1/var2 の 95% 信頼区間を計算します。

    pCI = 95;
    p = (1+pCI/100)/2;
    rLow = v1/v2/finv(p,n1-1,n2-1)
    rLow = 0.7586
    
    rHigh = v1/v2*finv(p,n2-1,n1-1)
    rHigh = 1.5479
    

    母集団分散比 var1/var2 が範囲 [rLow rHigh] に収まる確率は 0.95 です。

    入力引数

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    cdf の逆関数 (icdf) を評価する確率値。スカラー値、または各要素が範囲 [0,1] にあるスカラー値の配列を指定します。

    • 複数の値で icdf を評価するには、配列を使用して p を指定します。

    • 複数の分布の icdf を評価するには、配列を使用して nu1nu2 を指定します。

    入力引数 pnu1 および nu2 の 1 つ以上が配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、finv は配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。

    例: [0.1,0.5,0.9]

    データ型: single | double

    F 分布関数の分子の自由度の数。正のスカラー値、または正のスカラー値の配列として指定します。

    • 複数の値で icdf を評価するには、配列を使用して p を指定します。

    • 複数の分布の icdf を評価するには、配列を使用して nu1nu2 を指定します。

    入力引数 pnu1 および nu2 の 1 つ以上が配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、finv は配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。

    例: [ 8 7 9]

    データ型: single | double

    F 分布関数の分母の自由度の数。正のスカラー値、または正のスカラー値の配列として指定します。

    • 複数の値で icdf を評価するには、配列を使用して p を指定します。

    • 複数の分布の icdf を評価するには、配列を使用して nu1nu2 を指定します。

    入力引数 pnu1 および nu2 の 1 つ以上が配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、finv は配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。

    例: [ 7 6 10]

    データ型: single | double

    出力引数

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    p 内の確率で評価した逆 cdf の値。スカラー値、またはスカラー値の配列として返されます。x は、必要なスカラー拡張後の pnu1、および nu2 と同じサイズになります。x の各要素は、p 内の対応する確率で評価された、nu1 および nu2 内の対応する要素によって指定された分布の逆 cdf の値です。

    詳細

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    F 分布

    F 逆関数は、F 累積分布関数 (cdf) を使用して次のように定義されます。

    x=F1(p|ν1,ν2)={x:F(x|ν1,ν2)=p}

    ここで

    p=F(x|ν1,ν2)=0xΓ[(ν1+ν2)2]Γ(ν12)Γ(ν22)(ν1ν2)ν12tν122[1+(ν1ν2)t]ν1+ν22dt

    ν の値は自由度、Γ( · ) はガンマ関数です。結果 x は、確率 p を指定した積分方程式の解です。

    詳細については、F 分布を参照してください。

    代替機能

    • finv は F 分布専用の関数です。Statistics and Machine Learning Toolbox™ には、さまざまな確率分布をサポートする汎用関数 icdf もあります。icdf を使用するには、確率分布の名前とパラメーターを指定します。分布専用の関数 finv は汎用関数 icdf より高速です。

    参照

    [1] Abramowitz, M., and I. A. Stegun. Handbook of Mathematical Functions. New York: Dover, 1964.

    [2] Freund, John E. Mathematical Statistics Fifth Edition. Englewood Cliffs, NJ: Prentice Hall College Division, 1992.

    拡張機能

    C/C++ コード生成
    MATLAB® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

    GPU 配列
    Parallel Computing Toolbox™ を使用してグラフィックス処理装置 (GPU) 上で実行することにより、コードを高速化します。

    バージョン履歴

    R2006a より前に導入

    参考

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