カバレッジのフィルター
カバレッジのフィルターを使用するケース
カバレッジのフィルターを使用すると、モデル カバレッジを記録するためのボトムアップ アプローチが簡単になります。モデルの規模が大きい場合、意図的に一部の設計要素のカバレッジが 100% にならないようにしていることがあります。100% のカバレッジを記録すべきいくつかの設計要素が、100% のカバレッジが達成されていない場合もあります。これらの要素をカバレッジの記録対象から一時的または恒久的に排除することにより、特定のオブジェクトだけをテストまたは変更できるようにすることができます。
こうして、小さな問題を特定し、修正して、次の小さな問題の解決に進むという反復作業を効率的に行うことができます。モデル全体のカバレッジを記録する前に、モデルの各部分内の欠落カバレッジの問題を個別に解決することができます。
カバレッジのフィルターとは
Simulink® モデルのシミュレーションを実行した後で、カバレッジのフィルターによって特定のモデル オブジェクトをモデル カバレッジ レポートから除外できます。カバレッジの記録からフィルターで除外するオブジェクトを指定します。フィルターには、[Excluded] と [Justified] の 2 つのモードがあります。
排除されたオブジェクトはカバレッジ レポートの対象となりません。モデルのシミュレーションの実行時に排除するオブジェクトを指定すると、カバレッジ レポートにはそれらのオブジェクトのカバレッジは記録されません。
正当化済みのオブジェクトはカバレッジ レポートの対象となります。モデルのシミュレーションの実行時に正当化するオブジェクトを指定すると、カバレッジ レポートでこれらのブロックは 100% のカバレッジを達成したものとみなされ、カバレッジ概要に薄い青で表示されます。
カバレッジ レポートの詳細の節では、正当化済みのオブジェクトのカバレッジ結果が ((カバーされた結果 + 正当化された結果)/起こり得る判定) として表示されます。
オブジェクトをフィルターするには、カバレッジ フィルターの規則の作成、編集、表示とカバレッジ フィルターの作成と使用を参照してください。