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cvsim

シミュレーションを実行してテスト オブジェクトのモデル カバレッジ結果を返す

説明

cvdo = cvsim(modelName) はモデルをシミュレートし、cvdata オブジェクト cvdo にカバレッジの結果を返します。modelName を使用して呼び出された場合、cvsim はモデル コンフィギュレーション パラメーターで指定されたカバレッジ メトリクスの設定を使用します。

メモ

cvsim はカバレッジがモデル コンフィギュレーション パラメーターで有効になっていない場合でもカバレッジを記録します。

cvdo = cvsim(testObj) はモデルをシミュレートし、cvtest オブジェクト testObj のカバレッジ結果を返します。

メモ

testObj で指定されたカバレッジ メトリクスの設定は、モデル コンフィギュレーション パラメーターで指定されたカバレッジ メトリクスの設定をオーバーライドします。

[cvdo,simOut] = cvsim(__,Name,Value) はモデル パラメーターを指定し、モデルをシミュレートし、cvdata オブジェクト cvdo にカバレッジ結果、Simulink.SimulationOutput オブジェクト simOut にシミュレーション出力を返します。

[cvdo,simOut] = cvsim(testObj,paramStruct) は構造体 paramStruct で指定されたモデル パラメーターを設定します。

[cvdo1,...,cvdoN] = cvsim(testObj1,...,testObjN)N テスト オブジェクトのモデルをシミュレートし、各オブジェクトのカバレッジ結果を返します。

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この例では、モデル パラメーターの cvtest オブジェクト入力と構造体で cvsim を使用する方法を説明します。

slvnvdemo_cv_small_controller モデル例を読み込みます。

modelName = 'slvnvdemo_cv_small_controller';
load_system(modelName)

cvtest オブジェクトを作成し、判定カバレッジをオンにします。

testObj = cvtest(modelName);
testObj.settings.decision = 1;

以下のモデル パラメーターを定義する構造体を作成します。

  • 絶対許容誤差 AbsTol1e-5 に設定する。

  • SaveState を使用してシミュレーションでワークスペースに状態を保存できるようにする。

  • SaveStateName を使用して状態情報を保存する変数名を宣言する。

  • SaveOutput を使用して Simulink® でワークスペースにシミュレーション出力データを保存できるようにする。

  • OutputSaveName を使用してシミュレーション出力データを保存する変数名を宣言する。

paramStruct.AbsTol =         '1e-5';
paramStruct.SaveState =      'on';
paramStruct.StateSaveName =  'xoutNew';
paramStruct.SaveOutput =     'on';
paramStruct.OutputSaveName = 'youtNew';

cvsim を使用してモデルをシミュレートし、cvhtml を使用してカバレッジ レポートを生成します。

[covData,simOut] = cvsim(testObj,paramStruct);
cvhtml('CoverageReport.html',covData,'-sRT=0');

入力引数

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Simulink モデルの名前。文字配列または string 配列として指定します。cvsim は現在のカバレッジ設定を使用してモデルをシミュレートします。

データ型: char | string

カバレッジ テスト設定。cvtest オブジェクトとして指定します。cvsimtestObj で指定された設定を使用してカバレッジを収集します。

testObj で指定されたカバレッジ メトリクスの設定は、モデル コンフィギュレーション パラメーターで指定されたカバレッジ メトリクスの設定をオーバーライドします。たとえば、モデルの [構造カバレッジ レベル] パラメーターが [改良条件判定カバレッジ (MCDC)] に設定されていても、testObj.settings.mcdc プロパティが 0 の場合、covData = cvsim(testObj) は MCDC カバレッジを記録 "しません"

データ型: cvtest

モデル パラメーター。構造体として指定します。モデル パラメーターを構造体として指定し、名前と値のペアの引数の代わりに構造体を使用して、複数のパラメーターを設定できます。

paramStruct フィールドはモデル パラメーターの名前であり、値は対応するパラメーター値です。

例: paramStruct.AbsTol = '1e-5';

データ型: struct

名前と値の引数

引数のオプションのペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。Name は引数名、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に表示されなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。

R2021a より前では、名前と値をそれぞれコンマを使って区切り、Name を引用符で囲みます。

例: [cvdo,simOut] = cvsim(testObj,'AbsTol','1e-5');testObj で指定されたカバレッジ設定をもつ 1e-5 の絶対許容誤差を使用してモデルがシミュレートされるように指定します。

cvsim は、[コンフィギュレーション パラメーター] ウィンドウの [カバレッジ] ペインにあるパラメーターを除いて、sim がサポートするものと同じモデル パラメーターをサポートします。

モデル パラメーターの名前。文字配列または string 配列として指定します。パラメーターの値が次の引数として指定されます。

データ型: char | string

出力引数

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cvdocvdata オブジェクトとして返されます。階層内の複数のモデルに対してカバレッジを記録する場合、cvdo の代わりに cv.cvdatagroup オブジェクトを使用します。cvdo にはシミュレートされたシステムからのカバレッジ データが含まれます。

オブジェクト構造体については、cvdata を参照してください。

simOutSimulink.SimulationOutput オブジェクトとして返されます。

バージョン履歴

R2006a より前に導入