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linio

Simulink モデル、Linear Analysis Plots ブロックまたは Model Verification ブロックに対し線形解析ポイントを作成

説明

io = linio(block,port) は、Simulink® block の指定された出力 port から発生する信号に対して、入力の摂動の解析ポイントを表す線形化 I/O オブジェクトを作成します。

io = linio(block,port,type) は、指定された type の解析ポイントを作成します。

io = linio(block,port,type,[],busElement) は、バス信号の要素の解析ポイントを作成します。

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Simulink モデルを開きます。

open_system('magball')

線形化のために複数の解析ポイントを指定するには、線形化 I/O オブジェクトのベクトルを作成します。

Controller ブロックの出力端子に入力の摂動の解析ポイントを作成します。

io(1) = linio('magball/Controller',1);

Magnetic Ball Plant ブロックの出力に開ループの出力の解析ポイントを作成します。開ループの出力ポイントは、出力の測定にループ開始点を続けたものです。

io(2) = linio('magball/Magnetic Ball Plant',1,'openoutput');

指定された解析ポイントを表示します。

io
1x2 vector of Linearization IOs: 
--------------------------
1. Linearization input perturbation located at the following signal:
- Block: magball/Controller
- Port: 1
2. Linearization open-loop output located at the following signal:
- Block: magball/Magnetic Ball Plant
- Port: 1

これらの解析ポイントを使用して、Magnetic Ball Plant サブシステムのみを線形化することができます。そのためには iolinearize コマンドまたは slLinearizer インターフェイスに渡します。

解析ポイントを Simulink モデル内に直接指定する場合とは異なり、linio を使って解析ポイントを作成する場合、モデルに注釈は追加されません。

Simulink モデルを開きます。

mdl = 'scdbusselection';
open_system(mdl)

COUNTERBUSCreator ブロックから発生する COUNTERBUS 信号には複数のバス要素が含まれています。

upper_saturation_limit バス要素を線形化の入力として指定します。この要素は入れ子にされた limits バス内にあるため、ドット表記を使ってこれを選択します。

io = linio('scdbusselection/COUNTERBUSCreator',1,'input',[],...
           'limits.upper_saturation_limit');

入力引数

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解析ポイントの発信元となる Simulink ブロック。そのブロックの絶対ブロック パスを含む文字ベクトルまたは string として指定します。たとえば、magball モデルにある Controller ブロックの出力に解析ポイントをマークするには、block'magball/Controller' として指定します。

解析ポイントの発信元となる block の出力端子。正の整数として指定します。

port は、指定された block の有効な端子番号でなければなりません。

解析ポイントのタイプ。次のいずれかとして指定します。

  • 'input' — 入力の摂動

  • 'output' — 出力の測定値

  • 'loopbreak' — ループの中断

  • 'openinput' — 開ループの入力

  • 'openoutput' — 開ループの出力

  • 'looptransfer' — ループ伝達

  • 'sensitivity' — 感度

  • 'compsensitivity' — 相補感度

解析ポイントのタイプの詳細については、モデルの一部を線形化するよう指定を参照してください。

バス要素名。文字ベクトルまたは string として指定します。入れ子にされたバス構造内に要素を追加する場合は、ドット表記を使用して入れ子にされたバスの要素にアクセスします。例については、解析ポイントとしての個々のバス要素の選択を参照してください。

出力引数

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解析ポイント。線形化 I/O オブジェクトとして返されます。linearize コマンドの使用時に io を使用して線形化の入力、出力、またはループ開始点を指定します。詳細については、モデルの一部を線形化するよう指定を参照してください。

各線形化 I/O オブジェクトには次のプロパティがあります。

プロパティ説明
Active

線形化に解析ポイントを使用するかどうかを示すフラグ。次のいずれかとして指定します。

  • 'on' — 線形化に解析ポイントを使用します。この値が既定のオプションです。

  • 'off' — 線形化に解析ポイントを使用しません。既存の解析ポイント セットがあり、そのポイントのサブセットを使ってモデルを線形化する場合にこのオプションを使用します。

Block

解析ポイントが関連付けられるブロックの絶対ブロック パス。文字ベクトルとして指定します。

PortNumber

解析ポイントが関連付けられる出力端子。整数として指定します。

Type

解析ポイントのタイプ。次のいずれかとして指定します。

  • 'input' — 入力の摂動

  • 'output' — 出力の測定値

  • 'loopbreak' — ループの中断

  • 'openinput' — 開ループの入力

  • 'openoutput' — 開ループの出力

  • 'looptransfer' — ループ伝達

  • 'sensitivity' — 感度

  • 'compsensitivity' — 相補感度

解析ポイントのタイプの詳細については、モデルの一部を線形化するよう指定を参照してください。

BusElement

解析ポイントが関連付けられるバス要素名。文字ベクトル、または解析ポイントがバス要素でない場合は '' として指定します。

Description

ユーザー指定の解析ポイントの説明。ユーザーがわかりやすいように設定できます。文字ベクトルとして指定します。

代替機能

モデル線形化器

モデル線形化器を使用して解析ポイントを対話的に設定できます。詳細については、モデル線形化器でモデルの一部を線形化する指定を参照してください。

Simulink モデル

解析ポイントを Simulink モデル内に直接指定することもできます。これを行うと、解析ポイントがモデル内に保存されます。詳細については、Simulink モデルでモデルの一部を線形化する指定を参照してください。

slLinearizer インターフェイスと slTuner インターフェイス

モデルを再コンパイルせずに線形化されたシステムから複数の開ループまたは閉ループ伝達関数を取得するには、slLinearizer インターフェイスを使用して線形解析ポイントを指定します。詳細については、バッチ線形化用に対象の信号をマークするを参照してください。同様に、制御システムを調整し、その結果のシステムから複数の開ループまたは閉ループ伝達関数を取得するには、slTuner インターフェイスを使用して線形解析ポイントを指定します。詳細については、制御システムの解析と設計における対象信号のマークを参照してください。

バージョン履歴

R2006a より前に導入