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Slider Switch

パラメーターの 2 つの値を切り換える

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ライブラリ:
Simulink / Dashboard

説明

Slider Switch ブロックは、シミュレーション中に接続されているブロック パラメーターの 2 つの値を切り替えます。たとえば、モデルで Slider Switch ブロックを Switch ブロックに接続し、シミュレーション中にその状態を変更できます。Slider Switch ブロックをその他の Dashboard ブロックと共に使用し、モデル用に対話型のダッシュボードを作成します。

Slider Switch ブロックをダブルクリックしても、シミュレーション中やブロックが選択されているときは、そのダイアログ ボックスは開きません。ブロックのパラメーターを編集する場合は、[プロパティ インスペクター] を使用するか、ブロックを右クリックしてコンテキスト メニューから [ブロック パラメーター] を選択できます。

Dashboard ブロックの接続

Dashboard ブロックはモデル要素への接続に端子を使用しません。Dashboard ブロックを変数やブロック パラメーターに接続するには、接続モードを使用します。接続モードを使用すると、モデル内で Dashboard ブロックを接続するプロセスが簡単になり、特に複数のブロックを一度に接続する場合に便利です。Dashboard ブロックを 1 つ接続するには、ブロック ダイアログ ボックスの [接続] テーブルを使用することもできます。

ヒント

ノーマル モードとアクセラレータ モードのシミュレーション中にモデルで Dashboard ブロックの接続を変更できます。

メモ

Dashboard ブロックは、モデル ブロック線図を更新するまで変数に接続できません。Dashboard ブロックを変数に接続するか、モデルを開いてシミュレーションを実行するまでの間に変数の値を変更するには、Ctrl + D キーを使用してモデル ブロック線図を更新します。

接続モードに切り替えるには、接続する Dashboard ブロックをキャンバスで選択します。Simulink^® ツールストリップに、選択したブロックのタイプの名前が付いたタブが表示されます。ブロックのタブで [接続] をクリックします。接続モードでは、ブロックを 1 つ以上選択すると、接続に使用できるパラメーターと変数のリストが表示されます。選択した Dashboard ブロックに接続する変数またはパラメーターをリストから選択します。

選択した変数またはブロック パラメーターの値が非スカラーである場合は、[接続] テーブルの下部にあるテキスト ボックスを使用して、Dashboard ブロックに接続する要素を指定します。ベクトル、行列、または配列の要素に接続するには、3 または (1,3) のように、要素のインデックスを指定します。バスまたは構造体の要素に接続するには、ドットを使用して階層内の各レベルを示し、最上位レベルは省略して、バスまたは構造体階層のコンテキストで要素を指定します。たとえば、選択した複合変数またはパラメーター内に入れ子にされている構造体またはバス a のスカラー要素 b に接続するには a.b と指定します。

別の Dashboard ブロックを接続するには、別の Dashboard ブロックで一時停止し、その上に表示される [接続] ボタンをクリックします。次に、モデル内で信号およびブロックを選択し、接続するモデル要素を選択します。

モデルで Dashboard ブロックの接続が完了したら、[ブロック] タブで [接続完了] をクリックします。

ヒント

ShowInitialText ブロック パラメーターをもつ関数 set_param を使用して、接続されていないブロックに表示されるメッセージを非表示にできます。ブロックを接続すると、メッセージも表示されなくなります。

パラメーターのログ記録

Dashboard ブロックに接続されている調整可能なパラメーターはシミュレーション データ インスペクターに記録されます。シミュレーション データ インスペクターでは、記録された信号データと共にパラメーター値を表示できます。UI を使用して、または関数Simulink.sdi.exportRunを使用して、シミュレーション データ インスペクターからパラメーター データをエクスポートすることで、MATLAB^® ワークスペースでログ記録されたパラメーター データにアクセスできます。シミュレーション データ インスペクターの UI を使用したデータのエクスポートの詳細については、ワークスペースまたはファイルへのデータのエクスポートを参照してください。パラメーター データは Simulink.SimulationData.Parameter オブジェクトに格納され、エクスポートされた Simulink.SimulationData.Dataset の要素としてアクセスできます。

例

フォールトトレラント燃料制御システムのモデル化

この例では、Stateflow® を Simulink® と組み合わせてハイブリッド システムを効率的にモデル化する方法を示します。このタイプのモデル化は、離散イベントに基づいて多数の可能な動作モードをもつシステムに対して特に便利です。従来の信号の流れが Simulink で処理されるのに対して、制御設定の変更は Stateflow で実装されます。以下で説明するモデルでは、ガソリン エンジンの燃料制御システムを表します。このシステムは、個々のセンサーの故障が検出され、制御システムが連続稼働用に動的に再設定されるという点で非常に堅牢です。

モデルを開く

制限

• Dashboard Scope ブロックおよび Display ブロックを除き、Dashboard ブロックは実数のスカラー信号にのみ接続できます。

• ツールストリップは、パネル内にあるブロックをサポートしません。

• コメントアウトされたブロックには、ブロック ダイアログの [接続] テーブルを使用して Dashboard ブロックを接続することはできません。コメント化されたブロックに接続モードを使用して Dashboard ブロックを接続した場合、ブロックのコメントを解除するまでは Dashboard ブロックに接続された値が表示されません。

• Dashboard ブロックは参照モデル内のモデル要素には接続できません。

• モデルの階層構造をシミュレーションすると、参照モデル内の Dashboard ブロックで更新は実行されません。

• Dashboard ブロックは、ラピッド アクセラレータ シミュレーションをサポートしていません。

• シミュレーション中に Dashboard ブロックを変数またはパラメーターに接続すると、その変数またはパラメーターのデータはシミュレーション データ インスペクターに記録されません。シミュレーション データ インスペクターに変数とパラメーターのデータを記録するには、シミュレーションを実行する前に Dashboard ブロックを変数またはパラメーターに接続します。

• [既定のパラメーター動作] を [インライン] に設定してエクスターナル モードでモデルをシミュレーションするときに、Dashboard ブロックがパラメーターと変数の値を変更するように見える場合があります。ただし、その変更はシミュレーションに伝播されません。たとえば、Gain ブロックには Dashboard ブロックを使用して [ゲイン] パラメーターに加えられた変更が表示されますが、シミュレーションで使用された [ゲイン] 値は変更されません。

パラメーター

接続 — 接続する変数またはブロック パラメーターを選択

変数およびパラメーターの接続オプション

[接続] テーブルを使用して、制御する変数またはブロック パラメーターを選択します。ブロックを信号に接続するには、次のようにします。

1. 1 つ以上のブロックを含むモデルで選択を行います。

2. 接続する変数またはパラメーターを選択します。

   選択した変数またはブロック パラメーターの値が非スカラーである場合は、[接続] テーブルの下部にあるテキスト ボックスを使用して、Dashboard ブロックに接続する要素を指定します。ベクトル、行列、または配列の要素に接続するには、3 または (1,3) のように、要素のインデックスを指定します。バスまたは構造体の要素に接続するには、ドットを使用して階層内の各レベルを示し、最上位レベルは省略して、バスまたは構造体階層のコンテキストで要素を指定します。たとえば、選択した複合変数またはパラメーター内に入れ子にされている構造体またはバス a のスカラー要素 b に接続するには a.b と指定します。

3. [適用] をクリックします。

モデルの理解とデバッグを容易にするために、シミュレーション中に Dashboard ブロックをモデルの変数とパラメーターに接続することができます。

メモ

[接続] テーブル内のワークスペース変数を確認するには、Ctrl+D を使用してモデル ブロック線図を更新します。

プログラムでの使用

Dashboard ブロックを調整可能なパラメーターまたは変数にプログラムによって接続するには、Simulink.HMI.ParamSourceInfo オブジェクトを使用します。Simulink.HMI.ParamSourceInfo オブジェクトには 4 つのプロパティが含まれます。このプロパティの一部は、Dashboard ブロックのパラメーターへの接続に適用され、一部は Dashboard ブロックの変数への接続に適用されます。特定の Dashboard ブロックは、パラメーターまたは変数のいずれかに接続しているため、一部のフィールドには接続に関する値が設定されていません。

ブロック パラメーター: Binding

型: Simulink.HMI.ParamSourceInfo

既定の設定: []

状態 — ペアの値とラベル

スカラーおよび文字ベクトル

接続された変数またはパラメーターに代入する値のペアと、ブロックに表示するテキスト。スイッチには [左] と [右] の 2 つの状態があり、それぞれ各スイッチ位置に対応しています。各状態に [値] と [ラベル] があります。

• 値 — スイッチが対応する位置にあるときに、接続された変数またはパラメーターに代入される値。

• ラベル — 対応する位置に対してブロック上に表示するテキスト。

この表は、ブロックの既定の構成を示しています。

位置	状態値	状態ラベル
左	0	on
右	1	off

プログラムでの使用

ブロックの [状態] をプログラムで設定するには、States パラメーターの値を、以下のフィールドの 2 つの要素をもつ構造体配列として指定します。

• Value — 状態を示す double のスカラー値。

• Label — スイッチ位置のラベルとして使用する string または文字配列。

leftState.Value = 0;
leftState.Label = 'Off';
rightState.Value = 1;
rightState.Label = 'On';
switchStates = [leftState rightState];

ブロック パラメーター: States

型: 2 要素の構造体配列

ラベル — ブロック ラベルの位置

Top (既定値) | Bottom | Hide

ブロック ラベルの位置。ブロックがモデル内の要素に接続されている場合、ラベルは接続された要素の名前です。

プログラムでの使用

ブロック パラメーター: LabelPosition

型: 文字ベクトル

値: 'Top' | 'Bottom' | 'Hide'

既定の設定: 'Top'

ブロックの特性

データ型	double | half | integer | single
直達	いいえ
多次元信号	いいえ
可変サイズの信号	いいえ
ゼロクロッシング検出	いいえ

拡張機能

C/C++ コード生成

Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

Dashboard ブロックはコード生成時に無視されます。

バージョン履歴

R2015a で導入

R2023b: 新しいウィンドウでパネルを開く

R2023b 以降では、新しいウィンドウでダッシュボード パネルを開くことができます。そうするには、パネルを選択し、表示された省略記号の上にマウスをポイントします。展開されたアクション メニューで、[新規ウィンドウで開く] ボタン をクリックします。

モデル ウィンドウとは別個に、パネルを含む新しいウィンドウを最小化および復元できます。パネル ウィンドウで、シミュレーションの実行、一時停止、停止、およびステップ実行を行うことができます。パネル ウィンドウで、パネルおよびパネルに含まれているブロックを編集できます。

パネルをモデル キャンバスに戻すには、パネル ウィンドウ ツールストリップで [キャンバスで開く] をクリックします。

新しいウィンドウでパネルを開く操作の詳細については、Open Panels in New Windowを参照してください。

R2023a: [パネル] タブを Simulink ツールストリップに固定

モデルにダッシュボード パネルを追加すると、Simulink ツールストリップに [パネル] タブが表示され、パネルの管理や編集のためのオプションが表示されます。

以前は、パネルが選択されているときしか [パネル] タブが表示されませんでした。R2023a 以降では、パネルが選択されていないときも [パネル] タブが表示されたままになります。

また、[パネル] タブに次の新しいオプションが追加されています。

• 空のパネルを追加できます。

• 選択したパネルの名前を変更できます。

• 選択したパネルを非表示にできます。

R2022b: パネル内のカスタマイズ可能な Dashboard ブロックに対する元に戻す/やり直しのサポート

R2022b 以降では、パネル内にあるカスタマイズ可能な Dashboard ブロックに対する変更を元に戻したりやり直したりできます。

変更を元に戻すかやり直すには、次のようにします。

1. パネルまたはパネル内のブロックをクリックします。

2. 変更を元に戻すには Ctrl+Z を押し、変更をやり直すには Ctrl+Y を押します。

メモ

キーボード ショートカットは Windows^® に基づいています。Mac では、Ctrl ではなく command (⌘) を押します。

R2022b: ツールストリップにおけるパネルのサポート

R2022b 以降では、パネルやそれに含まれる Dashboard ブロックを Simulink ツールストリップを使用して管理および編集できます。

パネル内の Dashboard ブロックをクリックすると、ブロックのツールストリップ タブが表示されます。たとえば、Circular Gauge ブロックをクリックすると、[ゲージ] タブがツールストリップに表示されます。

パネルをクリックすると、[パネル] タブがツールストリップに表示されます。タブには次のオプションがあります。

• モデルのパネルの可視性を管理する。

• 非表示でないすべてのパネルを現在のビュー内に収める。

• 選択したパネルを折りたたむ。

• パネルのサイズや内容をカスタマイズする。

• 選択したパネルにカスタムの背景イメージを設定する。

• 選択したパネルに新しいタブを追加する。

R2021a: Dashboard ブロックを使用した行列および構造体の要素の調整

R2021a 以降では、調整可能なブロック パラメーターの値を定義する行列または構造体のスカラー要素に Dashboard ライブラリのブロックを接続できます。Dashboard ブロックを調整可能なパラメーターに接続するときは、最初に 1 つ以上のブロックを選択します。次に、接続するパラメーターをダイアログ ボックスで選択します。非スカラー値をもつパラメーターを選択する場合は、調整する要素をダイアログ ボックスでテキスト ボックスを使用して指定します。

R2020b: Simulink ツールストリップにおける Dashboard ブロックのサポート

R2020b 以降では、モデルで Simulink ライブラリの Dashboard ライブラリのブロックや Aerospace Blockset™ Flight Control Analysis ライブラリの Flight Instruments ライブラリのブロックを選択したときに、Simulink ツールストリップの [ブロック] タブがブロック固有のタブに変わります。ツールストリップから、選択したブロックを接続または切断したり、接続を変更したりできます。選択したブロックに接続されたモデル要素にジャンプしたり、選択したブロックをパネルに追加したりできます。

R2019a: Dashboard ブロックのプログラムによる追加と構成

R2019a 以降では、add_block や set_param などの関数を使用して Dashboard ライブラリのブロックをモデルで作成および構成できます。

参考

Rocker Switch | Toggle Switch | Rotary Switch

トピック

• Dashboard のブロックを使用したモデルの調整と可視化
• シミュレーション データの可視化方法の決定