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Simulink.SuppressedDiagnostic クラス

名前空間: Simulink

指定されたブロックからの診断メッセージを非表示にする

説明

Simulink.SuppressedDiagnostic オブジェクトには、シミュレーション中のスローから非表示にされている診断の警告またはエラーに関連する情報が含まれています。

作成

Simulink® の診断ビューアーには、特定の診断を非表示にするオプションがあります。この機能によって、モデル内の特定のオブジェクトに関する警告またはエラーを非表示にできます。診断ビューアーの警告の隣にある [非表示にする] ボタンをクリックすると、指定されたソースからの警告が非表示になります。この操作で、Simulink.SuppressedDiagnostic オブジェクトが作成されます。このオブジェクトには、MATLAB® コマンド ラインで関数 Simulink.getSuppressedDiagnostics を使用してアクセスできます。非表示にされた診断のコメントを追加できます。[元に戻す] をクリックすることで、診断を元に戻すことができます。

Diagnostic Viewer showing a suppressed diagnostic with buttons to add a comment or restore.

DiagnosticObject = Simulink.SuppressedDiagnostic(source, message_id) は、非表示にされた診断オブジェクトを作成します。このオブジェクトは、source で指定されたブロックがスローした message_id の示す診断のすべてのインスタンスを非表示にします。

入力引数

すべて展開する

診断のソース。モデル、サブシステム、ブロック パス、ブロック ハンドル、ブロック パスの cell 配列、またはブロック ハンドルの cell 配列として指定します。

ブロック パスを取得するには、関数 gcb を使用します。

ブロック ハンドルを取得するには、関数 getSimulinkBlockHandle を使用します。

データ型: char | cell | string

診断のメッセージ識別子。文字ベクトル、または string として指定します。シミュレーションに関連付けられた Simulink.SimulationMetadata オブジェクトの ExecutionInfo プロパティにアクセスすることで、シミュレーション中にスローされた診断のメッセージ識別子を検出できます。また、関数 lastwarn を使用することもできます。

データ型: char | string

プロパティ

すべて展開する

非表示オブジェクトに関連付けられたコメント。文字ベクトルとして指定します。このプロパティはオプションです。

データ型: char

非表示にされた診断のメッセージ識別子。文字ベクトルとして指定します。

データ型: char

非表示オブジェクトが最後に変更された日付と時刻。文字ベクトルとして指定します。このプロパティは読み取り専用です。

データ型: char

非表示オブジェクトを最後に追加または編集したユーザーの名前。文字ベクトルとして指定します。このプロパティはオプションです。

データ型: char

非表示にされた診断をもつモデル オブジェクトのブロック パス。文字ベクトルとして指定します。

データ型: char

メソッド

restore指定された診断の非表示を削除する
suppressSimulink.SuppressedDiagnostic オブジェクトで指定された診断を非表示にする

コピーのセマンティクス

ハンドル。ハンドル クラスがコピー操作にどのように影響するかについては、オブジェクトのコピーを参照してください。

すべて折りたたむ

診断の非表示を作成してから元に戻すには、getDiagnosticObjects.msuppressor_script.m、および Suppressor_CLI_Demo.slx モデルを使用します。関数 getDiagnosticObjects.m は、シミュレーション メタデータを照会して、シミュレーション中にスローされた診断にアクセスします。suppressor_script.m スクリプトには、Suppressor_CLI_Demo モデルに対する診断を非表示または元に戻すためのコマンドが含まれます。モデルを開きます。Simulink.SimulationMetadata クラスにアクセスするには、ReturnWorkspaceOutputs パラメーター値を 'on' に設定します。モデルをシミュレートします。

  model = 'Suppressor_CLI_Demo';
  open_system(model);
  set_param(model,'ReturnWorkspaceOutputs','on');
  out = sim(model);

Simulink.SuppressedDiagnostic オブジェクトの非表示を作成し、Constant ブロック one によってスローされたパラメーターの桁落ちに関する警告を非表示にします。

  suppression = Simulink.SuppressedDiagnostic('Suppressor_CLI_Demo/one',...
   'SimulinkFixedPoint:util:fxpParameterPrecisionLoss');

パラメーターの桁落ちに関する警告は、このモデルの以降のシミュレーションではスローされません。オブジェクトの LastModifiedBy プロパティと Comments プロパティを編集することで、アカウンタビリティの情報をオブジェクトに追加します。

  suppression.LastModifiedBy = 'John Doe';
  suppression.Comments = 'Reviewed: Joe Schmoe'

restore メソッドを使用して、診断を元に戻すことができます。

  restore(suppression);

バージョン履歴

R2016b で導入