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Simulink.exportToVersion

Simulink の前のバージョンで使用するためのモデル、ライブラリ、またはプロジェクトのエクスポート

説明

exported_file = Simulink.exportToVersion(modelname,target_filename,version) は、指定された以前の Simulink® version で読み込み可能な形式でモデルまたはライブラリ modelnametarget_filename という名前のファイルにエクスポートします。

システムが、指定された Simulink のバージョンでサポートされない機能を含む場合、このコマンドはその機能を削除し、サポートされていないブロックを黄色い空のマスク サブシステムで置き換えます。そのため、変換されたシステムは異なる結果を出力する可能性があります。

save_systemExportToVersion は、この機能のレガシ オプションで、これもサポートされています。

exported_file = Simulink.exportToVersion(modelname,target_filename,version,Name,Value) は、1 つ以上の名前と値のペアの引数として追加のオプションを指定します。

exported_project = Simulink.exportToVersion(proj,zipfilename,version) は、指定された以前の Simulink version で読み込み可能な形式でプロジェクト proj を ZIP ファイル zipfilename にエクスポートします。プロジェクトに要件リンク ファイルまたは要件ファイルが含まれている場合、Simulink.exportToVersion はリンクを更新して新たにエクスポートされたファイルを指すようにします。

exported_project = Simulink.exportToVersion(proj,zipfilename,version,exportReferencedProjects) は、指定された以前の Simulink version で読み込み可能な形式で最上位プロジェクト proj およびすべての参照プロジェクトを ZIP ファイル zipfilename にエクスポートします。

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現在の最上位システムを取得してエクスポートします。

 Simulink.exportToVersion(bdroot,'mymodel.slx','R2014b');

現在の最上位システムを取得してエクスポートし、ライブラリ ブロックへのリンクを保存済みファイルのライブラリ ブロックのコピーと置き換えます。

Simulink.exportToVersion(bdroot,'mymodel.slx',...
                         'R2014b','BreakUserLinks',true);

現在の最上位プロジェクトを取得してエクスポートします。

openExample('simulink/AirframeProjectWithReferencesExample')
proj = currentProject;
Simulink.exportToVersion(proj,'myzipfilename','R2019a');

現在の最上位プロジェクトとすべての参照プロジェクトをエクスポートします。

Simulink.exportToVersion(proj,'myzipfilename','R2019a',true);

入力引数

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エクスポートするモデル。ファイル拡張子のない文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。モデルは読み込み済みで、未修正でなければなりません。ターゲットのファイルはモデル ファイルと同じファイルにすることはできません。

データ型: char | string

エクスポートされるファイル名。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。ターゲットのファイルはモデル ファイルと同じファイルにすることはできません。

例: 'mymodel.slx'

データ型: char | string

エクスポートするプロジェクト。matlab.project.Project オブジェクトとして指定します。currentProject を使用して、現在読み込まれているプロジェクトからプロジェクト オブジェクトを作成します。

エクスポートされるプロジェクトを含む ZIP ファイル名。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。

例: 'myzipfile.zip'

データ型: char | string

MATLAB の大文字小文字を区別しないリリース名。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。この MATLAB リリース名は、以前の Simulink バージョンを指定します。Simulink.exportToVersion は、指定された以前の Simulink バージョンで読み込み可能な形式でシステムをエクスポートします。最大で 7 年間分の以前のリリースにモデルをエクスポートできます。現在のバージョンはエクスポートできません。

モデル ファイルの形式として、接尾辞 _MDL または _SLX を使用して SLX または MDL を指定できます。形式を指定しない場合、既定のモデル ファイル形式でエクスポートされます。プロジェクトをエクスポートする場合、モデルのファイル形式は指定できません。

例: 'R2015B'

データ型: char | string

(オプション) 参照プロジェクトを以前のリリースにエクスポートする。true または false として指定します。

true の場合、Simulink.exportToVersion は最上位プロジェクトおよびすべての参照プロジェクトを以前のリリースにエクスポートし、参照を ZIP ファイルに含めます。ZIP ファイルを解凍すると、参照プロジェクトのコピーが作成され、最上位プロジェクトにリンクされます。

false の場合、Simulink.exportToVersion は最上位プロジェクトのみを以前のリリースにエクスポートします。Simulink.exportToVersion は参照への既存の絶対リンクと相対リンクを保持します。解凍時に作業中のプロジェクトでは、参照は同じ絶対パスと相対パスに存在する必要があります。

プロジェクトに参照がない場合、引数は無視されます。

名前と値の引数

引数のオプションのペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。Name は引数名、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に表示されなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。

R2021a より前は、名前と値をそれぞれコンマを使って区切り、Name を引用符で囲みます。

例: 'AllowPrompt','off'

プロンプトまたはメッセージ ダイアログ ボックスを許可します。ダイアログ ボックス内に出力プロンプトまたはメッセージを表示するか、コマンド ラインでメッセージのみを表示するかどうかを示す論理値として指定します。たとえば、ファイルを書き込み可能にするように指示するプロンプトや、エクスポートされたバージョンについてのメッセージなどです。プロンプトを許可する場合は、true または on に設定します。

出力引数

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エクスポートされるファイルのパス。指定された前の Simulink バージョンで読み込み可能な形式で返されます。

エクスポートされるプロジェクトを含む ZIP ファイルのパス。指定された以前の Simulink バージョンで読み込み可能な形式で返されます。

制限

Simulink.exportToVersion は以前のリリースへの外部テスト ハーネスのエクスポートをサポートしません。

  • 外部テスト ハーネスをもつモデルの場合、Simulink.exportToVersion は自動的にそれらを内部テスト ハーネスに変換します。

  • 外部テスト ハーネスをもつモデルが含まれるプロジェクトの場合、Simulink.exportToVersion はプロジェクトをエクスポートし、テスト ハーネスを不足しているファイルとしてレポートします。

バージョン履歴

R2016a で導入

参考

トピック