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Simulink.data.dictionary.closeAll

開いているすべてのデータ ディクショナリへのすべての接続を閉じる

説明

Simulink.data.dictionary.closeAll は、開いているすべてのデータ ディクショナリへのすべての接続を閉じようとします。たとえば、ディクショナリを参照する Simulink.data.Dictionary などのオブジェクトを作成すると、そのディクショナリが開きます。

Simulink.data.dictionary.cleanupWorkerCache など一部のコマンドや関数は、ディクショナリが開いているときは動作できません。Simulink.data.Dictionary オブジェクトの close メソッドなどの、関数やメソッドを使用して各接続を個別に閉じることをお勧めします。開いているディクショナリを見つけるには、Simulink.data.dictionary.getOpenDictionaryPaths を使用します。ただし、この関数を使用すると、すべてのディクショナリへのすべての接続を閉じることができます。

また、この関数を使用して、プロジェクトの一部になっているシャットダウン スクリプトのディクショナリを閉じることもできます。

Simulink.data.dictionary.closeAll(dictFileName) は、dictFileName という名前のディクショナリへのすべての接続を閉じます。このファイル名を使用する複数のディクショナリを開いている場合 (たとえば、それらのディクショナリに異なるファイル パスが含まれる場合)、すべてのディクショナリへのすべての接続を閉じます。

dictFileName'C:\temp\myDict.sldd' などのファイルの絶対パスとして指定することはできません。

Simulink.data.dictionary.closeAll(___,unsavedAction) は、未保存の変更を破棄するか保存して、ターゲット ディクショナリへのすべての接続を閉じます。すべてのターゲット ディクショナリのすべての変更を保存するか破棄するか選択できます。

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未保存の変更をすべて破棄します。ディクショナリのすべてのエントリが最後に保存された状態に戻ります。

Simulink.data.dictionary.closeAll('-discard')

1 つのデータ ディクショナリへの複数の接続を開き、変更を加え、未保存の変更を破棄してすべての接続を閉じます。

コマンド プロンプトで、ディクショナリを参照する Simulink.data.Dictionary オブジェクトを作成してデータ ディクショナリを開きます。

たとえば、データ ディクショナリを使用した燃料制御システムのデータの管理のデータ ディクショナリの例を開きます。

openExample('simulink_automotive/UseDDForFuelContSysExample')
dictObj = Simulink.data.dictionary.open('sldemo_fuelsys_dd.sldd');

モデル エクスプローラーでディクショナリを表示します。

show(dictObj)

このディクショナリには次の 2 つが接続しています。Simulink.data.Dictionary オブジェクトとモデル エクスプローラー。

エントリを追加してディクショナリに変更を加えます。

dDataSectObj = getSection(dictObj,'Design Data');
addEntry(dDataSectObj,'myEntry',5.2);

Simulink.data.dictionary.Section オブジェクト dDataSectObj は、ディクショナリへの 3 番目の接続です。

ディクショナリへの接続を閉じます。未保存の変更を破棄します。

Simulink.data.dictionary.closeAll('sldemo_fuelsys_dd.sldd','-discard')

ディクショナリは、モデル エクスプローラーの [モデルの階層構造] ペインにノードとして表示されなくなります。Simulink.data.Dictionary オブジェクト dictObj は、ディクショナリから切断されます。Simulink.data.dictionary.Section オブジェクト dDataSectObj を使用してディクショナリを操作することはできません。

ディクショナリを参照するオブジェクトをクリアします。

clear dictObj dDataSectObj

入力引数

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ターゲット データ ディクショナリのファイル名。文字ベクトルとして指定します。ファイル拡張子 sldd を使用します。

例: 'myDict.sldd'

データ型: char

未保存の変更に対するアクション。'-discard' (変更を破棄する) または '-save' (変更を保存する) として指定します。引数 unsavedAction なしで Simulink.data.dictionary.closeAll を呼び出す場合、データ ディクショナリに未保存の変更があると Simulink® からエラーが報告されます。

ヒント

以下のいずれかの条件に該当する場合は、データ ディクショナリが開きます。

  • ディクショナリが、モデル エクスプローラーの [モデルの階層構造] ペインにノードとして表示されている。ディクショナリへのこの接続を閉じるには、モデル エクスプローラーでノードを右クリックし、[閉じる] を選択します。または、Simulink.data.Dictionary オブジェクトの hide メソッドを使用します。

  • ディクショナリを参照する次のいずれかのクラスのオブジェクトを作成している。

    • Simulink.data.Dictionary

    • Simulink.data.dictionary.Section

    • Simulink.data.dictionary.Entry

    ディクショナリへのこれらの接続を閉じるには、Simulink.data.Dictionary オブジェクトの close メソッドを使用するか、オブジェクトをクリアします。Simulink.data.dictionary.Section オブジェクトと Simulink.data.dictionary.Entry オブジェクトをクリアします。

  • ディクショナリにリンクされているモデルが開いている。ディクショナリへのこの接続を閉じるには、モデルを閉じます。

バージョン履歴

R2016a で導入