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群遅延と位相遅延
フィルターの "群遅延" とは、フィルターの平均の時間遅延を周波数の関数として表したものです。群遅延は、フィルターの位相応答の負の 1 次導関数として定義されます。フィルターの複素周波数応答が の場合、群遅延は以下になります。
,
ここで、 は位相、つまり の引数です。関数grpdelay
を使用してフィルターの群遅延を計算します。たとえば、線形位相 FIR フィルターの場合、群遅延がフィルターの次数の 1/2 であることを確認します。
fs = 2000; b = fir1(20,200/(fs/2)); islinphase(b)
ans = logical
1
grpdelay(b,1,[],fs)
フィルターの "位相遅延" は、位相を周波数で除算し負の符号を付けたものとして定義されます。
.
関数 phasedelay
を使用して、フィルターの位相遅延を計算します。前の例の線形位相 FIR フィルターの場合、位相遅延は群遅延と等しくなります。
phasedelay(b,1,[],fs)
5 次のバタワース ローパス フィルターの群遅延と位相遅延をプロットします。
[b,a] = butter(5,200/(fs/2)); grpdelay(b,a,[],fs)
phasedelay(b,a,[],fs)
参考
FVTool | grpdelay
| phasedelay