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Alpha-Beta-Zero to dq0, dq0 to Alpha-Beta-Zero

αβ0 静止基準座標系から dq0 回転基準座標系への変換またはその逆の変換を実行

ライブラリ

Simscape / Electrical / Specialized Power Systems / Control

  • Alpha-Beta-Zero to dq0, dq0 to Alpha-Beta-Zero block

説明

Alpha-Beta-Zero to dq0 ブロックは、固定基準座標系の αβ0 Clarke 成分から回転基準座標系の dq0 Park 成分への変換を実行します。

dq0 to Alpha-Beta-Zero ブロックは、回転基準座標系の dq0 Park 成分から固定基準座標系の αβ0 Clarke 成分への変換を実行します。

このブロックでは Park 変換の文献で使用される 2 つの規則をサポートしています。

  • t = 0 における配置が A 軸と揃っている回転座標系。このタイプの Park 変換は、余弦ベースの Park 変換とも呼ばれます。

  • 配置が A 軸より 90 度遅れている回転座標系。このタイプの Park 変換は、正弦ベースの Park 変換とも呼ばれます。三相同期機および三相非同期機の Simscape™ Electrical™ Specialized Power Systems モデルで使用します。

回転座標系の位置が ω.t で与えられる (ω は座標系の回転速度を表す) ことを踏まえると、αβ0 から dq0 への変換では、空間ベクトル Us = uα + j· uβ に対して −(ω.t) の回転が実行されます。同極またはゼロ相成分は変化しません。

座標系の t = 0 における配置に応じて、dq0 の成分は αβ0 の成分から次のように推定されます。

回転座標系の配置が A 軸に揃っている場合、次の関係が得られます。

Us=ud+juq=(ua+juβ)ejωt[uduqu0]=[cos(ωt)sin(ωt)0sin(ωt)cos(ωt)0001][uauβu0]

逆変換は次のように与えられます。

uα+juβ=(ud+juq)ejωt[uαuβu0]=[cos(ωt)sin(ωt)0sin(ωt)cos(ωt)0001][uduqu0]

回転座標系の配置が A 軸より 90 度遅れている場合、次の関係が得られます。

Us=ud+juq=(uα+juβ)ej(ωtπ2)[uduqu0]=23[sin(ωt)sin(ωt2π3)sin(ωt+2π3)cos(ωt)cos(ωt2π3)cos(ωt+2π3)121212][uaubuc]

逆変換は次のように与えられます。

uα+juβ=(ud+juq)ej(ωtπ2)

一連の平衡三相正弦量 ua、ub、uc に適用された abc から αβ0 への変換では、固定基準座標系における uα 座標と uβ 座標が時間と共に正弦関数的に変化する空間ベクトル Us が生成されます。一方、一連の平衡三相正弦量 ua、ub、uc に適用された abc から dq0 への変換 (Park 変換) では、dq 回転基準座標系における ud 座標と uq 座標が一定に保たれる空間ベクトル Us が生成されます。

パラメーター

Rotating frame alignment (at wt=0)

三相平衡信号の dq0 の各成分の wt = 0 における回転座標系の配置を選択します。

ua=sin(ωt); ub=sin(ωt2π3); uc=sin(ωt+2π3)

(正相の振幅 = 1.0 pu、位相角 = 0 度)

[Aligned with phase A axis] を選択した場合、dq0 の各成分は d = 0、q = −1、ゼロ = 0 です。

[90 degrees behind phase A axis] (既定のオプション) を選択した場合、dq0 の各成分は d = 1、q = 0、ゼロ = 0 です。

入力と出力

αβ0

ベクトル化された αβ0 信号。

dq0

ベクトル化された dq0 信号。

wt

静止座標系を基準とした dq 回転座標系の角度位置 (ラジアン)。

power_Transformations の例は、Clarke 変換および Park 変換を実行するブロックのさまざまな使用例を示しています。

バージョン履歴

R2013a で導入