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BJT H ブリッジを使用した DC モーターの速度制御

この例では、チョップ波電圧の生成および DC モーターの速度制御に用いられる H ブリッジのシミュレーションを説明します。

Gilbert Sybille (Hydro-Quebec)

説明

電力スイッチング用途で使用された場合、バイポーラ接合型トランジスタ (BJT) は、IGBT として機能します。BJT が飽和領域で導通する場合、コレクターとエミッターの間に順電圧 Vf が生じます (1 V の範囲)。したがって、IGBT ブロックを使用すると、BJT デバイスをモデル化できます。

IGBT ブロックは、BJT または IGBT を制御するゲート電流をシミュレートしません。スイッチは、Simulink® の信号 (1/0) によって制御されます。DC モーターは、あらかじめ設定されているモデル (5 HP 24V 1750 rpm) を使用します。DC モーターは、ファン タイプの負荷をシミュレートします (負荷トルクは速度の二乗に比例します)。デューティ比 (Pulse Generator ブロックで指定) が 0 ~ 100% の場合、電機子の平均電圧は 0 ~ 240 V です。

H ブリッジは 4 つの BJT/ダイオードのペアで構成されます (BJT は IGBT モデルによってシミュレートされる)。2 つのトランジスタは、同時に切り替わります (Q1 と Q4 または Q2 と Q3)。Q1 と Q4 が駆動されると正の電圧がモーターに適用され、Q1 と Q4 がオフの場合にダイオード D2-D3 が環流ダイオードとして機能します。Q2 と Q3 が駆動されると負の電圧がモーターに適用され、Q2 と Q3 がオフの場合にダイオード D1-D4 が環流ダイオードとして機能します。

シミュレーション

モーターは、75% のデューティ比で正の方向に開始します (平均 DC 電圧は 180 V)。t = 0.5 秒で電機子電圧が急に反転し、モーターは負の方向に回転します。

'Scope' は、モーター回転数、電機子電流、および負荷トルクを示し、'Currents' は、BJT Q3 とダイオード D3 を流れる電流を示します。