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誘導性電流のチョッピング

この例では、誘導性回路における電流のチョッピングの影響を示します。

G. Sybille (Hydro-Quebec)

説明

理想的なスイッチは、120 Vrms、60 Hz 電源と、誘導性負荷に相当するインダクター (L = 1H、R = 50 Ω) のオンとオフの切り替えに使用されます。インダクターの浮遊容量は C = 50 nF です。スイッチの抵抗は、1e-3 Ω です。スイッチは、最初は閉じています (スイッチのゲート信号の初期状態 = 1)。t = 36 ms になると開き、t = 150 秒になると再び閉じます。

シミュレーション

シミュレーションを開始し、Scope1 でインダクターの電圧 U_L および電流 I_L を観察します。t = 36 ms になりスイッチが開くとき、インダクターの電流は I_L= 0.187 A です。インダクターで電流がチョッピングされると、インダクターで高い周波数の過電圧 (711 Hz) が発生します。最大電圧は次の式で計算します。

    U_Lmax = I_L*sqrt(L/C) = 0.187*sqrt(1/50e-9) = 836 V

t = 150 秒になりスイッチが再び閉じられるとき、スイッチの電圧はゼロになります。このように、インダクターの電流で完全なオフセットを確認できます。スイッチが再び閉じたとき (t = 0.15 秒)、Scope2 のトレース 1 で確認できるスイッチ電流のスパイクは、電源抵抗を通したコンデンサ放電が原因です。この電流スパイクをズームすると、-13 A (30V のコンデンサ電圧/1 Ω の電源抵抗)、そして高速の放電時定数 (RC = 1*50e-9 = 50e-9 s) を確認できます。