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AC7 - 速度制御時のブラシレス DC モーター ドライブ

この例では、速度制御時の AC7 ブラシレス DC モーター ドライブを示します。

O.Tremblay, L.-A. Dessaint (Ecole de technologie superieure, Montreal)

説明

この回路では Specialized Power Systems ライブラリの AC7 ブロックを使用します。これは、3 HP モーター用のブレーキ チョッパーを伴うブラシレス DC モーター ドライブをモデル化したものです。

永久磁石同期電動機 (台形逆起電力をもつ) には、Universal Bridge ブロックを使用して作成された PWM 電圧源インバーターから電力が供給されます。速度制御ループでは PI 制御器を使用して、電流コントロール ブロックのトルク基準を生成します。電流コントロール ブロックは、トルク基準に対応するモーターの 3 つの基準線電流を逆起電力と同相で計算し、三相電流制御器を使用してこれらの電流をモーターに供給します。

モーターの電流、速度、トルクの信号は、ブロックの出力で得られます。

シミュレーション

シミュレーションを開始します。モーターの固定子電流、回転子角速度、電磁トルクおよび DC 母線電圧を Scope で観察できます。速度指令値およびトルク指令値も表示されます。

t = 0 秒の時点で、速度指令値は 300 rpm です。速度が加速ランプに正確に追従していることを観察します。

t = 0.5 秒で、全負荷トルクがモーターに加えられます。モーター回転数に小さな外乱が観測されますが、すぐに安定化します。

t = 1 秒では、速度指令値は 0 rpm に変化します。速度は減速ランプに正確に追従して、0 rpm に減少します。

t = 1.5 秒で、機械的負荷が 11 Nm から -11 Nm に変化します。小さなオーバーシュートの後、モーター回転数は速やかに安定化します。

最後に、シミュレーションを通して DC 母線電圧が効果的に制御される様子に注目してください。

メモ:

1) 電力システムは 2 us のタイム ステップで離散化されています。速度コントローラーは 140 us のサンプル時間を、電流コントローラーは 20 us のサンプル時間を使用して、マイクロコントローラー制御デバイスのシミュレーションを実行します。

2) 速度調整器のゲインを自動計算するには、[PI gain calculator] アイコンをダブルクリックします。マシンの機械的パラメーターを入力して、[Enter specification] チェック ボックスをクリックします。望ましい仕様を入力して、[Calculate Kp and Ki] チェック ボックスをクリックします。

仕様が不明の場合は [Enter specification] チェック ボックスのチェックを外し、マシンの電気的パラメーターを入力します。[Machine natural frequency] チェック ボックスをクリックして、開ループ マシンの応答を取得します。その後、[Enter specification] チェック ボックスをクリックして開ループ応答よりも速い応答時間を入力し、[Calculate Kp and Ki] チェック ボックスをクリックします。

3) ドライブ システムの動作領域情報を取得するには、[Speed-Torque curve] アイコンをダブルクリックします。マシンのパラメーター、DC 母線電圧、出力トルク制限および加速度ランプを入力し、[Plot Speed-Torque curve] チェック ボックスをクリックします。

4) 平均値インバーターを使用した簡略化バージョンのモデルは、グラフィカル ユーザー インターフェイスで [Model detail level] メニューの [平均値] を選択すると使用できます。ここで、タイム ステップは最大 40 us まで増やせます。これを行うには、この例の場合ならワークスペースで「Ts = 40e-6」と入力し、電流制御のサンプル時間を 40e-6 に設定し、速度コントローラーのサンプル時間を120e-6 に設定します。ac7_example_simplified モデルも参照してください。